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Lenovo,ゲーマー向けノートPC&デスクトップPC計3製品を2月24日発売。新ブランド「Legion」のノートPCが国内初登場
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印刷2017/02/21 13:37

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Lenovo,ゲーマー向けノートPC&デスクトップPC計3製品を2月24日発売。新ブランド「Legion」のノートPCが国内初登場

 2017年2月21日,Lenovoの日本法人であるレノボ・ジャパンは,ゲーマー向けのノートPCおよびデスクトップPCを2月24日に発売すると発表した。
 ラインナップは,一般向けブランド「ideapad」の名を冠したゲーマー向けノートPC「ideapad Y910」と,ゲーマー向け製品ブランド「Legion」(レギオン)の新型ノートPC「Legion Y520 Laptop」(以下,Legion Y520),そしてゲーマー向けデスクトップPC「ideacentre Y720 Cube」の計3製品。Legionブランドは,2017年1月に世界市場向けに発表済みだが,それが早くも日本市場で登場してきたわけだ。

ideapad Y910
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Legion Y520
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ideacentre Y720 Cube
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 各製品の直販価格はのとおり。

表 新型ゲーマー向けPCの直販価格(税別)と税込価格
製品名 直販価格(税別) 単純計算した税込価格
ideapad Y910 29万5000円 31万8600円
Legion Y520 13万5000円(Core i5搭載モデル) 14万5800円
ideacentre Y720 Cube 11万6500円(BTO標準構成価格) 12万5820円


ideapad Y910


 同日に行われた新製品発表会で確認した,各製品の情報を簡単にレポートしよう。
 まず,フラッグシップゲームノートPCに位置付けられるideapad Y910は,ノートPC向け「GeForce GTX 1070」と,Skylake世代のアンロック版4コアCPU「Core i7-6820HK」を搭載するハイスペックが特徴の製品だ。17.3インチサイズで,解像度1920×1080ドット,ノングレア仕様のIPS液晶パネルは,G-SYNCにも対応するなど,スペック面は充実していると言っていい。

 ハイスペックと並ぶideapad Y910の注目すべき特徴は,標準搭載のキーボードにある。4つのマクロキーをメインキー左端に備えた英語配列のキーボードで,Lenovo独自というカラーLEDイルミネーション機能付きメカニカルキースイッチを採用しているのだ。

ideapad Y910のキースイッチを説明するスライド。スイッチ軸の上に白いパーツが載っていて,その上に背の低いキーキャップが載った構造のように見える
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 メカニカルキースイッチ採用のゲーマー向けノートPCと聞けば,MSIのGT8xシリーズを思い出す人もいるだろう。そのGT8xシリーズは,一般的なメカニカルキーボードを半ば無理矢理にノートPCの筐体へ搭載するというチカラワザな仕様になっていた。
 それに対してideapad Y910のキーボードは,ぱっと見,ノートPCでよくあるアイソレート型のそれに見える。よく見ると,一般的なノートPCと比べるとキーキャップの背が高いものの,その程度と言えばその程度だ。

ideapad Y910のキーボードを側面から見たところ(左)。ノートPCでよく見られるキーボードと比べるとキーキャップの背が高い。ただ全体を見ると,LEDイルミネーションを内蔵した,よくあるアイソレート型といった趣である(右)
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 残念ながら,キーキャップを外してスイッチの実物を確認することは許可されなかったので,上のスライドにある白いパーツの詳細などは分からない。ただ,RazerがiPad Pro用の外付けキーボードで採用したパンタグラフ式メカニカルキースイッチ「Razer Ultra-Low-Profile Mechanical Switch」のような低背キースイッチを,Lenovoも採用してきたことは間違いない。

 また,キーの押下圧は約65gと高めに設定されているのも,ideapad Y910のキーボードにおける珍しいポイントだ。実際にタイプしてみたが,しっかりタイプしないとスイッチがオンにならない,という印象を受けた。昨今では,軽いタッチでも素早く入力できるキースイッチが好まれているだけに,それとは逆の特性を選んだideapad Y910のキーボードが国内でどう評価されるのかは興味深いところだ。

