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GIGA-BYTE,ゲーマー向け「G1-Killer」シリーズのX79マザーを発表。2万5000円前後で4-wayマルチGPUに対応するモデルも
今回発表されたマザーボードは4モデル。ゲーマー向けを謳う「G1.Assassin 2」と,オーバークロッカー向けを謳う「GA-X79-UD7」,クリエイター向けを謳う「GA-X79-UD5」,そしてコストパフォーマンスを重視したという「GA-X79-UD3」だ。
正式発表に先駆けて開催された報道関係者向け事前発表会を基に,GIGA-BYTE製X79搭載マザーボードの特徴と,新たに搭載された機能を紹介しよう。
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ゲーマー向け「G1-Killer」シリーズにX79搭載モデルが登場
それではまず実際のGIGA-BYTE製X79搭載マザーボードのラインナップから紹介しよう。製品ラインナップは前述のとおり4モデル。それぞれ順に見ていきたい。なかでも4Gamer的に注目したいのは,ゲーマー向けが謳われているG1.Assassin 2だ。
●G1.Assassin 2
想定売価:4万円前後DIMMスロットは4本を備えており,Core i7-3000番台がサポートする4チャネルのメインメモリ構成に対応。今回発表された製品はすべてPC3-19200までのDDR3メモリモジュールが利用可能とのことだ。
拡張スロットは,PCI Express x16×3,PCI Express x1×2,PCI×1という構成。PCI Express x16スロットは,CPUに近いスロットから順に16レーン,16レーン,8レーンとなっており,3-wayのSLIとCrossFireXをサポートする。
GIGA-BYTEによれば,今回発表したX79搭載マザーボードでは,PCI Express x16スロットがPCI Express 3.0をサポートしているという。ただし,PCI Express 3.0をサポートした拡張カードがまだ登場していないため,Intelは正式サポートを謳ってはいない。
DIMMスロットは4本で,PC3-19200までのDDR3メモリモジュールに対応する |
拡張スロット部。3-wayのマルチGPU構成も可能だ |
●GA-X79-UD7
想定売価:4万円前後オーバークロッカー向けと謳われるハイエンドユーザー向けのマザーボード。XL-ATXフォームファクターが採用されている。本製品もDIMMスロット構成は4本だ。
拡張スロット構成は,PCI Express x16×4,PCI Express x1×3となっている。4-wayのSLIとCrossFireXをサポートするのも特徴で,レーン数はCPUに近いスロットから順に16,8,16,8となっている。
ここで「Core i7-3000番台が備えるPCI Expressのレーン数が40なのに対して計算が合わないのでは」と思った人は鋭い。本製品のPCI Express x16スロットは,CPUに近い3本がCPUに,CPUより一番遠いスロットがチップセットに接続しているとのこと。そのため,CPUより最も遠いPCI Express x16スロットと3つのPCI Express x1スロットは排他利用になるそうだ。
拡張スロット構成。PCI Express x16スロットを4本備えている |
電源ボタンやリセットボタンなどをマザーボード上に装備 |
●GA-X79-UD5
想定売価:3万円前後今回発表されたマザーボードで唯一,DIMMスロットを8本備える製品。クリエイター向けが謳われているのは,メインメモリを大量に搭載できるということからのようだ。ただし,メモリモジュールの8本差しがどのモジュールでもできるとは限らないようである。というのも,X79で利用可能なメモリモジュールは,Intelのデザインガイドだと,Dual Rankモジュールで4枚,Single Rankモジュールで8枚ということになっており,本製品もそれに準拠しているためだ。必ずしもメモリモジュールの8本差しに対応しているわけではないという点には注意しておきたい。
拡張スロット構成は,G1.Assassin 2と同じくPCI Express x16×3,PCI Express x1×2,PCI×1。PCI Express x16スロットのレーン構成や,3-wayのSLIとCrossFireXをサポートする点も同じである。
なお,フォームファクタはExtended-ATXだ。
●GA-X79-UD3
想定売価:2万5000円前後今回発表された製品の中では最も安価な製品である。DIMMスロットは4本だが,拡張スロット構成がPCI Express x16×4,PCI Express x1×2,PCI×1となっており,4-wayのSLIとCrossFireXをサポートするのが特徴だ。
PCI Express x16のレーン構成はGA-X79-UD7と同じく,CPUに近いスロットから順に16,8,16,8。CPUから最も遠いスロットがチップセットに接続されている点もまた同じである。
ATXフォームファクタが採用されており,扱いやすいサイズなのもポイントといえるだろう。コスト重視のユーザーに人気が出そうな製品だ。
デジタルVRMを採用したことで安定した電源供給が可能に
Handley氏は,「3-Way Digital Engineにより,高効率かつ安定した電源供給を行うことができ,さらに,リアルタイムでPWM周波数を変動させることが可能なため,オーバークロック性能の向上と省電力性を両立している」と述べていた。
3-Way Digital Engineは,Windows上で動作する付属ソフト「3D Power Utility」を利用して制御することができるようになっている。3D Power Utilityでは,「VOLTAGE」(電圧),「PHASE」(フェーズ),「FREQUENCY」(周波数)の3項目を設定することが可能だ。
3D Modeではマザーボードが表示され,視覚的にBIOS設定が行える |
Advance Modeは,3D Modeよりも細かい設定が可能とのことだ |
3D Modeでは,画面中央にマザーボードが表示され,たとえばCPUならCPUソケット部をマウスカーソルで選択すると,CPUに関連したBIOS設定が行える。実際に使用しているマザーボードが表示され,設定したい部分を直感的に選択できるので,PCに詳しくないユーザーにも分かりやすくなっているとHandley氏は述べていた。
Advance Modeでは,従来のBIOSのようなテキストベースの設定画面が採用されており,3D Modeよりも細かい設定が可能になっている。こちらは,オーバークロッカーなど,BIOS設定を突き詰めるユーザーに向いているとのことだ。
なお,3D ModeとAdvance Modeとの切り替えは,[F1]キーを押すか,表示切り替えボタンをマウスで押すことでできるようになっている。
氏によれば,Bluetooth 4.0モジュールがマザーボードに付属するのは世界初だとか。付属の拡張カードは,PCI Express x1形状になっているが,PCI Express x1を用いて接続するのは無線LANのみ。Bluetooth 4.0はUSB接続となっており,カード上のピンヘッダとマザーボード上のピンヘッダとを接続する形になる。
というわけでGIGA-BYTE製X79搭載マザーボードの特徴を見てきたわけだが,全モデルで3-way以上のマルチGPU構成に対応するなど,グラフィックスを重視したいゲーマーとしてはなかなか魅力的なラインナップといっていいだろう。マルチGPU構成を考えているなら,選択肢の1つに入れてみてはいかがだろうか。
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