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野球好きが集まって「ギルド」を結成。2年目の「野球つく!!」が提案する新たな遊びについて,開発陣にインタビュー
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印刷2017/06/17 12:00

インタビュー

野球好きが集まって「ギルド」を結成。2年目の「野球つく!!」が提案する新たな遊びについて,開発陣にインタビュー

 2017年6月22日,セガゲームスのオンラインシミュレーションゲーム「野球つく!!」(PC / iOS / Android)に,サービス1周年アップデート「Ver.2.2」が実装される。プレイヤー同士で結成する「ギルド」や「つくろう選手」の新要素など,気になるところが多いアップデートだが,これによって「野球つく!!」はどのように変わるのだろうか。
 前回のインタビューと同じく,「野球つく!!」のプロデューサーを務める徳永 剛氏,運営ディレクターの小川卓哉氏に話を聞いてみた。

「野球つく!!」プロデューサー 徳永 剛氏(左),同 運営ディレクター小川卓哉氏(右)
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「侍ジャパン」と共に盛り上がった3月のアップデート


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 さっそくですが,前回のインタビューから現在までの状況をうかがえますか。

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徳永 剛氏(以下,徳永氏):
 大きな動きがあったのは,やはり3月ですね。プロ野球の開幕とWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)が重なり,野球が大いに盛り上がりました。「野球つく!!」も大型アップデート「力の覚醒」を実装して,多くの新規ユーザーにプレイしていただきました。

小川卓哉氏(以下,小川氏):
 野球ゲームに目が肥えた方が増えた,という印象ですね。公式サイトに設置した掲示板では,日夜,野球談義が盛り上がっています。

4Gamer:
 「力の覚醒」と言えば,特定条件下で発動する「ポテンシャル」が話題になりました。

小川氏:
 ええ,掲示板でもポテンシャルを踏まえた選手の強さについて,盛んに話し合われていますよ。コストが低い選手でもポテンシャルが発動して活躍できるので,さまざまなドラマが生まれています。

4Gamer:
 プレイヤーの人気が高いポテンシャルはどれでしょう。

小川氏:
 クリーンナップに配置すると巧打と長打がアップする「頼れる主砲」をはじめ,確実に発動するポテンシャルの人気が高いですね。また,ポテンシャルを持っているレジェンド選手がスタメンに起用されることも多くなっています。

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徳永氏:
 「満塁男」や「左打者キラー」といったポテンシャルによって,選手の特徴を表現できるようになったので,分かりやすく華やかになりました。

4Gamer:
 さらに,ペナントリーグには上級者向けの「SSクラス」が登場しました。プレイヤーの反響はいかがでしたか。

徳永氏:
 SSクラスは「Sクラスを2連覇しないと上がれない」という厳しい条件になっているため,誰かが突出することのない熾烈な戦いが展開していますね。報酬もいいので,残留争いも盛り上がっています。

4Gamer:
 さすがに最上位クラスですね。

徳永氏:
 一方,Sクラスにもいい効果がありました。上位陣がSSクラスに上がったことで,Sクラスも実力が伯仲した戦いになっています。ユーザーの「上に行きたい」というモチベーションが高まっているのを感じます。

4Gamer:
 それでは,NPC球団を相手に戦う「ビギナーズリーグ」の効果はいかがでしょう。

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小川氏:
 ビギナーズリーグの実装後,ペナントリーグでの準備や勝ち方といったところがユーザーに定着した感があります。つまり,新規ユーザーの方がゲームに慣れ親しめる環境が整ったというわけです。

徳永氏:
 「野球つく!!」のペナントリーグは毎日9:00〜22:00に行われます。そのため,これまでは22:00以降にゲームを始めた新規ユーザーは,すぐにペナントリーグを遊べない状況でした。
 「野球つく!!」のメインコンテンツはペナントリーグですが,それを遊ばないうちに離脱される方もおられたんですね。

4Gamer:
 なるほど。

徳永氏:
 遅まきながら初心者リーグの実装により,新規ユーザーの定着率が上昇して,そのままペナントリーグを遊んでいただけるようになりました。

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「ギルド」の力を借りてドリームチームを結成


4Gamer:
 それでは,6月22日に実装されるサービス1周年アップデート「Ver.2.2」について教えてください。

徳永氏:
 ユーザー同士で「ギルド」を結成し,お互いに競い合える「ギルド対抗イベント」が最大の注目ポイントになっています。2年目の「野球つく!!」は「仲間」というテーマを掲げているのですが,それに沿ったコンテンツですね。
 これまでの「野球つく!!」では,ほかのユーザーは皆ライバルでしたが,これからは仲間として絆を深めてほしいんです。

4Gamer:
 前回のインタビューでもギルドの構想をうかがっていましたが,実際にはどのようなシステムですか。

徳永氏:
 まず,ユーザー同士が集まってギルドを作ります。そこでお互いに選手を貸し借りして専用チームを編成し,ギルド対抗イベント「共闘オールスターズ」に挑むという流れです。

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4Gamer:
 以前の話では「皆で選手を持ち寄り,1つのチームを結成して競い合うドリームチーム」ということでしたが?

