プレイレポート
[TGS 2012]「レイトン教授」の流れを汲みつつ,新しい感覚で遊べるiOS向けミステリーゲーム「レイトンブラザーズ・ミステリールーム」プレイレポート
本作の主人公は,レイトン教授の息子にして,スコットランドヤードの天才事件分析官であるアルフェンディ・レイトン。そして,いわゆる“ワトソン役”は,見習い分析官のルーシー・クレイラとなる。
この2人が難事件や怪事件を次々と解決していくわけだが,本作では,通常のアドベンチャーゲームとは異なり,フラグを立てるために移動と会話を繰り返す必要がないというのが大きなポイント。プレイヤー自身の観察と推理だけで事件が解決できるよう設計されているのだ。「それだと難度が高いんじゃないの?」と思う人はいるかもしれないが,プレイヤーが入手できる「証拠」「証言」「人物」といった情報には,それぞれ事件解決につながるヒントが与えられているので,それほど心配はしなくても大丈夫だ。
事件解明の第1歩は,まず複数の容疑者の中から誰が犯人であるかを選択すること。最初に現場検証を行い,犯人を特定すべく,念入りに証拠を探すことが重要になる。
調査可能な場所は,大きく点線の円で囲まれ,カメラを近づけるとさらに細かく表示される。各ポイントを調査していると,たまにアルフェンディが意味ありげな言葉をつぶやくのだが,それを覚えておくと,のちのち推理に役立つかもしれない。
さて,容疑者を選択したら,今度はその容疑者が犯人である可能性を100%にするべく,捜査と推理を進めていく。このパートでは,現場検証や証人の証言などから手がかりを探して証拠に加えたり,事件に関するさまざまな疑問や矛盾を解決したりしていくことになる。
そうやって選択した容疑者が犯人である証拠を揃えたら,今度は直接対決だ。容疑者は言葉巧みに言い逃れをするが,会話の中に登場する選択肢から正しいものを選び,真実を暴いていくと,犯人を追いつめることができる。犯人の心理は,石に覆われたハートで表現されており,追い詰められるごとに石が欠け,やがてハートがむき出しとなるので,そこに「とどめの一撃」となる選択肢を打ち込めば,犯人が告白を始め,見事,事件解決というわけだ。
ちなみに,第1話「サンドイッチに挟まれた女」で,アルフェンディとルーシーが解決するのは,題名どおりサンドイッチに手を挟まれた状態で絞殺されていた美女の事件だ。「何だそりゃ?」と思わずつぶやいてしまうようなシチュエーションやキャラクター設定,キャラ同士の会話のテンポや言葉選びの巧みさからストーリーの続きが気になってしまい,最後にプレイヤーを「なるほど!」と納得させる展開は,まさに「レイトン教授」シリーズの流れを汲むタイトルといえるだろう。
さらに,タッチするだけの簡単操作と,入手した情報をプレイヤー自身が頭の中で組み合わせ,推理を進めていくという新しい要素が加わり,独特のプレイ感を生み出しているのである。
レイトンブラザーズ・ミステリールームは,2012年9月21日から,App Storeで配信が開始されている。しかも今なら期間限定で,通常価格1200円(税込)のところが800円(税込)でダウンロード可能となっているので,TGS 2012で試遊して本作を気に入った人,もしくは本稿を読んで気になった人は早めに購入しておくことをオススメしておきたい。
「レイトンブラザーズ・ミステリールーム」公式サイト
- 関連タイトル:
レイトンブラザーズ・ミステリールーム
- この記事のURL:
キーワード
(C)2012-2013 LEVEL-5 Inc.