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ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた
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印刷2015/06/24 00:00

インタビュー

ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた

 スクウェア・エニックスが,2015年中の正式サービス開始を予定するPC用オンラインゲーム「フィギュアヘッズ」。これまでに公開された情報やムービーから,本作は5対5に分かれたプレイヤーが2footと呼ばれるロボットを操作し,3体の僚機に指示を出しながら相手のコアを破壊する,TPSタイプの作品であることが分かっている。

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 現在,公式サイトや4Gamerでは,本作のクローズドβテスター募集を行っているが,いまある情報から上記のような概要は分かるものの,ジャンルとしてあげられた「ストラテジックシューター」が,具体的にどんなゲーム性を持つのかは,なんともボンヤリとしたイメージしか浮かばないのではないだろうか。そこで今回,本作の正体について,開発プロデューサーである柴 貴正氏にインタビューしてきた。本作がどんな作品か気になっていた読者はぜひ読み進めてほしい。


コアユーザー向けに制作された「フィギュアヘッズ」。その正体はTPS+RTS?


4Gamer:
 本日は,よろしくお願いします。先ほど見せていただいたゲームのトレイラー映像からは,ベースはTPSではあるものの,なんとなくMOBA系に近い印象を受けました。

画像集 No.002のサムネイル画像 / ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた
柴 貴正氏(以下,柴氏):
 コアを破壊するというのはMOBAに近いですね。ですが,TPSのように“しっかりと撃たないとダメ”なゲームです。それに,部隊に的確な指示を出さなければなりません。そういった面で見ると,MOBAというよりも,RTSに近いかもしれません。

4Gamer:
 たしかに僚機それぞれに命令を出しているところは,RTSのような感じでした。

柴氏:
 戦闘に関してはTPSで,周りのAIに指示を出すという制御系はRTSに近いといったところですね。

4Gamer:
 なるほど。まずはMOBAのルールをベースにした,TPS+RTSが楽しめる作品とイメージすれば良さそうですね。3体の僚機を引き連れて戦うということですが,AIが制御する僚機が大破した場合は,リスポーンするのでしょうか?

柴氏:
 時間は少しかかりますがリスポーンします。あと,ひとりのプレイヤーにつき4体でプレイするということを紹介していますが,ゲームを進めていただくとリザーブ機が設定できるようになり,その1機は自機の控えになります。

4Gamer:
 どこかのタイミングで,自機を切り替えられるわけですか。

柴氏:
 はい。最初に出撃したときの装備や武装だと厳しいと感じたら,リスポーン待ちの間にだけ自機を切り替えることが可能です。

4Gamer:
 戦略的に幅が広がる分,かなり複雑になりそうですね。

柴氏:
 複雑ですね。スクウェア・エニックスのPCタイトルとしては,ほかにも「LORD of VERMILION ARENA」と「ガンスリンガー ストラトス リローデッド」が現在発表されています。
 「LORD of VERMILION ARENA」はMOBAだけどMMORPG要素がちょっと強く,ライトユーザーでも気軽に遊べるように15分ほどでワンゲームを終わらせたり,カスタマイズ要素があったりします。「ガンスリンガー ストラトス リローデッド」はこれまでの遊びの下地があるので,そこにライトユーザー向きで分かりやすい“コアを破壊しましょう”という目的を入れました。

4Gamer:
 どちらもライトユーザーを呼び込むタイトルになっているわけですね。では,フィギュアヘッズは……。

柴氏:
 かなりコアユーザー向けの作りになっているんですよ。ですから,制御系はほかの2タイトルと比べて難しくなっています。ですが,ただ難しいだけでなく,その分だけやれることが凄くあります。
 「フィギュアヘッズ」はご覧のとおり,とても重厚なロボットが登場する作品で,いわゆるブーストを吹かすようなロボットではありません。スピード感のあるものではなくて,手先の器用さだけでは勝てないところが最大の特徴です。先ほど「制御系はRTSに近い」と述べたように,戦術や立ち回りなど「頭脳を駆使する楽しさ」を感じてほしいですね。