徳永氏:
 最終的に,それぞれのユーザーが専用チームを編成していただく形になりました。専用チームには「コスト100以内」という制限がありますが,ギルドメンバーから借りた選手のコストは0になります。

4Gamer:
 コストを気にせずに有力選手を加えられるということですね。

徳永氏:
 日本代表監督になった気分で,ギルドメンバーのチームから選手を招集してください。メンバー1人につき最大2人の選手を借りられますから,ドリームチームを編成する楽しさがこれまで以上に広がります。

4Gamer:
 ギルドメンバーのチームに所属する選手なら,誰でも借りられますか。

徳永氏:
 プレイヤーがレンタル枠として設定した選手2人のみです。とはいえ,どの選手でもレンタル枠に設定できるので,メンバーに頼めば実質,誰でも借りられるということになります。
 ちなみに,借りられる選手数の上限は「ギルドメンバー数−1」です。例えば,8人のプレイヤーで構成されるギルドなら,7人まで選手を借りられます。
 ただ,レンタルと言っても貸し出した選手がチームからいなくなるわけではないのでご安心ください。

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4Gamer:
 ギルドの最大人数は?

徳永氏:
 最大8人となる予定です。

4Gamer:
 選手を貸し出した場合,どのようなメリットがありますか。

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徳永氏:
 貸し出した選手に応じて,「共闘ポイント」が手に入ります。獲得すればするほど,イベントのランキングが上がりますから,ぜひメンバー同士で協力して上位を目指してください。ギルド掲示板で「どんな選手が欲しいか」を話し合ってみると楽しいと思いますね。
 これにより,代打や代走のスペシャリストといった専門性の高い選手の出番が増えるのではないでしょうか。「つくろう選手」の育成においても,「ギルドメンバーに借りてもらえる選手を育てる」というモチベーションは生まれると思います。

4Gamer:
 ほかのギルドとの対戦はどのような形になりますか。

徳永氏:
 「エキサイトマッチ」と同じく,非同期対戦になります。相手のギルドに所属するプレイヤーのチームに対し,仲間と相談して対戦相手を決めたり,試合に臨む順番を決めたりしてください。
 相手のチームとは日本シリーズのような全7戦の試合を行い,これに勝ち越すと「共闘ポイント」がもらえます。

小川氏:
 どのチームから戦っていくか,それはプレイヤーの自由です。試合に臨むには専用のイベントポイントが必要なので,できるだけ早く相手に勝ち越して,効率的に共闘ポイントを稼ぐことが重要になりますね。

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4Gamer:
 こちらが戦いを挑んでいるあいだにも,ほかのギルドから挑戦を受けているかもしれないんですね。

徳永氏:
 そうです。非同期対戦なので,お互いが自分のペースで試合を進めているというわけです。

4Gamer:
 ギルドメンバーとの連携では,どのような点が重要になりますか。

小川氏:
 最初,相手のチームは「調子」がいい状態で登場しますが,戦い方によっては相手の調子を下げることができます。つまり,強い相手チームに対して玉砕覚悟で挑み,調子を下げてから本命のチームに仕留めてもらうといった作戦が考えられます。

4Gamer:
 RPG風に言うと「相手にかかった1回限りのバフを除去するため,あえて特攻して犠牲になる」といったところでしょうか。

小川氏:
 そうですね。レイドボス戦に少し近いかもしれません(笑)。

徳永氏:
 野球ゲームのギルド戦というのもあまり例がないですから,システムはなるべくシンプルに仕上げています。

4Gamer:
 ギルド同士の戦いは,いつでも楽しめますか。

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小川氏:
 現状,共闘オールスターズは期間限定イベントの扱いです。これでしか入手できないスキル素材やホームタウン施設を用意していますので,ぜひギルドを結成して頑張ってください。

4Gamer:
 それは見逃せない報酬ですね。
 RPGの場合,「一定のレベルにならないとギルドが作れない」というケースが珍しくありませんが,「野球つく!!」ではいかがでしょうか。

徳永氏:
 ギルドを作るための条件は設定していません。どなたでもギルドのリーダーになれますよ。ただ,ギルドを解散すると,次に新しいギルドを立ち上げるまでには,少し時間が必要です。

