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「リングドリーム」主催DDTプロレス興行「愛は逢いよりいでて3」が開催。青空の下でプロレスと音楽によるカーニバル空間が出現
“プロレス団体DDTに所属する男性レスラーを美少女化してゲーム中に登場させる”という,何度書いてもやっぱりどうかしているコラボが転じて実現した,実際のプロレス興行の第3弾だ。
2015年12月の後楽園ホール大会(関連記事)以来の開催ということで期待された本大会だが,なんと今回は屋外! 冬なのに! 毎回奇想天外な企画でプレイヤーを楽しませてきた本興行だけに,ついに行き着くところまで行き着いた感もあるが,独自の世界観で大いに盛り上がったその模様をレポートする(※本文中はレスラーの敬称略)。
「愛は逢いよりいでて3〜Anniversary, but life goes on」公式サイト
「リングドリーム 女子プロレス大戦」公式サイト
プロレスと音楽とお菓子によるカーニバル空間
としまえんへの入園料のみでの観戦ができることもあって,会場となった巨大メリーゴーランド「カルーセルエルドラド」前の広場は,朝から大勢の来場者が駆けつけて賑わいを見せていた。
その賑わいぶりに拍車をかけたのが,お菓子を配る妖精さん(に扮したサクセススタッフ)と,渋さ知らズオーケストラによるライブの存在。晴天のもと,ヨーロッパで生まれ,今年で生誕110年を迎えたカルーセルエルドラドの前で繰り広げられるイベントは,さながら古き良きヨーロッパのカーニバルを思わせる空間となった。
試合開始前には,リング上にDDTアシスタントプロデューサーの今林久弥氏,リングドリーム原作者のでいしろう氏(オリジナル),そしてでいしろう氏(美少女)が登場。でいしろう氏は自身の美少女化にはノータッチだったとのことで「松田さんには先生がこう見えるらしい」(今林AP)と言われると,苦笑いを見せるしかなかった。
全7試合が行われた中で,前回大会に引き続いて注目を集めたのが,第3試合の“美少女化権争奪時間差入場バトルロイヤル”。レッカ,渡瀬瑞基,マッド・ポーリー,樋口和貞,松永智充,大鷲 透,平田一喜(入場順)の7選手が自身の美少女化権を巡って争った。くせ者ぞろいの顔ぶれの中で最後まで残った平田と大鷲は互いに譲らず,ついには両者が揉み合う中でなんと双方の両肩がつくダブルフォール決着に!
一度は「全員失格のため勝者なし」との裁定が下されたが,大鷲と平田の必死の懇願によってリングに呼び込まれたでいしろう氏が「もう両方!」と,二人ともに美少女化することを決断。マイクを握った平田は「メチャメチャ超絶な美少女された平田とスリムになった大鷲さんが出てくると思うので期待していてください!」と上機嫌で締めた。
第5試合で行われたのは,先日ユニット解散を宣言したアイドルレスラーズ NωA(大石真翔,勝俣瞬馬,MAO)と,男色ディーノ,大家 健,ヨシヒコ組による6人タッグマッチ。アイドルらしく正統派スタイルのNωAに対し,ディーノ組は各種男色殺法,ヨシヒコの六次元殺法(詳細は各自調査)による変幻自在な攻め手にて,試合の主導権を握っていく。
しかし,勝俣がヨシヒコの身体に憑依していた一般人(DJニラ似)を引き剥がすと流れはNωAに。三人がかりで袋叩きにされたヨシヒコは,まるで人形のように身動きが取れない状態に。しかし大家のカットに助けられたヨシヒコは,まるで誰かに投げつけられるかのような高速場外弾にてペースを引き戻す。
試合終盤は互いのチームが,この日のために考案してきた合体技“新カルーセルエルドラド”を狙うスリリングな展開に。NωAがエルドラド(スーパーパワーボム)を決めるも,惜しくもカウントは2。直後にニラ似の人のロケットパンチのアシストから,ヨシヒコの輪廻転生→男色地獄門→大家の炎のスピアーからなるエルドラド連携を食らった大石には,もはや肩を上げる力は残されていなかった。
メインイベントは,竹下幸之介,HARASHIMA,KUDO vs. 彰人,高尾蒼馬,高梨将弘という,すでに美少女化されているレスラー達による6人タッグ。普段結成しているユニットとは異なる組みわせであることに加えて,両チームのセコンドとして2人のでいしろう氏が登場。オッサンと美少女,どちらのでいしろう氏が与するチームが勝利するかにも注目が集まった。
左から,高梨,でいしろう氏,高尾,彰人。入場時に仮面を脱いだでいしろう(美少女) |
左からHARASHIMA,竹下,でいしろう氏,KUDO。歴代KO-Dチャンピオンがそろい踏みした強力なチームだ |
試合はそれぞれの選手の得意技が交錯し,一進一退の手に汗握る展開。最後は,必殺のタカタニックを耐えられた高梨が,HARASHIMAの串刺し式蒼魔刀,KUDOのダブル・ダイビングニードロップ,竹下のサプライズローズという必殺技3連発を食らいマットに沈んだ。
試合を決めた竹下に呼び込まれた松田氏は「元株式会社サクセス,元リングドリームプロデューサーの松田です」と挨拶し,来場者,そして現実のプロレスとのコラボに挑戦させてくれたサクセスの吉成隆杜社長に深い感謝の言葉を捧げた。
続いてリングに上がった吉成社長が,「また機会があったら開催したいと思います!」と宣言すると,来場者からは大きな拍手が。最後は竹下が「我々DDT選手一同も,吉成スピリッツを胸に全力で頑張っていきますので,リングドリーム,そしてDDTプロレスリングを皆さんよろしくお願いします!」と締めた。
そのほかの試合も熱戦が続出!
▼第1試合:高木三四郎,島谷常寛 vs. 石井慧介,ディエゴ
▼第2試合:中島 翔子,のどかおねえさん vs. 辰巳リカ,黒音 まほ
▼第4試合:沙希様,ユキオ・サンローラン vs. アントーニオ本多,チェリー
▼第6試合:佐々木大輔,遠藤哲哉 vs. 入江茂弘,岩崎孝樹
聴覚,味覚,視覚と,人間のさまざまな感覚への刺激に訴えてくる楽しいモノとなったこの日の興行。プロレス興行のルーツは19世紀のサーカスにあるとの説もあるが,プロデュースを手掛けた松田氏の目指すところも多様な娯楽が渾然一体となった“カーニバル”であったそうだ。
そんな稀有な存在となったリングドリーム興行の現時点での次回開催は未定だが,ゲームファンとプロレスファンをつなぐ架け橋として,さらなる展開を期待したい。
なお,生中継で配信された試合の模様は,YouTubeにてアーカイブを視聴可能。激闘を確認したい方はぜひご覧いただきたい。
「愛は逢いよりいでて3〜Anniversary, but life goes on」公式サイト
「リングドリーム 女子プロレス大戦」公式サイト
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