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「妖怪ウォッチ」が大賞/総務大臣賞を受賞した,「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'14/第20回記念AMDアワード」の授賞式をレポート
AMDアワードは,日本のコンテンツ産業発展の中核的存在としてデジタルコンテンツを捉え,制作者の立場から,デジタルメディアの質的向上ならびに人材育成を目的として制定されたものだ。表彰式では,優秀なデジタルコンテンツなどの制作者が表彰される。
今回は,2014年1月1日から12月31日の間に,日本国内で発売/発表されたデジタルコンテンツおよびサービスの中から,「大賞/総務大臣賞」「AMD 理事長賞」「年間コンテンツ賞『優秀賞』」「20周年記念特別賞」「20周年記念ソーシャルインパクト賞」「江並直美賞(新人賞)」「リージョナル賞」の授賞作品が選出された。各授賞作品については,記事末尾に掲載する。
デジタルメディア協会 理事長 襟川惠子氏 |
レベルファイブ 代表取締役社長/CEO 日野晃博氏 |
同社では「イナズマイレブン以来,7年にわたってこうした取り組みを続けているが,日野氏は妖怪ウォッチで日本中の子ども達に親しまれるコンテンツを作ることができたと喜びを語った。さらに日野氏は,日本のコンテンツ業界にはまだ大きなチャンスがあるとし,今後も妖怪ウォッチに次ぐ大きな作品を生み出していきたいと強い意気込みを見せた。
バンダイ カード事業部 デピュティゼネラルマネージャー 原田真史氏 |
授賞式に出席できなかったジョン・ハンケ氏のメッセージは,ナイアンティック・ラボ プログラムマネージャー 廣井隆太氏が読み上げた |
総務省 高市早苗総務大臣 |
AMDアワード 審査員長 夏野 剛氏 |
■デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'14/第20回記念AMDアワード授賞作品一覧および授賞理由
■大賞/総務大臣賞 The AMD Grand Prize
作品名:妖怪ウォッチ
制作・関連会社等:レベルファイブ
<大賞/総務大臣賞選考理由>
さまざまなジャンル,メディアで展開され,大ヒットコンテンツとなった「妖怪ウォッチ」。ゲームとしても夏には「妖怪ウォッチ2 元祖/本家」,冬には「妖怪ウォッチ2 真打」が発売され,3バージョントータルで560万本を超える販売本数を記録。コンテンツそのものの魅力とともに,ゲームのクオリティ面での評価も非常に高く,多数の新妖怪,ふんだんなやり込み要素,マルチプレイ要素の新規実装など,レベルファイブらしいこだわりが随所に見られた。そのほか玩具やテレビアニメ,書籍,映画等でも幅広い年代を対象とした社会現象を巻き起こし,キャラクター展開も含めて,まさに2014年を代表するタイトルとなった。
■AMD理事長賞 The AMD Chairman Award
作品名:SmartNews
制作・関連会社等:スマートニュース
<AMD理事長賞選考理由>
日米通算で1000万ダウンロードを突破し,好調にユーザー数を伸ばしている。米国ではGoogle PlayとApp Storeのニュースカテゴリランキングで1位を獲得するなど,日本発の世界向けコンテンツとしても注目された。また,世界150カ国以上にもグローバル展開している。片手でページをめくって記事をタップするだけで,簡単にニュースを読めるという操作性の良さが光る。こうした新しいニュースの読み方を提案したことを評価。SmartNewsから元記事への流入も多く,メディアの編集者としては,読者のすそ野の拡大にも貢献してくれていると感じる。
■年間コンテンツ賞「優秀賞」The AMD Award
作品名:アイカツ!〜アイドルカツドウ!〜
制作・関連会社等:バンダイ,サンライズ
小学生女児を対象としたコンテンツ展開で,データカードダスや玩具,アニメなどが人気を博しながらも,同時に中高生から成年までの幅広い年齢層に受け入れられた。新しい試みとして,ホログラム映像やプロジェクションマッピングなどの技術を用いた「LIVE☆イリュージョン」を 8月に開催。12月には劇場版アニメも公開されるなど,多面的な展開が成功している点を評価。
作品名:ARENA TOUR2014「炎と森のカーニバル‐スターランド編‐」
制作・関連会社等:TOKYO FANTASY
まるでテーマパークにいるかのようなセット,さまざまな演出や仕掛けにより,唯一無二のライブ空間を想像して,観客を魅了し続けている SEKAI NO OWARI。アルバム「Tree」は,前作の約4倍となる初動売上24.8万枚を記録して,アルバムでは初の 1 位を獲得。名実共に,音楽シーンのトップランナーの仲間入りを果たした。
作品名:Ingress
制作・関連会社等:ナイアンティック・ラボ
「Ingress」は,僕らをリアルな日常空間とスマートフォンに納められたバーチャル空間で構成されたパラレルワールド(多重世界)に引き込み,ひたすらに“ポータル”を“ハック”するためにその世界を彷徨うエージェントへと変貌させる。もはやゲームの領域を越えて新たな日常と行動をデザインする環境,それが「Ingress」そのものだ。
