ニュース
「Halo 5:Guardians」のキャンペーンモードはどうなる? 343 Industries フランク・オコナー氏らのコメントとともに明らかになった情報を総まとめ
本稿では,開発元である343 Industriesでフランチャイズ デベロップメント ディレクターを務めるFrank O'Connor(フランク・オコナー)氏,同じくデザイン ディレクターのBrad Welch(ブラッド・ウェルチ)氏へのインタビューやこれまでに公開されたトレイラーの情報を交えて,Halo 5のキャンペーンモードがどうなっているのかを明らかにしてみたい。発売を心待ちにしているファンは,ぜひチェックしてほしい。
「Halo 5:Guardians」公式サイト
2つのスパルタンチームの視点から描かれる新たな物語
Halo 5のキャンペーンモードは,4人1組の小隊である「ブルーチーム」と「ファイアチーム オシリス」という2チームの視点から物語が描かれる。古参の戦士「スパルタンII」が集うブルーチームを率いるのは,ナンバリング作品の主人公としてお馴染みのマスターチーフだ。
一方,「スパルタンIV」の部隊であるファイアチームは,映像作品「Halo: Nightfall」の主人公ジェイムソン・ロックがリーダーを務める。
ブルーチームの面々であるスパルタンII──マスターチーフ,ケリー,リンダ,フレデリック――は,6歳の頃に誘拐されてスパルタンプログラムによる訓練を受けた,人間兵器とも呼べる存在だ。オコナー氏によれば「チームとしての絆は深く,ミッションの達成を最優先に考えるストイックなキャラクター達」とのことで,これまで人間的な生活を営んでこなかったために,戦闘以外には何も知らないという。そんな彼らが人類の軍事組織であるUNSC(国連宇宙軍)から失踪を遂げることになるのだが,物語の中でその目的が明らかになっていく。
そして,マスターチーフを追跡するべく新たに結成されたスカッド(小隊)が,ロックを筆頭にバック,タナカ,ヴェイルが籍を置くファイアチームだ。彼らスパルタンIVは,成人の志願者から選抜された軍のエリート強化兵で,なかには家族を持つメンバーもいる。「プレイヤーにとって,自然に共感しうる人間的な要素の強いキャラクター達」(オコナー氏)であり,かつて英雄と認めてきたマスターチーフを捜索する任務に対し,強い葛藤を抱えている。
これまでのナンバリング作品では,異星人コヴナントと古代人フォアランナーに対抗するマスターチーフという構図,いわば英雄譚を題材としたストーリーが展開されてきたと言えるだろう。しかしHalo 5は,そこに第4の勢力とも呼ぶべき,スパルタンIVの面々が加わっている。
その狙いをオコナー氏に尋ねてみたところ,「ファンの皆さんは,常により大きなHalo Universe(Haloシリーズの世界)を体験したいと望んでいます。しかし,マスターチーフの視点のみで表現できる世界には,どうしても限りがありました。そこで,英雄であるスパルタンIIと人間的なスパルタンIVを対比させ,ゲームプレイとストーリーに多様性を持たせることにチャレンジしました」との回答を得た。
また,キャンペーンモードで探索可能な範囲や環境のスケールは,Halo 4と比較すると約2倍のボリュームになっているという。オコナー氏いわく「ただ拡大しただけでなく,ゲームプレイを通して,人間,コヴナント,フォアランナーそれぞれの世界をより深く知ることができる」とのこと。
さらに登場キャラクターの数も過去最多になるようで,「これまでのシリーズに登場した悪役(ヴィラン)も再登場する」(オコナー氏)。ちなみに,「Halo 2」で大きな存在感を放っていたエリート族のアービターはストーリー上の重要な役割を担うそうだ。
シングルプレイの場合,キャンペーンモードのゲームプレイでは,プレイヤーがマスターチーフまたはロックとなり,それぞれブルーチームまたはファイアチームのメンバーに指示を出しつつ,戦場を制圧していくことになる。
「ゲームプレイに多様性を持たせたい」というオコナー氏の狙いどおり,スパルタンII(ブルーチーム)とスパルタンIV(ファイアチーム)では特徴が異なっている。例えば,スパルタンIIはシールドのリチャージが速いものの,スラスターのリチャージについてはスパルタンIVに軍配が上がる。さらにスパルタンIVは,アームに搭載されたセンサーによって周囲をスキャンする「トラッキング」が可能だ。
また,同じブルーチームのスパルタンIIであっても,ケリーは走る速度に優れ,リンダは精密射撃が得意といったように,それぞれのキャラクターの能力にも特徴がある。方向パッドでチームメンバーに攻撃や進行ルートの指示を出せるので,メンバーの個性を把握しておくことが攻略の鍵になるかもしれない。
新アクションに目を向けてみると,崖をよじ登る「クランバー」が重要なポイントになるとウェルチ氏は語る。「縦の動きの自由度が増したことにより,マップのレベルデザインをより複雑にすることが可能になった」とのことで,従来のシリーズ作品よりも進行ルートの自由度が格段に高くなっているという。
例えば,チームメンバーにマップの下層を侵攻するように指示を出し,プレイヤー自身は高所に移動して援護射撃をするといった,戦略的な作戦行動が楽しめるというわけだ。
また,Halo 5のキャンペーンモードは最大4人での協力プレイに対応している。マッチングロビーを介さずシームレスに参加/離脱が可能で,「ほかのプレイヤーのキャンペーンに参加すると,マスターチーフやロック以外のキャラクターを操作できる」(ウェルチ氏)。
それぞれのキャラクターの能力に特徴があることは前述したとおりだが,さらにオコナー氏によれば「ケリーは何でも自分がやらないと気が済まない性格で,ヴェイルはコヴナントの言語を翻訳できるスキルを持っている。そのため,操作するキャラクターによって,ストーリーの見え方が変わる」という。
つまり,協力プレイは攻略方法が変わるだけでなく,Halo Universeをより深く知る機会でもあるということだ。これは,従来のシリーズ作品にはなかった要素であり,Halo 5が発売された暁にはぜひとも全キャラクターでクリアしてみたい。
多くのファンが気になっていると思われる日本語版のローカライズについては,「これまでは外部制作だったが,Halo 5のサウンドチームには日本語を話せるスタッフがたくさんいる。彼らのチェックをもとに343 Industries内で制作した」(オコナー氏)とのこと。そのクオリティに期待したいところだ。なお,マスターチーフのボイスはHalo 4と同様,声優の小山力也さんが担当する。
ゲームプレイとストーリーテリング。その両面において,Halo 5のキャンペーンモードは野心的なチャレンジに満ちている。とにかく発売日が待ち遠しい限りだが,最後にオコナー氏のコメントを掲載して本稿の締めとしたい。
Halo 5は,すべての面で最も素晴らしいHaloであるという自信を持っています。
マルチプレイはもちろん,キャンペーンモードにおいても,高いクオリティと比類なき迫真性を備え,私自身も興奮しています。
ぜひ,あなたも体験してみてください!
「Halo 5:Guardians」公式サイト
- 関連タイトル:
Halo 5:Guardians
- この記事のURL:
キーワード
- Halo 5: Guardians 予約特典【リコン マークスマンライフル & クラッシュ マークスマンライフル スキン】 付
- ビデオゲーム
- 発売日:2015/10/29
- 価格:6040円(Yahoo)