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[TGS 2015]ダンスゲームが超簡単に作れる? CRI・ミドルウェアの「BEATWIZ」
「超高速・高精度 楽曲解析ミドルウェア」と位置づけられるBEATWIZは,簡単にいうと,読み出したサウンドデータのテンポやビートのタイミング,曲の盛り上がり具合を検出する機能を持つミドルウェアだ。会場でのデモだと,曲の盛り上がり度合に対応したダンスパターンで踊るキャラクターが表示されており,もちろん,曲の拍子に合わせてステップを決めるようになっていた。
ダンスゲームの場合,ダンスのモーションを手作業で楽曲のビートに合わせていくという工程が必要になる。そして,CRIによれば,これが非常に煩雑な作業になっていたそうで,BEATWIZはそういった作業を自動化してくれるとことだ。また,データ開始から発音までのオフセット――昔,MIDIの規格で「デバイスの準備が整うように全休符2個くらい入れとけ」みたいなのがあったなあ――なども自動で検出できる。
基本的に,起動時にバッチ処理で行われるが,リアルタイム解析にも対応しているそうだ。
なお,テンポが変動する曲の場合だと,場合分けや補間などで処理時間が格段にかかることもあって,BEATWIZのバッチモードではあえて非対応にしているとのこと。あくまで単純作業を軽減してくれるものであって,それ以上の処理は手作業で行っていくイメージになる。
というわけで,用途は限定されるわけだが,簡単なダンスゲームならこれだけで作れてしまうんじゃないかというようなツールでもある。もしかしたら,今後あちこちでダンスゲームが量産されるようなこともあるのかもしれない。
Sofdec 2で採用される独自コーデックは軽量さがウリで,ゲーム内のテクスチャにビデオを貼り付けられるといった特徴もあるのだが,今回披露されていたデモは,そんなCRI独自コーデックを活用して全天球にビデオを貼り,仮想現実(Virtual Reality,以下 VR)対応のヘッドマウントディスプレイで眺めようというものになっていた。
展示されていたのは漫画「蟲姫」のプロモーションで使われたものだそうで,実際にVR対応のヘッドマウントディスプレイを被って見てみると,全天球動画と視点正面方向の固定位置に透過した画像が被さる感じの構成となっていた。動画ファイル2つを透過合成しているとのことだ。
正面の画像はFIXされているので見やすいが,それだけだと3D酔いの原因にもなる。しかし,周囲が全天球で首の動きに追従しているので,不快な思いをすることもない。全天球で使っても動画は“軽い”印象で,遅延もないのがウリとのこと。「VRにもSofdec 2は使えますよ」というアピールとして,分かりやすいものになっていた。
CRI・ミドルウェア公式Webサイト
4GamerのTGS 2015特設ページ
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CRIWARE
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