ニュース
NVIDIA,「Denver」コアを搭載する64bit版Tegra K1の概要を発表。搭載製品は2014年内に登場の予定
「最高のシングルコアCPU処理能力」のために設計されたというDenver版Tegra K1は,64bitのARMアーキテクチャであるARM v8と互換性を持ったNVIDIA独自開発のCPUコアを2基搭載するSoCだ。
DenverのCPUコアが,7命令同時実行が可能なスーパースカラ(Superscalar,スーパースケーラとも)型であるという情報は,2014年1月にTegra K1が発表された時点でも明らかにされていたが(関連記事),今回は内部構造のもう少し詳しい情報も公表されている。
まず,各CPUコアごとのL1キャッシュ容量は命令128KB,データ64KB。容量2MBの共有型L2キャッシュも搭載するという。
さらに,「Dynamic Code Optimization」と称するプログラムコードの最適化機能を搭載することが,性能面での鍵になっているらしい。頻繁に実行されるプログラムコードをマイクロコードレベルで最適化して,メインメモリ上に置かれる128MB分の専用キャッシュ領域に保存しておき,適宜使用することでプログラムの実行効率を高めるのだという。
また,この機能はCPU側で行われるので,ソフトウェア開発者がDynamic Code Optimizationに合わせてプログラムをカスタマイズする必要はないそうだ。
NVIDIAは発表の中で,「2 CPUコアのDenver版Tegra K1は既存の4〜8 CPUコアを搭載するモバイルCPUよりも優れた性能を発揮する」と主張している。そのアピールどおりの性能を発揮できるかどうかは,実機で検証してみるまで分からないとはいえ,2014年内の製品登場が待ち遠しくなってきたのではないだろうか。
NVIDIA公式Blogの当該ポスト(英語)
- 関連タイトル:
Project Denver(開発コードネーム)
- 関連タイトル:
Tegra K1
- 関連タイトル:
Tegra
- この記事のURL: