連載
「乙女チック4Gamer」第89回:恋と推理が楽しめる「Collar×Malice」を特集。隔離された新宿を舞台に,個性的な男性達と凶悪事件「X-Day事件」の真相に迫る
連続凶悪事件「X-Day事件」が起きたことで,危険な街となってしまった新宿を舞台にした本作は,毒が内蔵された首輪を付けられた主人公と,事件を独自に追う男性達の恋を描いたアドベンチャーゲーム。また,恋だけではなく,X-Day事件の真相に迫るサスペンスの要素でも楽しめる作品となっています。
主人公は,新宿署に新設された特殊地域防犯対策室,通称・特防に所属する警察官。事件の捜査を行う部署ではないため,X-Day事件の捜査に関わることがない主人公でしたが,ある日,毒入りの首輪を付けられ,事件の実行犯とされているテロ組織「アドニス」に監視されるように……。
首輪を付けられた主人公の元に現れたのは,殺害予告を受け取った「探偵事務所」のメンバー達。独自にX-Day事件を追う彼らと主人公は,お互いを疑いつつ,一緒に捜査を行うことになります。
本作では,事件の謎を解く……ということで,事件現場などで情報収集が行える「探索パート」や,事件についての情報を整理する「推理選択肢」など,恋愛ゲームには珍しい要素も楽しめます。
また,主人公が警察官ということで,銃を構えることも。犯人確保などの際に発生する「トリガーシステム」は,タイミング良くボタンを押すことで,展開に変化が起きます。
公式サイトでは,特別企画としてショートストーリー「調査報告会」が公開され,お互いの印象について話す第1回では,事務所のメンバーのやりとりが楽しめます。コミカルなショートストーリーは,今後も更新される予定とのことなので,気になる人は要チェックです!
あざやかな理想、形のない正義――全ては、再生に繋がる。
【あらすじ】
地域の安全のために日々奔走していた彼女は、ある夜、何者かに襲われ、毒が内臓された首輪をはめられてしまう。
混乱する主人公の目の前に現れたのは、素性の怪しい男性たち。
元警察組織に所属していた彼らは、独自で凶悪事件を捜査しているのだという。
彼らを信用していいのかわからないまま、突如、大事件の鍵を握る存在となってしまった主人公。
死と隣り合わせの首輪を外すため、悪意に包まれた新宿を解放するため、彼らと共に捜査を開始することになるが――。
彼女の命は誰が握っているのか。そして、新宿が再生される日は来るのか――。
【キャラクター】
※名前のみ変更可能
21歳。 警察官になって半年の新人。
新宿署の地域課・特殊地域防犯対策室――通称「特防」に所属している。経験は浅いが、自分の手が届く範囲で人を助けようとする芯のある女性。突如、X-Day事件の犯人を名乗る何者かに【毒が内蔵された首輪】をはめられる。 死の恐怖と葛藤するが、自身が事件を解決する鍵になると考え、事件に立ち向かう。
〜特殊地域防犯対策室とは〜
新宿区の治安維持、区民の不安を和らげるのが役割。新宿署に設置された相談窓口での対応や、事件性と判断された通報にも対処。苦情係でもあり、巡回連絡も行っている。
CV:森田成一
「俺はもう間違わない。おまえを泣かせない。……そのために、撃つ」
28歳。 元警視庁・捜査一課にいたが、ある理由から離職し、独自でX-Day事件を追っている。
思慮深く、冷静で正義感が強い。鋭い洞察力を持ち、知識だけに頼らず機転が利くタイプ。個性が強いメンバーのまとめ役で、周囲からの信頼も厚い。主人公と出会った時、なぜか驚いた様子だったが……。
〜探偵事務所とは〜
探偵事務所としては機能しておらず、X-Day事件を独自に捜査している者の集まり。チームとして協力することはあまりなく個々で捜査しているが、互いの情報を交換する程度の交流はある。ちなみに、事務所の周りには高い確率で岡崎契が潜んでいる。
CV:梶 裕貴
「オレは……キミを守れない」
26歳。 愛時たちを警護する任務に就いている警備部警護課――SP。
要人ではない愛時たちをなぜ警護するのか理由は判明していない。おっとりとした性格で、言動もマイペースかつ天然気味。自然と人の懐に入ってしまうような独特な空気を持つ。愛時たちからは警戒されているが、契は良い関係を築きたいと思っている。特技はいつでもどこでも寝ること。
CV:斉藤壮馬
「ンな顔するなって。大丈夫だ、この峰雄様に任せとけ!」
23歳。元は新宿署・第二機動捜査隊にいた。
直情型で猪突猛進。良くも悪くも嘘がつけず裏表のない性格。明るく前向きなムードメーカー。尊とは言い争いが多い。犯人と繋がっている可能性のある主人公に強い疑惑を抱いている。彼が疑心暗鬼になるのも、過去のある事件がきっかけのようで……?