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企業の広告塔「フィギュアヘッズ(AI)」。アニメ系のキャラが苦手な人には無機質なAIも用意


4Gamer:
 AIのことを教えてほしいのですが,そもそも本作の世界観はどのようになっているのでしょうか。人工知能の発展具合を考えると,かなり進んだ未来のように見えますが。

柴氏:
 世界観としては,隕石が落ちて人が住めないほどに荒廃した,近未来の地球が舞台です。人間は,地上の大気汚染が浄化されるまでに数十年かかるため,地下のシェルターで閉じこもって生活をしていますが,資源確保の問題や復興のためには地上での活動が必要なわけです。そこで遠隔操作によるロボット技術が急速に発展した感じですね。

画像集 No.003のサムネイル画像 / ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた

4Gamer:
 過酷な地上で活動するロボットだったわけですか。

柴氏:
 はい。そんな状況で,ロボットのジャンク品を組み合わせた機体で遊ぼうという人達があらわれて人気を博し,いつしかロボット=2Footとなります。そのムーブメントに地下世界の支配者層が目をつけて,協会的なものを無理矢理作って大会が開催されている……といった世界設定です。

4Gamer:
 なるほど。

柴氏:
 そこに企業の論理が入ってきて,「俺達のマシンのほうが良いぜ!」といった感じで市場に参入した会社がいくつかあります。ただ,ビジネス的にはパーツ類だけだと厳しいということで,OS(AI),つまりフィギュアヘッズを作りだして,ユーザーが喜ぶようなものをメーカーが作り続けています。

4Gamer:
 フィギュアヘッズというのは,AIのことを指していたんですね。

柴氏:
 そうです。機体に搭載されたフィギュアヘッズ(AI)は,人工知能ではありますが,あくまでプレイヤーの指示を受けないと棒立ちの状態です。先ほど「頭脳を駆使する」とお伝えしたように,フィギュアヘッズが搭載された2Foot(ロボット)に,うまく指示を出して戦っていくことが重要です。ちなみに,ロボットのデザインは,映画「チャッピー」や「エリジウム」のアーロン・ベックさんにお願いしました。

アーロン・ベック氏
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4Gamer:
 ああ,「エリジウム」のメカによく似ていると思ったら,やっぱりそうだったんですね!

柴氏:
 対戦ゲームとしては珍しいと思いますが,なんでこういった世界になっているのかという詳しいバックストーリーも,ゲーム中で少しずつ語られていくようになっていますよ。

画像集 No.008のサムネイル画像 / ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた

4Gamer:
 AIの立ち位置のようなものは理解できましたが,実際にゲーム内では何種類くらい登場するのでしょうか?

柴氏:
 まだ最終的な数は言えないのですが,それぞれの僚機にも1体ずつ搭載可能なので,それなりの数を用意しています。

4Gamer:
 なるほど。ちなみにAIですが,成長要素のようなものはあるのでしょうか。

柴氏:
 成長してスキルが取得できるようになりますね。

4Gamer:
 具体的には,どのようなものに?

柴氏:
 成長に応じてさまざまなスキルを獲得していき,AIに入手したスキルをセットすることで,たとえば銃を構えるのがほんのり早くなったりします。

4Gamer:
 なんとなく,OS(AI)にソフトをインストールするようなイメージが浮かびます。

柴氏:
 そんな感じかもしれませんね。ただし,際限なく強くなるのはマズいので,4つのスロットだけスキルの設定が変更できるようにしています。

4Gamer:
 ちなみに,トレイラー映像で戦況報告をしてきたのは,このAIですよね?

