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「ドラゴンクエストX」の最新情報と開発秘話が明かされた,「ドラゴンクエスト夏祭り」第2部をレポート
イベントは2部構成で行われ,その第2部ではオンラインRPG「ドラゴンクエストX 眠れる勇者と導きの盟友 オンライン」(PC / Wii U / Wii / 3DS)の公式番組「ドラゴンクエストX TV夏祭りスペシャル」が生配信された。本稿では,会場で公開された「ドラゴンクエストX」のゲーム内容にまつわる話題を中心にレポートしていこう。
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気になるバージョン2.3以降のアップデート情報が続々と明らかに
「ディレクター リアルリアル夜話」のコーナーでは,「ドラゴンクエストX」のディレクターを務める齋藤 力氏およびプロデューサーの齊藤陽介氏により,バージョン2.3以降の予定などが明かされた。なお,ここでの発表は,あくまでも予定であり,事情により実装時期が変更になったり,順序が前後したりする可能性があるとのこと。その点は注意してほしい。
まず,レベル上限の開放についてだが,しばらくはないとのこと。これはニンテンドー3DS版のリリースに合わせ,新規プレイヤーの増加を見込んでいるためで,先行プレイヤーとのレベル差をあまり大きくしたくないという理由による。
一方,スキルレベルの上限は,バージョン2.3後期で140まで開放され,各武器/盾に新しい特技が追加されるという。さらに2.4後期で150まで開放され,各職業の職業特技が追加される予定だ。
またピラミッドには,早ければバージョン2.3前期で8層が追加される。続く9層は,2.4で実装する予定とのこと。もちろん,登場する敵は相当強くなる見込みだ。
カジノには,早ければバージョン2.3後期で「ビンゴ」が追加される。ビンゴのコンセプトは「負けないゲーム」で,プレイヤーは毎週配布される「ビンゴチケット」を消費して遊ぶことができ,報酬としてカジノコインが入手できるという内容になる。最大16人で遊べ,ビンゴのマスに配置された宝箱を誰かが開けると,一緒に遊んでいるプレイヤー全員が恩恵を受けられる仕掛けなどもあるとのことだ。
さらに,過去の生配信で発表されていた,仲間モンスターを戦わせる新コンテンツ「モンスターバトルロード」の進捗も報告された。内容は「ドラゴンクエストVIII」のモンスターバトルロードに近いものとなり,まずは一人用としてバージョン2.3後期に実装される。
そのほか,来場者からの質問に開発陣が回答するコーナーでは,「パーティ同盟」を使った8人プレイのボスバトルについて,開発チームでも第2弾以降を実装したいと考えているが,流用が利かない形で作られているため,実現には少し時間が掛かると回答。ちなみに第2弾に登場するのは「ブオーン」ではないとのこと。
また,ゲーム内のエルフのストーリーに登場するキャラクター「アサナギ」が,バージョン2のどこかで再登場する予定であることが明かされたり,明言こそされなかったが,オフラインパートに関連する何かが,将来,オンラインパートに登場することが示唆されたりした。
新旧2名のディレクターが明かした,今だから話せる「ドラゴンクエストX」開発秘話
「新旧ディレクター対決」のコーナーでは,「ドラゴンクエストX」の現ディレクターである齋藤氏と,前ディレクターの藤澤 仁氏が,同タイトルの開発秘話を披露。ちなみに藤澤氏は現在,新プロジェクトに着手しており,「どこかのタイミングで,皆さんにご報告したい」と話していた。
開発秘話の一つめは,「いたずらクッキー」という存在について。「ムフフの実」というアイテムを合成して作ったものを食べると,2時間ゲーム内の全キャラクターが水着姿に見えるというものだ。齋藤氏は,「こんなネタを考えたのは誰だ?」と思ったが,企画書には自分の名前が記されていたそうである。
また開発初期には,バトル時にプクリポの3Dモデルのボーンが人間のものに入れ替わってしまう不具合があったという。藤澤氏によれば,開発チーム内ではプクリポの手足が伸びる姿を「トランスフォーマー」と呼んでいたとのことだ。
同じく開発初期には,川や海に手紙を入れたボトルを流し,誰かに拾ってもらうという遊びを考えていたという。残念ながらこのコンテンツは,さまざまな事情で現在までお蔵入りとなっている。
続いて紹介されたのは,「エピステーサ丘陵」にて,ライノスキングが地面のないところを歩き回ってしまうという不具合。この不具合は事前に発覚していたのだが,「プレイヤーがエピステーサ丘陵に到達する前に直してしまえばいい」という判断のもと,サービスインしたのだとか。この不具合は最初のアップデートで修正されたのだが,プレイヤーには,空中を歩くライノスキングを目撃されてしまったという。
また「サポート仲間」システムには,酒場に預けるときに仮の名前を入れられる「源氏名」機能を考えていたと藤澤氏。これは,自分のキャラクター名を他人に知られてしまうことを嫌がるプレイヤーのために考案したもので,是非を問う議論も相当重ねたとのことだが,最後に齋藤氏の「いらないだろう」という一言でなしになったという。
最後に紹介されたのは「寄せ鍋システム」。これは齋藤氏と藤澤氏,そして当時開発チームにいた吉田直樹氏(「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」プロデューサー兼ディレクター)らが何時間も掛けて考えていたもので,プレイヤーが持ち寄った食材で鍋を作り,それを食べると「2分間笑いっぱなしになる」「5分間オートランし続ける」といった,役に立たない効果が発生するといった内容だったのだとか。
齋藤氏は,あらためて仕様書を見て,「あのころの俺達は大丈夫だったのだろうか」と思ったそうだ。
サービスイン3年目に突入した「ドラゴンクエストX」。今後の展開にも期待
そのほか会場では,「転生モンスターイラストコンテスト」の結果発表や,4名の漫画家がボスバトル「悪霊の神々」に挑むコーナーなど,さまざまな企画が行われた
番組のエンディングでは,ディレクターの齋藤氏が「これからもアストルティアをガンガン面白くしていきますので期待してください」と力強くコメント。またプロデューサーの齊藤氏は,今回のように開発者とプレイヤーが直接顔を合わせる場をどんどん設けていきたいと展望を述べた。
そして最後に,「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親である堀井雄二氏が,「シリーズが誕生して28年経った今なお,多くの人がプレイしていることに感謝しています」と述べ,番組を締めくくった。
8月2日でサービスイン2周年を迎えた「ドラゴンクエストX」だが,9月4日のニンテンドー3DS版のリリースを含め,まだまだその展開は続いていく。今後の情報公開にも期待したいところだ。
「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」公式サイト
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