CV:浪川大輔
「俺に従え、バカ猫」
24歳。元は警視庁サイバー犯罪対策課にいた。数ヶ月で離職している。
頭は良いが、毒舌で自己中心的な性格のため、反感を買うことも多い。自分以外の人間は簡単に信用しない。利用できるか否かを考える。過去の経緯から「銃」というものに、トラウマを抱えている。クールに振る舞っているが、甘いもの(特にドーナツ)が大好物という一面も。
CV:木村良平
「それ以上はダメだよ。――君、死にたいの?」
29歳。 現役の警察職員で、科捜研の人間。プロファイリング専門。
【X-Day事件】により特別に設置された、機動捜査支援係を任されている。いつも笑顔を湛えているが、真意が読めないミステリアスな人物。人間観察が趣味のため、暇さえあれば周囲の人間を分析してからかったりして遊んでいる。主人公の【首輪】に異常なほど興味を持っているようだが……。
【ゲーム画面】
【X-Day事件】
●4月
20XX年4月1日――それは、ある動画から始まった。
新宿駅前の大型街頭ビジョンで突如として流れた、警察官らしき人物たちが拘束されている動画。
【汚れた日本を再生するため、これよりX-Dayへのカウントダウンを開始します】
ボイスチェンジャーで加工された音声が、彼ら4人の行った不祥事を次々と暴露していく。違法捜査、誤認逮捕、暴力団との裏取引、横領、証拠品の捏造、取り調べでの暴力行為、パワハラによる署内での自殺――。
【彼らのような犯罪者には裁きを下す必要があります】
【我々は世界の理を再生させる。弱者が虐げられるだけの世の中を変えるのです】
いたずらか趣味の悪いCMかと観衆がざわつく中、淡々とした不気味な声が、新宿の街に響き渡る。そして――動画の最後は、この言葉で締めくくられた。
【X-Dayへのカウントダウン IX】
この動画を皮切りに、凄惨な“カウントダウン”が開始されることとなる。
●5月
5月1日――警察官拉致殺害事件。
4月の不気味な動画に映されていた警察官4名は行方が不明のまま、事件は最悪の形で進展を迎える。その動画は、4月とは違いネットで全国公開された。
【裁きの時間です】
短い言葉の後、画面の中で銃声が響く。着ぐるみの頭部を被せられた4名が次々に撃たれていく間、加工された音声が笑みを漏らす。
【彼らは警察官という職に就きながら、罪を犯した罪人です】
4名の“裁き”が終了した後、声が告げた。
【来るX-Dayに向けて、裁きを実行しました】
【これで終わりではありません。我々は今後も、この国を再生するために正義を貫きます】
【我々の名は――“アドニス”】
その瞬間、それまで淡々としていた声のトーンが変化する。
【皆様。この名前、ちゃーんと覚えておいてくださいね?】
【この世界が楽園になりますように♥】
【X-Dayへのカウントダウン VIII】
――その後、警察が現場を特定した時には既に遅く。警察官1名の死亡が確認された。だが、現場には複数名の血痕が残されていたのみ。他3名の姿は忽然と消えてしまっていた。
●6月
6月1日――中学校爆破事件。
新宿区内の中学校で爆発事故が起き、1クラスの生徒全員が死亡した。発生当初は理科の実験中だったことにより、事故かと思われたが、その被害規模から意図的な事件であると断定。
学校の屋上にローマ数字【7】の文字と5月の事件で現場に残されていたものと同様のコインを発見し、4、5月と一連のテロ事件である可能性が高いと発表された。現場の状況から指紋が検出できないことに加え、その場にいた全員が死亡しているため、当時の状況には曖昧な点が多い。
爆薬の痕跡は発見されたが、素人でも手に入れられる素材で作られたものだった。数日前に学祭があり学校関係者以外も多く出入りしていたため、容疑者を絞るのも困難であった。事件後、6月中旬に“アドニス”と名乗る者がネットに動画を公開する。
【痛ましい事件が起きてしまいました】