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柴氏:
 そうです。僚機がどういう状況下にあるのか,ガンガン報告してきます。これにより戦況が把握しやすくなったので,実装してすごく良かった点だと思います。

4Gamer:
 僚機すべてに同じ女の子のAIを入れてハーレム状態というのもアリかもしれませんね(笑)。

柴氏:
 アリですけど,同じ見た目と声で報告があがってくるので,どこで何が起こったのか,逆に戦況が把握しにくくなります(笑)。

4Gamer:
 ああ,なるほど。ともあれ,プレイヤーの好み次第で,いろいろと賑やかになりそうです。

柴氏:
 クローズドβテストでは3つのAIしかありませんが,徐々に種類は増やしていきます。また,女性キャラクターだけでなく,男性キャラクターも実装していくので,将来的にはオッサンで固めたチームというのも可能になります。やる人がいるか不明ですけど。

4Gamer:
 いや,それはそれでピンポイントな人もいるのでは。

柴氏:
 だと良いのですが(笑)。あと,こういったキャラクターが苦手な人向けに,無機質なAIも用意していますよ。

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機体からAIまで,幅広く楽しめるカスタマイズ


4Gamer:
 ロボ系でTPSということは,プレイヤーに自機を見てほしいという意図もありそうですが,実際にどれくらいカスタマイズできるのでしょうか?

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柴氏:
 ボディのカスタマイズ要素は頭から脚部まで多数ありますから,かなりのボリュームになりますね。ロボットは素材として非常にカスタマイズしやすくて,作る側もそれをかなり意識して制作していますから。

4Gamer:
 当然,武器も同じスナイパーライフルというカテゴリーの中で,性能差がありますよね? リロードが長いけど1発がデカイだとか……。

柴氏:
 ええ。ですから,カスタマイズの幅は本当に悩むくらいありますよ。

4Gamer:
 ちなみに,機体に載せるAIもカスタマイズできるんですか?

柴氏:
 もちろん,AIにもカスタマイズ要素はあります。さまざまなパターンのアバターが用意されていたり,先ほどお話ししたようにAIが取得できるスキルがあったりと,この幅も相当な数になると思います。

4Gamer:
 機体をカスタマイズして,AIをカスタマイズして,どのAIをどの機体に載せるかを考えて……と,たしかにこれは悩みますね。しかし,ここまでとなると,制作現場が修羅場になっていそうですが。

柴氏:
 本作は基本プレイ無料でのサービスとなります。となると,ボリュームを用意しないとお客様に納得してもらえません。ですから,その覚悟を持って取り組んでいます。

4Gamer:
 基本プレイ無料ということは……。

柴氏:
 課金が勝ちに直結するようなゲームにはしませんよ(笑)。

4Gamer:
 即答ですね(笑)。

柴氏:
 というか,対戦ゲームではそうしないと無理ですよ。この市場でやっていこうという我々が,お客様にそっぽを向かれてしまいますから。

4Gamer:
 すでに「World of Tanks」や「Heroes of the Storm」,「League of Legends」といった,お金をつぎ込まなくても十分に勝てるFree-to-Playのタイトルがあります。本作ではどういった課金形態を想定していますか?

画像集 No.011のサムネイル画像 / ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた
柴氏:
 普通に遊んでいても入手できる装備類や時間短縮要素,あとはゲーム性に関係のない見た目の部分ですね。装備類は,強さが突出しているわけではないので,必要だと感じたら購入していただければといったものです。基本的に課金しなくとも殆どの装備が入手できますが,見た目の部分に関しては価格が若干高く感じるかもしれませんね。設計としては課金と強さを切り離して,対戦ゲームとして超えてはいけないラインを意識しています。

4Gamer:
 見た目というと,カラーリングでしょうか?

柴氏:
 カラーだけでなく,いろいろなペイントができる仕組みを作っています。

4Gamer:
 たとえば,プレイヤーがデカールを組み合わせて描くような?

柴氏:
 いえ,基本的には単色のペイントと,テクスチャパターンですね。それを部位ごとに貼っていく感じです。

4Gamer:
 なるほど。なぜ,高めの価格設定になるのでしょうか。

柴氏:
 ペイントは使いっきりではなく,一度入手すればほかの機体にも使用できますから。ただ,みんなが欲しがるようなものは若干値段を高くしています。

4Gamer:
 見た目にこだわるなら……といった感じなんですね。消費されないタイプなら,いきなり5体をペイントすることもできますから,多少の高めの価格設定でも納得いきそうですね。話を戻して,装備系についてもう少し教えてください。
 一般的なFPS/TPSだと,メインウェポン,サブウェポン,グレネード,スキルといった装備形態が多いですが,本作ではどのような形で戦うのでしょうか。

柴氏:
 武器はメインウェポンを2つ持てます。

4Gamer:
 極端な言い方ですが,アサルトライフルを2丁持てるということですか?