4Gamer:
 既存のギルドに入るためにはどうすればいいでしょう。「ほかのプレイヤーに声をかけるのが恥ずかしい」という人もいると思いますが。

徳永氏:
 公式サイトの掲示板を活用してもらうほか,「自分の条件を登録して,誰かに誘われるのを待つ」というマッチング機能を用意しています。
 また,ギルド側にも「条件に合った人を自動的にピックアップする」機能があります。
4Gamer:
 RPGにおける「オートパーティマッチング」のようなものですね。

小川氏:
 そうですね。もちろん特定のプレイヤーを誘うこともできますので,簡単に友達同士でギルドを結成できます。

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「つくろう選手」がパワーアップ。そしてメジャーリーガー参戦も


4Gamer:
 「Ver.2.2」ではスキルシステム拡張も予定されています。

徳永氏:
 レベル6のスキルが解禁されますね。特定のパラメータが急上昇するスキルも登場しますので,ギルドメンバーに選手を貸し出すときに活用してもらえるのではないかと。

小川氏:
 新スキルの素材は,ギルド対抗イベントに参加することで手に入る形になっています。

徳永氏:
 また,各選手のスキルスロットが8つに増えますから,これまで以上の強化が可能です。

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4Gamer:
 なるほど。
 それでは,つくろう選手にはどのような変更がありますか。

徳永氏:
 大きいところでは「留学」が可能になります。つくろう選手専用のポテンシャルをランダムで習得できますので,従来の選手とは異なる個性を発揮するでしょう。
 しかも,再び留学させるとポテンシャルのレベルが上がりますから,育成の奥行きも広がっています。

小川氏:
 1チームに最大2人のつくろう選手を加えられるようになるので,さらに「スペシャリスト型」の出番が増えそうですね。

4Gamer:
 新たに登場する実在選手はいかがですか。

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小川氏:
 メジャーリーグで活躍している選手が「ワールドエース」として登場します。現在(6月22日まで),第1弾となるダルビッシュ有選手をログインボーナスとして配布していますので,ぜひゲームを遊んでください。

徳永氏:
 選手だけでなく,山田久志氏や野村謙二郎氏といった個性的なレジェンド監督も追加していきますので,こちらも注目してほしいですね。

4Gamer:
 「Ver.2.2」を境にプレイヤーの勢力図も変わりそうです。そのなかでチームを強くするためには,どんなところに気をつけるといいでしょうか。

徳永氏:
 まずは,低コストでいい働きをしてくれる「コストパフォーマンスの高い選手」を育成することが重要ですね。「ドリームスカウト」では,「ルーキースター」という有名選手の新人時代のパラメータを再現したカード(コスト5)が手に入るのでお勧めです。
 また,コストが低くて若い選手を留学させると,一気に成長する可能性を秘めています。こちらもぜひ活用してください。

小川氏:
 新コンテンツのギルド対抗イベントでは,ほかのプレイヤーから選手を借りられるので,育成方針の参考にするのもいいでしょうね。

4Gamer:
 なるほど。参考にさせていただきます!
 今シーズンのプロ野球が開幕してから2か月以上経っていますが,予想以上に躍進している球団や選手を挙げていただけますか。

徳永氏:
 球団だと,東北楽天ゴールデンイーグルスですね。

小川氏:
 「野球つく!!」のシステムでは,楽天打線の特徴である「超攻撃的2番」を表現しづらいので,今後の課題です(苦笑)。
 選手個人を挙げるなら,福岡ソフトバンクホークスの上林誠知選手の活躍が光っていますね。現在,「野球つく!!」に登場する上林選手はコスト3ですが,8月上旬に予定しているデータ更新ではコストを引き上げることになるでしょう。
 あとは中日ドラゴンズの京田陽太選手もルーキーとは思えない活躍だと思います。

4Gamer:
 8月上旬のアップデートによって,実際のプロ野球に近づくというわけですね。
 それでは,最後に4Gamer読者に向けて一言お願いできますか。

小川氏:
 プレイヤーの皆さんにはぜひギルドを組んで,野球談義に花を咲かせてほしいですね。これまでは個人で遊ぶゲームでしたが,今後はギルドで絆を育み,野球にまつわる感動体験を共有していただきたいと思います。

徳永氏:
 サービスを開始して1年が経ちますが,FA(フリーエージェント)やドラフトなどといった,「野球つく!!」に盛り込みたい題材はまだまだあります。シンプルな良さを保ちつつ,さらなるパワーアップを目指していきますので,引き続きよろしくお願いします。
4Gamer:
 どうもありがとうございました。

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 サービス2年目に突入した「野球つく!!」が,新たに提案するのは「仲間と遊ぶ野球ゲーム」というユニークなものだ。プレイヤー同士で選手を貸し借りして,野球の話題で盛り上がり,共に高みを目指していく。そんなギルドシステムの今後に注目したい。

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