テストレポート
「Ryzen Threadripper 2950X」到着。第2世代の16コア32スレッド対応CPUは今回も特殊な製品ボックス入りだ
これに合わせてAMDから4Gamerに,同社が「PCマニアとゲーマー向け」と位置づける「X」シリーズの16コア32スレッド対応モデル「Ryzen Threadripper 2950X」,そのレビュワー向け評価キットが届いたので,さっそくその中身を確認してみたいと思う。
レビュワー向け評価キットは,ロゴマーク入りの巨大な化粧箱で届いた。サイズは実測約410(W)
もっとも,第1世代のときの「ローリングケース」と比べてずいぶん大人しくなっている,とは言えるだろう。
箱は上部3分の2くらいがカバーとなっており,これを持ち上げて開けると,中からは「2950X」の目立つプレートが出てきた。表から見ても「X」のデザインが目立つが,背面に回ってみると,このデザインに合わせた「X」字状のアクリルパネルで製品ボックスが固定してあったので,ずいぶんと“X推し”である。
というわけで,製品ボックスとのご対面である。発泡スチロール製の黒い筐体や,透明なカバーの奥にCPUのパッケージ入りケースが見える外観といった基本デザインは第1世代Ryzen Threadripperの製品ボックス踏襲しているものの,まず,横長になったのが最大の違いと言えるだろう。実測サイズは約295(W)
また,第1世代ではRyzen Threadripperのロゴがより目立っていたのに対し,第2世代ではCPUがより目立つようになっているのも大きな違いで,三角形を多用した内部のデザインからは,「洞窟の奥に眠る第2世代Ryzen Threadripper」的な印象も受ける。
ちなみにこの製品ボックスだが,AMDによると,「第1世代では一部のユーザーから『開けにくい』という不評の声が上がっていたので,そのあたりを改善した」とのこと。実際,CPUは,
- 第1世代Ryzen Threadripperのときと同様に,「RIP HERE」のところを引いて紙の帯を切る
- 出てきたスライド式ロック機構を三角形マークの方向に引く(もしくは押す)。これで前面アクリル扉のロックが外れる
- 本体前面のアクリル扉を手前に倒す
- 手を突っ込んでRyzen Threadripperの小型カバーを掴んで引く
という一連の流れで簡単に取り出すことができる。第1世代Ryzen Threadripperのときは紙の帯に説明書きがあったりするほど凝った取り出し方法になっていたので,それと比べると確かに今回はとても直感的である。
以下,一連の流れを写真で示してみるので,参考にしてもらえれば幸いだ。
1.「RIP HERE」のところを引いて紙の帯を切る |
2-A.アクリル扉のスライド式ロック機構が出てくる |
2-B.スライド式ロック機構を三角形マークの示す方向に引く(※写真の場合は「押す」)。引く場合でも押す場合でも大した力は必要ない |
3.ロックが外れたところでアクリル扉を開ける。立てた状態の底面側にヒンジがあり,そこを軸に回転して開く仕様だ |
取り出したCPUケース |
ちなみにこちらは第1世代Ryzen Threadripperの製品ボックスに入っていたCPUケース。クリップと黒色カバーの二重ストッパーを採用していた |
Ryzen ThreadripperのCPUパッケージは,AMDが「Carrier Frame」(キャリアフレーム,以下カタカナ表記)と呼ぶオレンジ色の樹脂フレームに取り付けられた状態でケースに入っている。ケースから取り出すときも,マザーボードへ取り付けるときもこのキャリアフレームごと行うので,エンドユーザーがこのキャリアフレームを取り外す必要はない。
製品ボックスの下部に紙製の箱が埋め込んであり,これを引き出すとドライバーや取り付けマニュアルにアクセス可能だ。第1世代の製品ボックスには,一部のSocket TR4用CPUクーラーを取り付けるのに使うブラケットが付属していたが,それは今回も変わらない。
以上が第2世代Ryzen Threadripper“開封の儀”となるが,実のところ,レビュワー向けの評価キットはCPU製品ボックスの台座部にもアイテムが入っていた。
具体的には,AMDとCooler Master Technologyが共同開発したという専用CPUクーラーと,G.Skill International Enterprise製のPC4-25600 DDR4 SDRAM 8GBモジュール2枚セット「F4-3200C14D-16GFX」が2組,4枚差しで合計容量32GBを実現する組み合わせである。
クーラーのほうは標準でシリコングリスが塗布してあるので,取り付けるときには注意したい。メモリモジュールのほうはこれまでもAMDのレビュワー向け評価キットに付属していたものなので,ある意味お馴染みと言える。
ゲーマー向けとなる第2世代Ryzen Threadripperは目下テスト中
今回はひとまず,入手した第2世代Ryzen Threadripperを写真で紹介してみた。今回入手したのがゲーマー向けという位置づけになるXシリーズの第2世代Ryzen Threadripperなので,当然のことながら4Gamerとしてはゲーム用途においてHEDT(High End Desk-Top)市場向けCPUが持つ価値を探ることになるわけである。
テストはすでに開始しているので,いずれ結果をお届けできるはずだ。その日を楽しみに待ってほしい。
AMD,第2世代Ryzen Threadripperのラインナップと価格を発表し,実動デモも披露
AMDのRyzen Threadripper製品情報ページ
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