柴氏:
 可能ですが,機体には重量制限の概念がありますから,重い武器を持って重量オーバーになると移動速度が極端に落ちます。そして,特殊装備を入れるスロット,そして近接攻撃用のスロットといった4つのスロットを使うことになります。

4Gamer:
 特殊装備というのは?

柴氏:
 修理や弾薬補給をする特殊装備ですね。それを,グレネードの代わりに装備させるといった感じになります。

4Gamer:
 それは消費アイテムになるのでしょうか。

柴氏:
 いえ,グレネードのスロットを埋めて,何度でも使える装備ですよ。というか,質問がコアですねぇ。1回めのインタビューとは思えない(笑)。

4Gamer:
 ありがとうございます。メインウェポンの種類については,いかがでしょうか。

柴氏:
 アサルトライフルやロケットランチャー,ホーミングミサイル,キャノン砲,さらに対コア兵器のレールガンなど,FPSやTPSを遊んでいる人であれば,すぐ連想できる武器が,10種類ほど入っています。

4Gamer:
 なるほど。では,たとえば重量級の機体で,軽量級の武器を持つことはできますか?

柴氏:
 クラスごとに使用できる武器の種類はほぼ決まっています。ハンドガンであればどのクラスでも装備できますが,スナイパーライフルはスナイパーしか持てません。

4Gamer:
 なるほど。であれば,重量級にスナイパーライフルを持たせて前線付近を荒らすといったことは……。

柴氏:
 できないですね。

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ロボット「2foot」の弱点は背中にアリ。戦術よりも,戦略と立ち回りが重要に?


4Gamer:
 ところで,先ほど重量制限を超えると移動速度が落ちるとおっしゃっていましたが,逆に重量オーバーした状態で戦場に出るメリットはあるのでしょうか。

画像集 No.012のサムネイル画像 / ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた
柴氏:
 移動を必要としないユニットなら,移動速度とトレードオフで強い装備を持っていけるとは思います。ただ,あまりメリットにならないかもしれませんね。僚機はまだしも,自機だと背中の2footコアを狙われたら終わりなので。

4Gamer:
 そこが弱点なんですか?

柴氏:
 そうです。コアに近接攻撃を受けると一撃で破壊されます。

4Gamer:
 ダメージが高いだけじゃないんですね。

柴氏:
 ええ。背後から近接攻撃すると,相手のコアを引っこ抜くバックスタブのような演出になるんですよ。AIはこのコアを隠すように移動しないので,プレイヤーはAIの大群を見つけたら「オリャーっ!」と,突撃して蹴散らしたら即退避といった感じで行動するだろうと思います。AI同士の乱戦に介入して,次々にコアを引っこ抜いていくのも,すごく気持ちが良くて。

4Gamer:
 それは,楽しそうです(笑)。背中で一撃必殺ということですが,ヘッドショットはあるのでしょうか。

柴氏:
 ヘッドショットの代わりが背中への攻撃ですね。頭部への攻撃も一応ダメージ補正はかかりますが,背中を守るゲームにしたかったというのがありますから。

4Gamer:
 実際のところ,味方の僚機(AI)はどの程度の賢さになっているのでしょうか。たとえば,攻撃力というか対応力は落ちますか?

柴氏:
 ええ,落ちますね。AIに戦い方は細かく指示できますが,そうした戦術部分ではなく,どちらかというと,指示の出し方でゲーム展開の流れが変わるという感じです。

4Gamer:
 先ほどRTSとおっしゃっていましたし,戦略的な使い方になるんですね。ちなみに,プレイヤーが操作する機体を,現在の自機からAIの僚機に切り替えることはできるのでしょうか。

柴氏:
 それはできません。ただ,僚機カメラというものが搭載されているので,僚機がなにをやっているのかを知ることができます。

4Gamer:
 それはHUDとして,画面の端に表示されたり?

柴氏:
 いえ,完全に画面が切り替わってしまいます。ですから,自機は無防備な状態になりますね。

4Gamer:
 そうなると使いどころが難しそうですね。

柴氏:
 なので,自機のリスポーン待ちのときに僚機の動向をチェックするといった使い方になると思います。

4Gamer:
 リスポーン待ちということは当然リスポーンタイマーがあるのだと思います。たとえば,MOBA系のタイトルだと使用キャラクターのレベルだったり勢力のレベルが上がると,比例して長くなりますが,本作ではどういった感じになるのでしょうか? 

柴氏:
 まず,インゲームでキャラクターのレベルは上がりません。なので,リスポーンタイマーは一律です。ひょっとすると,今後の展開次第ではリスポーンが若干早くなるスキルが実装されるかもしれませんが。

4Gamer:
 では,自機や僚機が大破したとき,どちらもリスポーンポイントからの再出撃になるのでしょうか。

柴氏:
 自機が倒された場合は,所定のリスポーンポイントからしか復活できませんが,僚機は自機の周りで復活します。ですから,隊長である自機が倒されないように戦わなければなりません。

4Gamer:
 僚機を失ったら,建物の裏で僚機のリスポーンを待って,揃ってから一気に攻める……みたいな感じでゲームが進みそうですね。

画像集 No.021のサムネイル画像 / ストラテジックシューター「フィギュアヘッズ」とは,どんなゲームなのか。その正体を開発プロデューサー柴 貴正氏に聞いた
柴氏:
 慣れるまでは「お前ら行って来い!」と僚機を先行させて,敵を後ろからビシビシ攻撃するといいかもしれませんね。

4Gamer:
 僚機を盾にするわけですか。まあ,自機がやられないことが重要なら,自然とそうなりそうです。ところで,本作のキャラクターはロボットですし,たとえばヘッドショットで頭部を吹き飛ばすと,カメラが使えなくなるみたいなギミックは今後考えられないでしょうか。

柴氏:
 と,言いますと?

4Gamer:
 リスポーン待ちの間でも,僚機を通してさまざまな情報が入ってきますよね。それを阻止するために,敵僚機の視界を奪うみたいな。

柴氏:
 ああ,なるほど。いまはそういった機能はないですが,エンジニア(※軽量級の機体)のアイテムとして,ジャミングができるような要素が入るかもしれないですね。

4Gamer:
 もし,レーダーまでジャミングできるものが登場したら,背後が怖くなりそうです。ちなみに,軽量級は装甲が薄くて動きが速い,重量級は装甲が厚く動きが遅いといったお約束があると思うのですが,たとえば,軽量級を正面から狙撃して,機体を貫通してコアにダメージが入るみたいなことはないでしょうか。

柴氏:
 それはありません。コアを狙うときは必ず後ろからになります。

4Gamer:
 なるほど。しかし,軽量級の装甲が薄くて壊されやすいとなると,ヘッドショットもないですから,背中を守りやすい重量級頼りになりそうではないですか?

柴氏:
 重装甲のロボは動きもそうですが,旋回が遅いというデメリットがあります。上半身の旋回が追いついてこない感じなんですよ。

4Gamer:
 ああ,メック系の動きに近いわけですか。

柴氏:
 たしかに近いかもしれませんね。少なくとも,スラスターを吹かせて飛び跳ねたり,ブースターで突進するといったゲームではありません。

4Gamer:
 メック系となると,移動とカメラと武器の動作がそれぞれ異なっていて,カメラの移動より武器の照準が遅れてくる感じになるわけですよね?

柴氏:
 ええ。ですから,背後を取られると旋回が間に合わずあたふたしちゃいますね。ただ,重量級は本当に硬いので,ずっと砲台として活躍できるメリットはありますよ。

4Gamer:
 相手の裏をどう取るかが,重要になりそうですね。ところで,ゲーム内で1戦を終えたあとに,ランダムでアイテムがもらえるといった要素はあるのでしょうか。

柴氏:
 戦闘終了後に報酬として獲得できることがあります。パーツ類を集めていくといった感じですね。ですから,対戦数を重ねれば手に入るパーツの数が自然と増えていきます。

4Gamer:
 対戦数を重ねるとなると,ワンゲームのプレイ時間が気になるところです。どれくらいの長さを想定していますか?

