北米時間2014年3月25日,NVIDIA主催のGPUコンピューティング開発者会議「GPU Technology Conference」で,同社の総帥であるJen-Hsun Huang氏は,Maxwellに続く次世代GPU「
Pascal」(パスカル,開発コードネーム)の存在を明らかにした。
2016年の市場投入予定となっている。
Pascal搭載モジュールを掲げるJen-Hsun Huang氏(Co-Founder and CEO, NVIDIA)。ちなみにPascalは,17世紀フランスの哲学者にして物理学者で,「パスカルの定理」などで知られるBlaise Pascal(ブレイズ・パスカル)にちなんでいる
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Pascalは,PCI Express 3.0比で5〜12倍の帯域幅を持ち,CPUとGPU間,あるいはGPUとGPU間をつなぐ「
NVLink」,そして,最大で1TB/sものメモリバス帯域幅を実現する
3次元メモリ技術を採用するとのこと。Huang氏が示したPascalモジュールは,現行のハイエンドグラフィックスカード比で3分の1程度のサイズに留まっていたのも印象的だ。
Pascalモジュール。Pascalのパッケージ上にDRAMチップが載っている点は要注目といえる。モジュールは,NVLinkでの接続が前提だ。今回,PCI Express拡張カードは披露されなかった
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Pascalとその特徴。従来,3次元メモリに対応する次世代GPUアーキテクチャは「Volta」と呼ばれてきたが(関連記事),Voltaがどうなったかは言及されていない
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Tegraのロードマップもアップデートされた。それによると,Tegra K1の次は,MaxwellアーキテクチャのGPUコアを統合する「Erista」(エリスタ,開発コードネーム)だ。今回もアメコミのスーパーヒーローから名前を取ったとのことだ。Tegra K1の開発コードネームである「Logan」の子にEristaがいるので,それだろうか。いずれにせよ,Tegra k1の次は「Parker」とされてきたので(関連記事),こちらも何らかの変化が生じたことになる
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