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MSIの量子ドットゲーマー向け液晶ディスプレイは,まさかのモンハン特化型「AIアシスト」機能を搭載
AIアシスト機能搭載の4K QD OLEDゲーマー向けディスプレイが登場
垂直最大リフレッシュレートは240Hzで,画素応答速度は0.03ms(30μs)と,液晶パネルの100倍の速さを誇る。
有機ELパネルでありながら,表面にはアンチグレア加工を施している。周囲の映り込みは少ないが,表示面に拡散光学系を採用している関係で微妙に黒が浮く。PCディスプレイはアンチグレアが人気なのだから,仕方がないところか。
量子ドット有機ELパネルらしい広色域な色彩表現が可能なことが特徴で,色空間カバー率は,Adobe RGBが97%,DCI-P3は99%,sRGBは138%と圧倒的に優秀だ。標準輝度は250nitで,ピーク輝度は1000nit。VESAが規定するHDR関連規格の「DisplayHDR 400 True Black」認証を取得している。
映像入力端子としては,HDMI 2.1×2,DisplayPort 2.1×1,USB Type-C(DisplayPort Alternate Mode対応)×1を備える。
さて,MEG 321URXの基本スペックは,日本でも2024年3月に発売となった「MPG 321URX QD-OLED」と同じなのだ。型番の頭が違うだけと,製品名が似すぎていてちょっとややこしい。それでは,今回のMEG 321URXの特徴はどこにあるかというと,新搭載の「AIアシスト」にある。
たとえば,「体力ゲージ」(Health Indicator)では,ゲーム内の体力ゲージに連動して,本機のイルミネーションバーが光る。ほかにも,「切れ味ゲージ」(Sharpness Indicator)や「練気ゲージ」(Spirit Slash Indicator),「弾薬ゲージ」(Ammo Indicator)という機能があり,ゲーム画面を自動認識することで,各ゲージに連動してイルミネーションバーが増減して光るわけだ。
ゲージの状態によっては,色が変わったり,あるいは点滅したりといった演出も入るのが面白い。
この機能のどこが「AIアシスト」なのかというと,ユーザーが設定した特定のゲージを,AIが自動的にゲーム映像から認識して,イルミネーションバーの状態に反映するところだ。ブースでは「モンスターハンターライズ」を使っていたが,最近のモンスターハンターシリーズであれば,この機能で自動認識できるとのことだ。
ゲーム映像から,特定のなにかを認識する処理系は,MEG 321URXが内蔵するコンピュータビジョンチップで処理しているそうで,PC本体側には追加の処理負荷がかからない仕様になっているとこと。
このAI機能は,もちろんカプコンの許諾を取って実装しているそうで,2025年発売予定の「モンスターハンターワイルズ」への対応も検討しているという。当然,気になるのは,モンスターハンターシリーズ以外への対応だが,これについては,順次進めていくとのこと。対応するゲームの学習データについてはファームウェアのアップデートで実現するそうだ。
デュアルモード対応のゲーマー向け液晶ディスプレイ「MPG 321CUPF」
アスペクト比はごく普通の16:9ながら,曲率1500R(=半径1500mmの円を描くカーブ)の湾曲型VA型液晶パネルを採用するゲーマー向けディスプレイ新製品が,「MPG 321CUPF」だ。
LEDバックライトは,ごく普通のエッジ型。HDR映像表示にも対応するが,VESAのHDR関連規格「DisplayHDR 400」準拠なので,HDR映像表示品質は簡易的な対応といったところ。
応答速度は,VA型液晶としては最速レベルの0.5ms(500μs)を実現。その甲斐あって,垂直最大リフレッシュレートは320Hzを実現する。といっても,4K解像度の最大リフレッシュレートは160Hzまでで,320Hzで表示できるのはフルHD(1920×1080ピクセル)解像度に限られる。
MPG 321CUPFの予想実売価格は約500ドルで,価格対スペック比はかなりよさそうだ。発売は2024年内を予定しており,日本での発売計画もあるそうだ。
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