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「Rez Infinite」の「The Game Awards 2016 Best VR Game」受賞パーティーをレポート。水口哲也氏が新プロジェクトに言及
ここでは,エンハンス・ゲームズ CEOであり「Rez」の生みの親でもあるゲームクリエイターの水口哲也氏が,受賞の喜びや同作への思いを熱く語ったほか,「Rez Infinite」開発チームのメンバーも登場し,エピソードが語られた。本稿でその模様をレポートしよう。
水口氏は挨拶で,VR元年と言われる2016年に「Rez Infinite」のようなタイトルを発売できたことが非常に嬉しいとコメント。VRの登場により,「テレビ画面」という制約がなくなったことで,より深いクリエイティブな作品を作れるようになるのでは,と話していた。
続いて同氏は,「Rez Infinite」の開発スタジオMonstersのスタッフを紹介。2001年に発売された初代「Rez」を作った時にプログラマーとして参加していた小寺 攻氏や,過去にPS3用ソフト「AFRIKA」などを手掛けた浅地義太氏らが登壇し,「Rez」に関われて良かったと,本作への思いを口々に語っていた。
また,「Rez Infinite」の開発スタッフには,極度にVR酔いしやすい人もおり,そんな人が酔わないようなVRゲームを作るという目標もあったことなど,開発の裏話も披露された。
次に,「Rez Infinite」のもう1つの開発スタジオであり,水口氏が代表を務めるResonairのメンバーが紹介された。
同スタジオの石原孝士氏は,高校生の時に初代「Rez」を体験して衝撃を受けたのだという。その後「Rez」のような作品を作りたいという思いを抱きセガへ入社したのだが,水口氏はすでにセガを退社しており,入れ違いの形に。
結局,水口氏と出会うまでかなりの遠回りをしてしまったらしいのだが,念願叶って「Child of Eden」や「Rez Infinite」といった水口氏のプロジェクトに参加できたとのことだ。
なお,Resonairのメンバーは「Rez Infinite」の企画当初から開発に参加していることもあり,その功績は非常に大きいとのこと。水口氏は,彼らがいなければ本作を作ることはできなかったかもしれないと話した。
「Rez Infinite」には,3人のエグゼクティブ・プロデューサーが存在する。会場では,その中から,実業家の孫 泰藏氏とモブキャストの藪 孝樹氏が登壇し,「Rez Infinite」の発売と受賞を祝福した。藪氏は「水口さんは地球に何かを残す日本人」と同氏を高く評価。そんな水口氏の作品に協力できたことは本当に光栄なことだと熱く語った
孫 泰藏氏 |
藪 孝樹氏 |
最後に水口氏は,エンハンス・ゲームズの未来について少しだけ言及。氏によると,新しいプロジェクトはすでにスタートしているとのことだ。詳細はまだ明かせないが,然るべきタイミングで発表するという。これから先,水口氏がVRを使ってどのようなゲーム体験を我々に提供してくれるのか,ゲームファンとして期待したい。
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