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Microsoft,同社ブランドのタブレット「Surface」を発表。「Windows 8」版と「Windows RT」版の2モデル
今回発表されたSurfaceは,Intel製Core iプロセッサと「Windows 8」を採用した「Surface for Windows 8 Pro」,NVIDIA製ARMプロセッサと「Windows RT」を採用した「Surface for Windows RT」の2モデルだ。Surface for Windows RTがWindows 8の発売と同時期,Surface for Windows 8 Proはそれから約90日で入手可能になるとのこと。価格は出荷が間近に迫ったら明らかになるとされ,現時点では予約受付なども行われていない。
また,液晶パネルのカバーを兼ねたキーボードが2種類用意されるのもポイントといえるだろう。
1つは,キーストロークをジェスチャーとして認識する“感圧式キーボード”を備え,3mm厚の「Touch Cover」だ。もう1つの「Type Cover」は,ストローク1.5mmのキーを実際に備え,厚みは5mmになるという。Touch Coverのほうは,「iPad」のカバーにキーボードが付いたようなものとイメージしておくのがいいかもしれない。
外部インタフェースはmicroSDXCカードスロット,USB 3.0ポート,DisplayPortが用意される。内蔵ストレージ容量は64GBと128GBとされているので,2モデル用意されることになるのだろう。
厚さ9.3mmで重量676gとされているSurface for Windows RTは,Surface for Windows 8 Proと同じく10.6インチの液晶パネルが搭載されたタブレット端末だ。ただし,パネルの解像度は「HD」とされているだけで,具体的な値は明らかになっていない。
インタフェースにも違いがあり,こちらはmicroSDカードスロット,USB 2.0ポートと,ビデオ出力端子と思われる「Micro HD Video」を備える。内蔵ストレージ容量は32GBと64GBの2種類で用意されるという。
なお,冒頭でも述べたとおり価格は未定だが,Microsoftはこれら新世代Surfaceを,他社製タブレット端末やUltrabookと張り合える価格に設定すると予告している。おそらくは数百ドルという世界なのだろう。
問題があるとすると,「Microsoft純正Windows 8/RTタブレット」が,Microsoftのパートナー企業から登場するだろう製品と完全に競合してしまう可能性があるところだが,これを避けるためかどうか,MicrosoftはSurfaceを,直販サイト「Microsoft Store」および米国内の直営店専売としている。同時に同社はSurfaceを「OEMメーカーが機能的で見栄えのよいデバイスを投入するためのヒントを提供するもの」と位置づけていたりもするので,イメージとしては,Googleの「Nexus」シリーズに近いものと考えた方がいいのかもしれない。
ただ,MicrosoftのパートナーとしてWindows 8&RTの立ち上げに向けた準備をしているOEM各社がそう思うかどうかは別の話だ。「MicrosoftはAppleになろうとしている」と思えば,Windows 8&RTという“御輿”を担ぐモチベーションは下がることになるはずで,Surfaceの“水面”には,波風の立つ可能性もある。
今後,どの程度の価格が設定されるか,そもそも日本で販売されるのかも含め,Surfaceの今後は,注意深く見守っていく必要があるだろう。
Surface製品紹介ページ
Microsoftによるプレスリリース(英語)
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Windows 8.x
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