 そのほかにも,[Windows]キーの無効化機能や,マクロ用キーを含む全キーのキー割り当てカスタマイズ機能など,単体のゲーマー向けキーボードに匹敵する機能を盛り込んでいるのもポイントである。キーボードで差別化を図ったというのは,面白い目の付けどころだ。
 詳細未公開となっている同時押しやロールオーバーの仕様次第では,注目のキーボードということになりそうである。なお,キーボードの配列は英語のみで,現在のところ,日本語配列モデルは存在しない。

プリインストールの専用設定ツールで,[Windows]キーとタッチパッドを無効化したり(左),全キーの割り当てをカスタマイズしたりもできるなど(右),キーボード周りの仕様は充実している
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ideapad Y910の底面。手前左右中央の三角形部にサブウーファを搭載している
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 ideapad Y910の仕様面でもう1つ評価したいのは,底面のサブウーファを,きちんと本体の左右中央部に配置していることだ。発表会場では,音の定位を確認することはできなかったが,左右どちらかに寄った位置にサブウーファを配置して,音の定位を台無しにしている多くのノートPCに比べれば,正しい定位で低音を鳴らせると期待できそうだ。

ideapad Y910は,キーボード左上に「OneKey Turboボタン」というオーバークロック動作用のスイッチを備えている。これをスライドさせてオーバークロックを有効にすると,CPUの動作クロックは4.1GHz,GPUは1.96GHzまでクロックアップしていた
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本体左側面には,電源コネクタ,フルサイズのDisplayPort出力とHDMI出力(※バージョン未公開),RJ-45タイプの有線LANポート,USB Type-C互換のThunderbolt 3ポート,USB 3.0 Type-Aポート×2を備える
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右側面には,メモリーカードスロット,3極3.5mmミニピンのマイク入力とヘッドフォン出力,USB 3.0 Type-Aポート×2が並ぶ。なお,背面に端子類はない
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●ideapad Y910の主なスペック
  • CPU:Core i7-6820HK(4C8T,定格2.7GHz,最大3.6GHz,共有L3キャッシュ容量8MB)
  • チップセット:Intel CM236
  • メインメモリ:PC4-17000 DDR4 SDRAM 8GB×2
  • グラフィックス:GeForce GTX 1070(グラフィックスメモリ容量8GB)
  • ストレージ:SSD(NVMe M.2接続,容量256GB×2)
  • パネル:17.3インチIPS,解像度1920×1080ドット,G-SYNC対応,ノングレア(非光沢)
  • 無線LAN:IEEE 802.11ac+Bluetooth 4.1(Killer Networks「Killer Wireless-AC1535」)
  • 有線LAN:1000BASE-T
  • 外部インタフェース:USB 3.1/Thunderbolt 3 Type-C×1,USB 3.0 Type-A×4,DisplayPort×1,HDMI×1,3極3.5mmミニピン×2
  • スピーカー:内蔵2chステレオ+サブウーファー
  • マイク:内蔵
  • カメラ:内蔵 約100万画素(※スペック未公開)
  • バッテリー容量:スペック未公開
  • ACアダプター:未公開
  • 公称サイズ:425.4(W)×315.2(D)×36.2(H)mm
  • 公称重量:4.6kg
  • OS:64bit版Windows 10 Home
  • 直販価格:29万5000円(税別)


Legion Y520


Legion Y520
画像集 No.016のサムネイル画像 / Lenovo,ゲーマー向けノートPC&デスクトップPC計3製品を2月24日発売。新ブランド「Legion」のノートPCが国内初登場
 エントリー市場向けのノートPCであるLegion Y520は,ノートPC向け「GeForce GTX 1050 Ti」とKaby Lake世代の4コアCPU「Core i7-7700HQ」を搭載する上位モデル(型番:80WK002SJE)と,ノートPC向け「GeForce GTX 1050」およびKaby Lake世代の4コアCPU「Core i5-7300HQ」を搭載する下位モデル(型番:80WK002TJE)という2モデルがラインナップされている。
 メインメモリは,どちらも容量8GB×2のDDR4 SDRAMを搭載。ディスプレイ部分には,15.6インチサイズで解像度1920×1080ドット,ノングレア仕様のIPS型液晶パネルを採用している。

