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あの「モンスター・コレクション TCG」がブシロードで再始動。「GOD EATER」とのコラボも発表された「ブシロード戦略発表会 2011(夏)」レポート
「モンスター・コレクション TCG」公式サイト
モンスター・コレクション TCG 新規発表会 2011
その本作の販売元が,この度ブロッコリーからブシロードへと変更されることは,すでに公式サイトなどで告知が行われていたが,今回の発表会では,この販売元の変更に伴い第3期に突入する本作の今後の展開についてのアナウンスと,現役プレイヤー達からの質疑応答が行われた。
まず発表会は,「.hack//Quantum」などで知られるアニメ製作会社キネマシトラスが制作のプロモーションムービーの上映からスタート。モンコレに登場するモンスター達が次々に登場するこのムービーは,かなりハイクオリティな内容で,会場と当日中継が行われていた「ニコニコ生放送」の観客を魅了していた。こちらのムービーは,後日CMに使われるそうなので,楽しみにしておこう。
ムービー上映の後ステージに登壇したのは,今回のプロジェクトの主要メンバーである富士見書房 代表取締役社長 山下直久氏と,グループSNE 代表取締役社長 安田均氏,そしてブシロード 代表取締役社長 木谷高明氏。新たな門出を迎えることになったモンコレについて,まずそれぞれから挨拶が行われた。
続いてステージは,誰もが気になるブシロード新体制下での,開発および運営についてのプレゼンテーションに移る。ここ登壇したのは,グループSNEのゲームデザイナー,加藤ヒロノリ氏と,富士見書房のモンコレプロデューサーの稲垣 健氏。そしてブシロードでモンコレのプロデューサーを務める大河内 卓哉氏の3人だ。
最初に稲垣氏からは,モンコレ第3期のコンセプトとして,以下の4点が挙げられた。
- これまでのモンコレを継承し,継続して展開していくこと
- カードセットは半年で1ブロックという単位で展開されること
- 新規プレイヤー向けと既存プレイヤー向けの2本の大会レギュレーションを用意すること
- 背景世界を第1期の「六門世界」に戻すこと
まず一つ目は,14年間プレイヤーに愛されてきた本作の良さをそのまま継承し,発展させていくという,ブシロード体制下での本作の展開方針の表明が行われた。例えば第3期からのカードは,見た目にも手が加えられているが,もちろん旧カードと混ぜて使用することができる。同じ名前のカードについては,(いわゆる「読み替え」を行うことなく)亜種カードという扱いで使用できるとのこと。もちろん両方をデッキに加えることもでき,たとえばファイアドラゴンなら旧バージョンと合わせて3枚までデッキに組み込めるという。
またブロッコリー体制下でのジャッジ資格なども,引き継ぎが行われるとのことなので,既存のプレイヤーも安心してほしい。
加藤氏によれば,火竜デックは“火竜”と“竜騎士”がテーマになったデッキ,“剣姫”デックはケットシーなどが収録されているそうで,どちらも使いやすいデッキになっているそうだ。
また8月27日にはブースターパック「アルフレアの不死鳥」,10月下旬にはエクストラブースター「ソラステルの堕天使」が発売予定。こちらはまだ調整中とのことだが,リザードマンやケンタウロスなど,聞いたことのあるモンスターがたくさん入っているとのこと。なおブースターパックの値段は,新規プレイヤーを取り込むために価格が抑えられ,これまでよりもカードを集めやすくなるそうだ。期待しておこう。そして2012年の1月からはブロック2が始動する予定になっている。
そして三つ目は,大会レギュレーションについて。これは常に最新ブロックのカードのみを使用する初心者向けの「ブランニュー」と,「神霊獣の咆哮」以降のカードがすべて使用できる既存プレイヤー向けの「オープン」という,2つの大会が用意される。なおオプションの詳細などはまだ検討中とのことで,意見も募集しているそうなので,既存プレイヤーは公式サイトから要望を送ってみるといいだろう。
これまでの公認ショップ大会や日本選手権も引き続き開催され,そのほかにも公式チーム戦「モンコレ甲子園」や,初心者講習会なども予定している。とくに地方のイベントには力を入れていくそうなので,こちらも楽しみにしてほしい。
最後は,今後のメディア展開に関した情報となる。ここではモンコレの小説を手がけたグループSNEの加藤氏のほか,富士見書房の高木幸治氏,同じく伊藤正人氏が登壇し,今後の動きについても語られた。
まず8月20日に発売予定の「モンスター・コレクション サモナーズ(仮)」について高木氏は,「少年召喚士ブリオと魔剣姫ドラジェを中心に,カードセットと密接したストーリーを予定している」と内容を紹介。小説のイラストを手がけるのは,「ソードワールド」などを手がけているかしわさんだ。
