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「GRAVITY DAZE 2」の初回限定版やアニメーション,サウンドの情報などが明かされた発表会をレポート
東京・恵比寿Act squareにて行われたこのイベントは,メディアや関係者のほか,一般参加者も招いての賑やかなイベントとなった。本稿ではその模様をお伝えする。
発表会の開催にあたり,檀上で挨拶をしたのはSIEJAプレジデントの盛田 厚氏。PS4の快進撃を受けて,ラインナップの強力な切り札の1枚となるのが,この「GRAVITY DAZE 2」だと紹介し,その発売日が2016年12月1日に決定したことを発表した。
盛田氏は本作を男性だけでなく,女性にもっと遊んでほしいと続ける。天真爛漫で困っている人を放っておけない主人公キトゥンは,男女どちらにも愛されるキャラクターで,ぜひ女性にも彼女の魅力をアピールしてほしいと,会場のメディア関係者に協力を仰いだ。
続いて檀上に登場した本作のディレクター外山圭一郎氏は,「前作から4年が経過してしまい,大変お待たせいたしました」と挨拶。前作からプラットフォームがPS VitaからPS4へと変わり,開発においての試行錯誤や多くの苦労がありながらも,作品を熟知したスタッフの手によって,進化した重力アクションと,ボリューム感のある密度の濃いゲームを作ることができたと語る。
前作の構想段階から数えると,すでに10年近くが経過していて,その中で主人公キトゥンの存在感が,外山氏の中で非常に大きくなっているという。彼女の物語の結末を作らなければならないという使命感を感じていて,タイトルに「完結編」とあるように,それをきちんと描ききることを肝に銘じて作ってきたそうだ。オープンワールドで展開する物語は,とくに終盤の密度を非常に濃く作っており,キトゥンという存在の謎についても迫っているとのことで,「ぜひ最後までプレイしてほしい」と,来場者に向けてアピールした。
外山氏はこのあと檀上で実機によるデモプレイも披露している。今回見せてくれたのは,ところどころに灯の炎が揺らぎ,水泡のような物体が浮かぶ異次元の世界で,ゲームの舞台となる街とは雰囲気が異なっている。
今回のキトゥンは,これまでの重力を操る能力に加え,彼女にかかる重力の強さを,「ルーナチューン」「ユピトールチューン」へと変える,「アトリビュートチューン」という新たな能力を備えている。この異次元のステージは前者であるルーナチューンのチュートリアル的な内容になっているとのこと。ルーナチューンは重力を弱くしてキトゥンの体を軽くする能力で,重力エナジーを消費せずに大ジャンプすることができ,さらに「ホリゾンタルダイブ」という空中移動も可能となる。体重が軽くなったことで,それまで乗ることのできなかった足場などにも乗れるようになるのだ。
またルーナチューン発動時の重力キックは「ワームホールキック」という,狙った敵の前にワープする攻撃を繰り出せ,素早く動く敵にもヒットしやすくなっている。ちなみにユピトールチューンは,逆に重力を強くしてキトゥンを重くし,命中した場所に衝撃波を起こす強力な「重力波動キック」を繰り出せる。
次のシーンでは,ゲーム中に訪れる街「ジルガ・パラ・ラオ」のさまざまな風景が披露された。多くの人が行き来する,晴々とした明るい世界だが,あくまでここはその一部であり,空の上や雲の下にも別の世界が存在しているとのこと。実際に外山氏が下の世界へと降りてみると,そこは灰色の雲に覆われて雨が降りしきる場所で,バラックのような建物が並ぶ,上の世界とはかなり違った雰囲気を醸し出していた。
前作と比較して,その世界はの広さは3倍近くあって,見えている場所にはすべて行けるという。飛び回ることがさらに楽しくなるのではないだろうか。
フランス語で「前日譚」を意味する「Ouverture(オーベルチュール)」と名付けられたこのアニメーションは,前作と本作の間の物語を補完する完全新作のアニメーションで,15〜20分程度の長さになるという。疾走感や適度な緊張感を重視し,主人公のキトゥンだけでなく,登場するキャラクター達が成長してく姿を描いているという。
アニメーションの制作は,「ヱヴァンゲリオン新劇場版」などを手掛けるアニメ製作会社スタジオカラーが担当。外山氏や和家佐氏が一番一緒に作りたいと考えていたスタジオであり,今回のアニメ制作のほかに,ゲーム本編のムービーシーンにおけるキャラクターのアニメーション制作なども手掛けているそうだ。
制作陣には出渕 裕氏,浅井真紀氏,コヤマシゲト氏など,各方面で著名なクリエイターが名を連ねているほか,脚本には外山氏と佐藤直子氏が携わり,ゲーム本編とのストーリーにしっかりとリンクする作りとなっている。
続いて本作のプロデューサー五十峯誠氏が,初回限定版について発表した。この限定版は本編ディスクのほか,前述のスペシャルアニメーションのBlu-rayディスクと,サウンドトラック「GRAVITY DAZE 2 ディレクターズチョイス」のDLコード,そしてキトゥンのスペシャルコスチューム「ホワイトキトゥン」のDLコードを,専用の収納ボックスに収めて発売されるもので,価格は通常版と同じ6900円(税別)という,非常にお得な内容となっている。
PS4版「GRAVITY DAZE」の限定版に付属し好評だった「figma」にて,キトゥンとクロウの発売も決定。キトゥンは「GRAVITY DAZE 2」に準じた新規造形になるとのこと |
月イチの公式ニコニコ生放送番組が,2016年7月21日20:00よりスタート |
イベントの最後には,前作に引き続いてサウンドを手掛ける田中公平氏が登壇。本作のサウンドに関するトークを展開するとともに,ゲーム中のサウンド3曲をバンド演奏にて披露している。
初回限定版に付属するサントラには,外山氏が選曲した全9曲が収録される予定だが,「GRAVITY DAZE 2」でゲーム中に使われる楽曲は約70曲にも及び,3分以下の曲がほとんどないというボリュームで,総時間にすると3時間40分にものぼるそうだ。
また,本作のサウンドには面白い試みが導入されているという。本作で特定の敵に異なるBGMが用意されているのだが,ゲーム中の展開によってそれらの敵が複数で登場したとき,複数のBGMが同時に鳴ることで,一つのBGMになって聞こえるようになるというのだ。田中氏いわく「楽曲のパズル」で,ゲームの進め方によってBGMが変わる新しい体験ができるのではないだろうか。
演奏では「GRAVITY DAZE 2」のオープニングテーマ,街でバンドが弾いている曲,そして街そのもので流れる曲の3曲を披露し,イベントを締めくくった。
会場ではこのあと,メディアと一般に向けた本作の体験会も行われている。出展されたのはE3に出展された体験版を日本語化したもので,キトゥンの新たな力であるルーナチューンとユピトールチューンをともに体験できるものだった。国内では初の一般向けのプレイアブル体験会となり,参加者は約15分間のプレイを大いに楽しんでいた。
体験会の会場は,ジルガ・パラ・ラオをイメージしたリゾート風に演出されていた |
キトゥンのコスプレイヤーさんも登場。会場に華を添えていた |
「GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択」公式サイト
- 関連タイトル:
GRAVITY DAZE 2/重力的眩暈完結編:上層への帰還の果て、彼女の内宇宙に収斂した選択
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