左側面(左)には,電源コネクタとRJ-45タイプの有線LANポート,USB 2.0 Type-Aポート,4極3.5mmミニピンのヘッドセット端子,内蔵マイクが並んでいる。一方の右側面(右)には,USB 3.0 Type-Cポートとメモリーカードスロット,USB 3.0 Type-Aポート×2,HDMI出力(※バージョン未公開)を装備
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キーボードはこちらも英語配列のみ。エントリー市場向けで日本語配列の選択肢がないと,さすがに国内市場に対する本気度が疑われるので,日本語配列モデルも早期に用意すべきだろう。なお,発表直後のCES 2017でLenovoのスタッフに確認したところ,ロールオーバーには対応していないという話だった
画像集 No.017のサムネイル画像 / Lenovo,ゲーマー向けノートPC&デスクトップPC計3製品を2月24日発売。新ブランド「Legion」のノートPCが国内初登場
 スペック面で特筆すべき要素は少ないが,エントリークラスのゲームPCとしては十分な仕様を備えたうえで,税込15万円以内の価格に収めてきたのは評価できるだろう。
 ただ,同クラスの製品としては,12万円で買えるDellの「Inspiron 15 7567 Gaming」という強力なライバルが,すでに存在する。それに対して,英語配列キーボードのみで,価格も2万5000円ほど高い本製品が対抗するのは,率直に言って難しい気もするが,さて,店頭販売が行われた場合,実勢価格はどうなるだろうか。

●Legion Y520の主なスペック
  • CPU:Core i5-7300HQ(4C4T,定格2.5GHz,最大3.5GHz,共有L3キャッシュ容量6MB),Core i7-7700HQ(4C8T,定格2.8GHz,最大3.8GHz,共有L3キャッシュ容量6MB)
  • チップセット:Intel HM175
  • メインメモリ:PC4-17000 DDR4 SDRAM 8GB×2
  • グラフィックス:GeForce GTX 1050 Ti(グラフィックスメモリ容量4GB)
  • ストレージ:SSD(NVMe M.2接続,容量128GB,256GB,512GB),またはHDD(Serial ATA接続,容量500GB,1TB,2TB)
  • パネル:15.6インチIPS,解像度1920×1080ドット,ノングレア(非光沢)
  • 無線LAN:IEEE 802.11ac+Bluetooth 4.1
  • 有線LAN:1000BASE-T
  • 外部インタフェース:USB 3.1/Thunderbolt 3 Type-C×1,USB 3.0 Type-A×2,USB 2.0 Type-A×1,HDMI×1,3極3.5mmミニピン×2
  • スピーカー:内蔵2chステレオ
  • マイク:内蔵
  • カメラ:内蔵(※スペック未公開)
  • バッテリー容量:45WHr
  • ACアダプター:未公開
  • 公称サイズ:380(W)×265(D)×25.8(H)mm
  • 公称重量:2.4kg
  • OS:64bit版Windows 10 Home
  • 直販価格:13万5000円(税別)


ideacentre Y720 Cube


ideacentre Y720 Cubeの左側面。側板にはメッシュ状の開口部があり,ここが吸気孔になっている
画像集 No.020のサムネイル画像 / Lenovo,ゲーマー向けノートPC&デスクトップPC計3製品を2月24日発売。新ブランド「Legion」のノートPCが国内初登場
 ideacentre Y720 Cubeは,名称からも分かるとおりキューブ型の筐体が特徴のデスクトップPCで,「GeForce GTX 1080」か「Radeon RX 480」,または「Radeon RX 460」搭載グラフィックスカードと,Kaby Lake世代の「Core i7-7700」または「Core i5-7400」を搭載するのがポイントだ。