【ですがこれは無差別殺人ではありません。死亡した全員が罪人です】
【どれほどの罪を負っていたか知れば、みなさんも納得して頂けるでしょう】
【我々アドニスは哀しみを救済するため、罪人への裁きを続けます】
【X-Dayへのカウントダウン VII】
警察は一連の事件を“X-Day事件”と名付け、新宿署に捜査本部を設置した。
●7月
7月1日――ストーカー男性傷害致死事件。
ある女性を執拗にストーカーしていた男が通行人と揉めた末に殺された。加害者は現行犯逮捕されたが、当時の状況、周囲の証言などにより正当防衛が濃厚だと思われている。しかし、加害者が過去、5月のX-Day事件の容疑者として挙げられていた事実から裁判は長引き、12月5日現在、加害者は未だ拘置所に拘留されている。
事件直後、被害者の自宅からローマ数字の「6」と例のコインが発見される。それにより加害者やストーカー被害の女性のテロ組織への関与が疑われたが、過去の経歴を洗っても根拠となるものは見つからなかった。8月上旬にX-Dayのカウントダウンと称した動画がネットで流され、7月のこの事件もカウントダウンの一環だと明かされる。
【正当防衛なのに一時でも身柄を拘束される。理不尽だと思いませんか?】
【彼はひとりの女性を救ったヒーローだというのに】
【その女性は昔からストーカー被害を訴えていたにも関わらず、警察は取り合わなかった】
【我々アドニスはこの哀しみを見過ごせず、被害者に代わり裁きを下しました】
【X-Dayへのカウントダウン VI】
【そして――今月はカウントダウン、V。近々、再び裁きが下ります】
警察内部ではストーカー被害の女性がアドニスに関与していると推測する声と、アドニスがこの事件を後付けで利用しただけだという声で二分している。
●8月
――ネットゲームユーザー連続殺害事件。
この事件は、6月の【中学校爆破事件】に次いで被害者の数が多く、全国に及ぶユーザーの数から、最も世論的に大きく騒がれた事件でもある。
8月2日。
3名の男性が射殺される事件が発生。
殺された場所はいずれも新宿区内だが広範囲にわたり、殺害時間、被害者の年齢などに共通性はなかった。ただし、現場に残された銃弾にローマ数字【5】の文字が刻まれていたこと、模造困難な例のコインが残されていたことからX-Day事件に関連ありと認識された。8月5日から7日にかけて、3日連続で3名ずつ、計9名が射殺される。先の3名も含め、被害者がいずれも【あるネットゲーム】のユーザーであることが共通点として発覚。警察は警戒を呼び掛けたが、件のネットゲームのユーザーは全国に何百万人とおり、各地でパニック状態となる。被害者の数を増やし、容疑者を絞り込めない警察への反発が強まった。だが、様々な問題から捜査は混乱を極める。
- 事件現場には決定的な証拠が残されていない。
- 現場周辺の聞き込みによる発砲音と死亡時刻が合わない。
- ネットゲームのユーザーは新宿区内だけでかなり多いことから、容疑者を絞りこめない。
- 被害者のPCおよびゲームのサーバーデータが ハッキングにより改ざんされており追跡は困難な状況。
8月18日。
過去、ネットいじめに加担したことを悔いた自殺者が現れる。この人物は新宿区の人間ではなかった。8月下旬、再びネットで声明動画が流される。
【無差別殺人だ。正義がない、と仰る方が多いようですね】
【あなた方は知らないだけです。彼らは殺される必要があった】
【裁かれるほどの罪を犯したのです。我々は未来の被害者を救ったのですよ】
【X-Dayへのカウントダウン V】
国民はアドニスの凶行に怯えるが、捜査に進展のない警察に対する不信感も大きく膨らんでいった。
――今は新宿に限られた事件だが、アドニスが新宿外にまで目をつけたら?
――ゲーム内のいじめで殺されるならば、次はどのような【罪】で裁きが行われるのか?