作品名:王様のブランチ 「TBS ぶぶたすアプリ」
制作・関連会社等:TBS テレビ
王様のブランチの番組で毎回紹介する350から400のアイテム情報を,スマートフォン用のアプリ「TBSぶぶたす」を介して,リアルタイムで表示することに成功。1タップで商品の詳細情報が閲覧できるだけでなく,購入することも可能だ。テレビとネットの連携で商品を簡単に購入するという行為をさりげなく実現した技術力と構成力を評価。
作品名:「STAND BY ME ドラえもん」
制作・関連会社等:「STAND BY ME ドラえもん」製作委員会
「STAND BY ME ドラえもん」は国民的キャラクター「ドラえもん」を初めてフルCGアニメ化したもの。「ドラえもん」の世界観を違和感なく3D化し技術力の高さを示しただけでなく,大人たちをも涙させ“ドラ泣き”という流行語まで生んだ。興行収入83億円,世界60の国と地域での公開も予定されている。その技術力と構成力を評価。
作品名:SmartNews
制作・関連会社等:スマートニュース
日米通算で1000万ダウンロードを突破し,好調にユーザー数を伸ばしている。片手でページをめくって記事をタップするだけで,簡単に話題のニュースを読めるという操作性の良さが光る。世界 150カ国以上にもグローバル展開。新しいニュースの読み方を提案したことを評価。
作品名:チームラボ 踊る!アート展と,学ぶ!未来の遊園地
制作・関連会社等:日本科学未来館,チームラボ,日本テレビ放送網,BS 日テレ
アート,知育,教育という枠組みを超えて,さらにはデジタルという領域にとどまることなく,大人も子どもも楽しむことができる新しいエンターテインメントを確立した作品展。約2ヶ月で来場者が20万人を突破し,会期を2ヶ月延長という,従来の美術展覧会には見られない記録も作り出している。
作品名:妖怪ウォッチ
制作・関連会社等:レベルファイブ
2014年を代表する大ヒットコンテンツとなった「妖怪ウォッチ」。ゲームとしても「妖怪ウォッチ 2 元祖/本家」,「妖怪ウォッチ 2 真打」が発売され, 3バージョントータルで約550万本を超える販売本数を記録。玩具やアニメ,書籍,映画等でも社会現象を巻き起こし,まさに2014年を代表するタイトルとなった。
作品名:RICOH THETA(m15)
制作・関連会社等:リコー
全天球カメラ RICOH THETA は,2つの魚眼レンズと撮像素子を装備することによって,ワンショットで360度の画像を撮影できる画期的な製品。周囲を見回して近づいてと,ある時刻のある場所に,自分自身が降り立つ体験を,一般の誰もが提供できる。新型の THETA(m15)では動画撮影も可能となり VR の進化にも大きく貢献した。
■20周年記念特別賞 20th Anniversary Special Award
授賞者:鈴木敏夫
AMD=デジタルメディア協会は創立20周年にあたり,スタジオジブリの名プロデューサーとして,数多くの優れたアニメ作品を世に送り出してこられた鈴木敏夫さんに特別賞を贈る。宮崎駿監督をはじめ,世界に誇るジャパンコンテンツを劇場公開だけでなく,DVD 等クロスメディア展開を通じて世界中に広げてこられた長年の尽力と功績を称える特別賞である。
■20周年記念ソーシャルインパクト賞 20th Anniversary Social Impact Award
授賞者:ご当地キャラ
着ぐるみを使った「ご当地キャラ」は,そのユニークなデザインとネーミングにより,あらゆる世代に向けて地域の名跡や名産品の情報を伝えている。また,「ゆるきゃら」というニックネームを与えられて,単体では不可能な多数の注目と集客を得ることとなり,地域製品の販促,イメージ向上,訪問者の増加など,経済効果の大きは計り知れない。
■江並直美賞(新人賞) Naomi Enami Award
授賞者:藤本 実
藤本実氏は「LED 博士」と呼ばれ,「インタラクティブダンスパフォーミングシステム Lighting Choreographer」を,自らのブレークダンス経験とシステム技術,プログラミング技術を組み合わせて開発し,EXILE を筆頭とするプロのパフォーマーに提供,新しいデジタルアートの世界を切り開いた。
■リージョナル賞 Regional Achievement Award
作品名:魅力ある愛媛の演劇コンテンツを海外へ〜新たなビジネス展開と文化芸術の交流に向けて〜
制作・関連会社等:愛媛CATV
愛媛県東温市にある「坊ちゃん劇場」にて上演された,奇想天外歌舞音曲劇「げんない」は,日本初の地方舞台劇映画・「げんない」映画版として,舞台とは一味異なる映像作品としての新たな魅力を披露し,さらに,フランス・カンヌで開催された MIPTV にブース出展するなど,地域芸能文化を積極的に世界に向けて発信した。
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