柴氏:
 10分,長くて15分ですね。我々としては何回も対戦していただきたいので「League of Legends」みたいに時間がかかる戦いにはならないように調整しています。そうすることで,「もう1試合やろうぜ!」と言いやすい感じになるんじゃないかなと思います。

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必要なPCスペックは意外と低め。プレイヤーの遊び方の幅も広そうな作品


4Gamer:
 こうした対戦ゲームを実際遊ぶにあたって,プレイヤーが気になるのはマッチングのバランスだと思います。とくに最近のオンラインゲームだと,ここに成否が掛かっていると言っても過言ではないと思うのですが,いかがでしょうか。

柴氏:
 本作でも,基本的にはランクと言いますか,ポイントを見て近い人と当たるようにします。ただ,誰もが喜ぶマッチングというのはできないと考えています。その時々に応じて,一番良いマッチングをどうやってチューニングするのかというのが大切です。

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4Gamer:
 キャラクターも実力も,まったく同じ条件の相手とマッチングはありえないですし。いかに近い実力の相手と,うまくマッチングできるか。そのバランス取りが課題になりそうです。ちなみに,対戦形式はどのようなものがありますか?

柴氏:
 リリース時点では基本的にランクマッチというマッチング形式になります。ただ、かなり複雑なゲームなので初心者の方のみが参加できるビギナーズマッチを準備する予定です。
このビギナーズマッチは報酬の面では少しだけランクマッチに劣ります。ですが強制ではありませんので、自信のある方は最初からランクマッチで遊んでいただけます。

4Gamer:
 分かりました。ちなみに,ゲームを待っている間に利用できるロビーのような場所はあるのでしょうか?

柴氏:
 いわゆるMOやMMOにあるような,キャラクターが自由に動けるロビーはありませんが,PlayStation NetworkやXbox Liveのように,フレンドと簡単にグループを組んで戦えるような仕様は用意しています。ですので,見知った人と仲良く遊ぶといった部分については網羅できていると思います。

4Gamer:
 では,ゲーム中に知らない人と出会う機会は,どうなるのでしょうか。

柴氏:
 それについては現在取り組んでいる最中で,まだ形はできていないのですが,「バトルフィールド」シリーズで採用されているBattle Logのように,誰がどういった活動をしたとか,クランの戦績を可視化できる状況を作ることで,他者の情報を提供できればと考えています。

4Gamer:
 最後にお伺いしたいのですが,本作を遊ぶのに必要なマシンスペックですが,クローズドβテスト向けに発表されたものは,「LORD of VERMILION ARENA」より少し高い印象があります。これが最終的な必要スペックになるのでしょうか。

柴氏:
 要求スペックが高そうに見えるかもしれませんが,そこは低めに落とし込もうとしています。多くのプレイヤーに楽しんでいただくためには非常に重要なポイントなので,引き続き低スペック対応を進めていきます。

4Gamer:
 スペックに合わせて,グラフィックスを向上させることもできますよね?

柴氏:
 はい,設定でエフェクト周りを変えられます。たぶん,気にされているのはフレームレートなのだと思いますが,テンポの速いゲームではないので,フレームレートに関しては,そこまで気にせず遊べると思います。

4Gamer:
 たしかにここまでの話を聞いていると,どちらかと言えば戦略と立ち回りが重要になりそうです。

柴氏:
 そうですね。ただ,先ほども言いましたが,突っ込んで「ヒャッホー!」と暴れるのも楽しいですよ。戦闘が苦手なら,味方の後方から,邪魔にならないようマップを見つつ,僚機に指示を出して遊ぶのもアリだと思います。

4Gamer:
 人それぞれの楽しみ方ができそうですね。実際に遊べる機会が待ち遠しいです。本日はありがとうございました。

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「フィギュアヘッズ」4Gamer読者枠2000名分に応募する(7月1日12:00締切)

※応募にあたってはスクウェア・エニックス アカウントの所持又は登録が必要
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