 筐体やグラフィックスカード,マザーボード周りといった主な仕様は,2016年9月に発売となった「ideacentre Y710 Cube」をそのまま継承しており,CPUをKaby Lake世代に更新したうえで,グラフィックスカードのラインナップを変更したものと理解すればいい。

Mini-ITXサイズのコンパクトな筐体だが,2スロット仕様のGeForce GTX 1080搭載カードを装着するスペースを確保しつつ,出力450Wの電源ユニットも内蔵している(左)。右は,側板を外して内部を確認したところ。CPUに取り付けられた大型のCPUクーラーが目立つ
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 2016年モデルは,メインメモリがシングルチャネル構成しか選べないという欠点があったものの,2017年モデルは,Radeon RX 460搭載の最下位モデルを除けば,8GB×2のデュアルチャネル構成が標準となったので,仕様面での欠点はほぼ解消したと言っていい。
 個性的なデザインの小型ゲームPCを求める人なら,選択肢の1つになる製品ではないだろうか。

●ideacentre Y720 Cubeの主なスペック
  • CPU:Core i5-7400(4C4T,定格3GHz,最大3.5GHz,共有L3キャッシュ容量6MB),Core i7-7700(4C8T,定格3GHz,最大4.2GHz,共有L3キャッシュ容量8MB)
  • チップセット:Intel H170
  • メインメモリ:PC4-17000 DDR4 SDRAM 8GB×1,8GB×2
  • グラフィックス:Radeon RX 460(グラフィックスメモリ容量4GB),Radeon RX 480(グラフィックスメモリ容量8GB),GeForce GTX 1080(グラフィックスメモリ容量8GB)
  • ストレージ:SSD(NVMe M.2接続,容量256GB,512GB),およびHDD(Serial ATA接続,容量1TB,2TB)
  • 無線LAN:IEEE 802.11ac+Bluetooth 4.1(Killer Networks「Killer Wireless-AC1535」,またはメーカー未公開)
  • 有線LAN:1000BASE-T(Killer Networks「Killer E2400」)
  • 外部インタフェース:USB 3.0 Type-A×4,USB 2.0 Type-A×2,DisplayPort×3,HDMI×1,Dual-Link DVI-D×1,3極3.5mmミニピン×2
  • 公称サイズ:252.3(W)×393.3(D)×314.5(H)mm
  • 公称重量:9.1kg
  • OS:64bit版Windows 10 Home
  • BTO標準構成価格:11万6500円(税別)

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ideacentre Y700。GPUとCPUが変わった以外の違いはほとんどない
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ideacentre AIO Y910。27インチ液晶パネルを搭載する一体型PCだ
 ちなみに発表会ではそのほかにも,発売済みであるデスクトップPC「ideacentre Y700」の「GeForce GTX 1070」+Kaby Lake搭載モデルや,2月10日に発売された27インチ液晶ディスプレイ一体型ゲーマー向けPC「ideacentre AIO Y910」(関連記事)も出展されていた。

 ideacentre AIO Y910は,一体型PCでありながら,デスクトップPC向けの「GeForce GTX 1080」搭載カードと電源ユニットを内蔵するという驚きの仕様が特徴で,発表会場では,内部構造が分かる分解モデルの展示を確認できた。税込で32万4000円という高価な製品だが,「ハイエンドデスクトップPC並みのスペックを有する一体型PC」という点に,魅力を感じる人もいるのではないだろうか。

背面パネルを外した分解モデル(左)と,内部に寄った写真(右)。「GeForce GTX 1080 Founders Edition」と思われるデスクトップPC向けグラフィックスカードを搭載できるスペースが,本体左側(※写真右側)にあるのが分かるだろう。電源ユニットは,スタンド部分にすっぽりと収まっている
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