――次は、自分の番なのではないか。
この事件がきっかけとなり、現在の【新宿隔離措置】および【新宿区限定の銃刀法解除】を決定づけたと言われている。
●9月
――9月7日。
X-Dayへのカウントダウンと称して、4のローマ数字とアドニスのコインが映った動画がネットに流れた。
【自分はこの世界から必要とされていない。そんな風に思ったことはありませんか?】
【生まれて来たことが間違い。存在する意味がない。未来を望めない】
【そんな世界を作り出したのは、誰でしょう? 本当に不必要なのは、誰でしょう?】
【絶望の色を生み出した人間に、アドニスが正義の裁きを下します】
【X-Dayへのカウントダウン、IV】
同日、独り暮らしをしていた蜂須賀兼(はちすか けん)がアパートで首をつっているのを交際相手が発見する。警察の調べによると、自殺を装った他殺であることが判明。現場にはローマ数字のみが残され、コインは見つからなかったが――警察はX-Day事件である可能性が高いという見解を強め、捜査を進める。ほどなくして、事件当日に被害者のアパートを訪ねた男がいたことが判明する。男の名は砂森雄毅(すなもり ゆうき)。10年前に被害者と同じフリースクールに通っており、交流があった。現場に残されていた指紋も一致し、警察は重要参考人として取調べを開始する。砂森は【自分は選ばれた人間】だと話し、アドニスが事件現場に残す例のコインを所持していた。解析の結果、コインは寸分違わず過去のX-Day事件のものと一致。このことから警察は砂森を犯人と断定し、捜査は打ち切られた。
●10月
――10月7日。
X-Dayへのカウントダウンと称し、3のローマ数字とアドニスのコインが映った動画がネットに流れる。
【僕は、私は、俺は――。この世界から必要とされていない】
【幸せを望むことを許されなかった。この世に生まれ落ちたその時から、【いらないもの】だったのです】
【だから、我々も捨てましょう。哀しみを作り出すものを壊しましょう】
【X-Dayへのカウントダウン、III】
9月と酷似した動画に捜査本部は警戒したが、9月の実行犯である砂森は起訴され拘置所にいたため、犯行は不可能。加えて、当日は事件らしいものは起こらず死人が出たという報告もなかった。しかし動画が流れた翌日、砂森は拘置所で首をつって自殺する。X-Day事件における唯一の手がかりを失い、事件の真相は……闇の中となった。
●11月
11月5日――交通事故偽装事件。
トラックと白バイの衝突事故により、2名が死亡した事件。当初はただの事故かと思われたが、監視カメラの映像等により信号が操作されていたことが判明し、事件性があると認識される。表沙汰にはされていないが、警察庁の高度交通管制システムがハッキングを受け、乗っ取られたモニターにはローマ数字「2」の羅列が映り出されたこと、被害者のうち1人の手に例のコインが握られていたことから、X−Day事件に関連するものとして捜査が始まった。
――その後、アドニスからの声明動画がネットに流される。
【世の中には、生きてはいけない人間がいます】
【保身、顕示欲、承認欲求、優越感――それらを満たすためだけに他人の尊厳を踏みにじる者】
【醜い欲にまみれた自我を持つ人間たちに、我々アドニスが正義の裁きを下しました】
【X-Dayへのカウントダウン、II】
【イベントCG】
「Collar×Malice」公式サイト
※メーカーからの資料もしくはその一部をそのまま掲載しています
■レベルファイブ初の乙女ゲーム「オトメ勇者」が発表に。iOS/Android向けに今冬配信
■PS Vita用ソフト「Side Kicks!」が発表。文化放送エクステンドのゲームタイトル第2弾は,アメリカの架空の街を舞台としたクライムサスペンスADV
【発売情報】
今週発売のタイトルはありません。
【イベント】
- 8月3日〜8月7日
舞台「黒蝶のサイケデリカ」
公式サイト:http://wup-e.com/psychedelica-stage/ - 8月6日〜8月28日
ときめきレストラン☆☆☆3Majesty×X.I.P. LIVE
-Triple road/TRICK★STER- in DMM VR THEATER
公式サイト:http://www.gamecity.ne.jp/event/2016/tokires/dmm/ - 8月8日〜8月21日
Shining Production presents Shining Dream Festa
公式サイト:http://www.utapri.com/sp/shining_dream_festa/ - 開催中〜8月21日
DIABOLIK LOVERS Limited Shop
Bloody Fes 〜血塗れた饗宴〜(三宮ビブレ)
公式サイト:http://wup-e.com/psychedelica-stage/ - 開催中〜8月28日
アニメガ×honey bee Mart アニメガ 名古屋店
公式サイト:http://www.bunkyodojoy.com/shop/pages/honeybeemart_16summer.aspx - 開催中〜9月19日
特別展「薄桜鬼 刀剣録 〜幕末維新の刀剣展〜」
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