小説について聞かれた加藤氏は,「仲間と冒険をする王道ファンタジーに仕上がっている」とコメント。ゲームの舞台がなぜ六門世界に戻ったのかなど,さまざまなことが絡んでいるので,世界観が気になっている人はぜひ読んでほしいと語っていた。
また小説のほかに,コミック展開についても説明が行われた。これまでに5シリーズがコミックとして展開されているモンコレだが,8月に創刊されるデジタルコミック誌「エイジプレミアム」にて,6シリーズ目となる「モンスター・コレクション ドラゴン使いのアーニャ(仮)」が連載開始となる。
著者は「第15回ドラゴンエイジコミック大賞」で入賞した,こゆきさんが担当する。内容は小説の舞台から3年前の世界で,小説版のヒロインであるアーニャと竜騎士のラインズベルの冒険が描かれるとのこと。なお創刊号は無料で閲覧可能とのこと。
驚きのサプライズ,バンダイナムコゲームスの「GOD EATER」とのコラボも発表に
メディアミックスに関する発表の後には,なんと驚きのサプライズが用意されていた。なんとバンダイナムコゲームスとのコラボで,本作とPSP用ソフト「GOD EATER」とのコラボが発表されたのだ。
木谷氏によるば,モンコレと遠くない世界観を持つタイトルに限り,1年間に一つだけを取り上げて,ゲスト参加させる企画があるとのこと。その第一弾として白羽の矢が立ったのがGOD EATERで,バンダイナムコゲームスの富澤祐介氏が登壇し,GOD EATERの紹介が行われた。
そしてもう1点,8月から先ほどのデジタルコミック誌「エイジプレミアム」にてGOD EATERのスピンオフコミックがスタートすることも合わせて発表された。こちらの作画は,アニメ化もされ人気を集めたライトノベル「IS 〈インフィニット・ストラトス〉」の挿絵などを手がけるokiuraさんが担当する。
最後に富澤氏は「コミックでGOD EATERの世界観や魅力を伝えられるといいですね。モンコレファンはコミックとともにゴッドイーターにも触れていただき,カードゲームと合わせて楽しんでほしいですね」と,今後の展望についても語っていた。
またこのコラボレーション企画に関しては,大河内氏は「GOD EATERとモンコレの世界観をミックスするということは行わない」と説明。GOD EATERはGOD EATERで遊べる内容になることが強調されていた。
TCGのNo.1であり続ける,ブシロードの戦略とノウハウ
例えば現在入手が困難になっているカードについて,再録などの救済はないのかという問いに対しては,カードを欲しがっている人だけでなく,それらのカードを苦労して集めた人の心情も考えなくてはならないとの説明が行われた。「なくなりました。じゃあ再録します」というような,短絡的な再録はできないが,今後マーケットの状況やゲームが求めるニーズに応じて検討するそうなので,現役のプレイヤーは期待しておこう。
ブシロードの代表取締役社長である木谷氏によれば,同社で新たなカードゲームを展開するときは,左側に“おもちゃ”(誰でも楽しめるという意味)を,右側に“ゲーム”(競技性が高い,硬派なタイトルの意)を置いて,そのタイトルがどちら寄りであるかを考えるという。そしてこれまで同社が展開してきたタイトル――「ヴァイスシュバルツ」「ChaosTCG」「ヴィクトリースパーク」「カードファイト ヴァンガード」は,すべて左寄り(おもちゃ寄り)になるのだそうだ。
同社の最初のタイトルとなった「ヴァイスシュバルツ」で,氏自身が折に触れ「運ゲー」であると公言してきたのもその仕掛けの一つで,実際のゲームバランスはそうでもないそうだが,運ゲーだと思うことで,プレイヤーは次の対戦に臨むことができる。同作が3年で上代ベース100億円を突破するヒットに成長したのも,これが秘訣なのだそうだ。
そして今回発表されたモンコレは,同社のタイトルとしては初の右寄り(ゲーム寄り),そして最右端のタイトルとなる。本作が加わることで同社のラインナップには,「キャラクターのカードゲーム」「子供向けのカードゲーム」,そして「オリジナルカードゲーム」が揃い,あらゆる層にリーチできる,というのが同社の狙いだ。本作に本腰を入れて臨む,ブシロードの手腕に期待しよう。
「ブシロード戦略発表会 2011(夏)」
- 関連タイトル:
モンスター・コレクション TCG
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ヴァイスシュヴァルツ ポータブル
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