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印刷2015/08/01 00:00

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ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに

 「Skylake」(スカイレイク,開発コードネーム)こと第6世代Coreプロセッサの正式発表が近いと見込まれているが,それに先立つ形で,MSIが「Intel Z170」(以下,Z170)チップセット搭載マザーボードのラインナップを明らかにした。具体的には以下のとおりだ。

  • Z170A GAMING M9 ACK(※製品画像が公開された)
  • Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION
  • Z170A GAMING M7
  • Z170A GAMING M5
  • Z170A GAMING PRO(※製品や製品画像は公開されなかった)
  • Z170A KRAIT GAMING
  • Z170A PC MATE

画像集 No.002のサムネイル画像 / ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに
Z170A GAMING M9 ACK
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Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION

画像集 No.004のサムネイル画像 / ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに
Z170A GAMING M7
画像集 No.005のサムネイル画像 / ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに
Z170A GAMING M5

画像集 No.006のサムネイル画像 / ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに
Z170A KRAIT GAMING
画像集 No.007のサムネイル画像 / ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに
Z170A PC MATE


基本ラインナップが「ゲーム基準」になったMSIのマザーボード


 今回発表されたラインナップで重要なのは,「G Series」(Gaming Series)に力を入れるMSIらしく,Z170チップセット搭載マザーボードではゲーマー向けモデルが主力製品になったことだ。上で示したとおり,「GAMING」が付かないのはわずか1製品のみである。

※COMPUTEX TAIPEI 2015のレポートでもお伝えしているとおり,Intel 100シリーズには「Intel H170」や「Intel B150」など,下位モデルのチップセットが用意されている。そういうチップセットを搭載したマザーボードでは状況が変わる可能性もあるが,現時点は発表されていないため,詳しいことは分からない。

 ゲーマー向けマザーボードが,「Enthusiast Gaming」「Performance Gaming」「Arsenal Gaming」の3カテゴリに分かれるのもトピックといえる。
 ハイエンドモデルとなるEnthusiast Gamingは,オーバークロッカー向けとなる「XPOWER」を除くと,「Master」(達人)の頭文字である「M」と,カテゴリ内の上位下位を示す数字が製品名に付与される。

 Enthusiast Gamingカテゴリのマザーボードが持つ代表的な特徴は以下のとおりだ。

  • Killer E2400+15KVサージ保護回路:Rivet Networks製の1000BASE-T LANコントローラを搭載。さらに,一般的なゲーマー向けマザーボードだと8KV仕様のサージ保護回路が採用されるところが,15KV仕様になっているという
  • Killer Wireless AC 1535(Z170A GAMING M9 ACKのみ):867Mbps仕様のIEEE 802.11acおよびBluetooth 4.1に対応したRivet Networks製無線LANコントローラを搭載。「ゲームのパケットは有線で,それ以外は無線で」といった,ネットワーク帯域利用の最適化を行う「Killer Double Shot Pro」機能を利用できる
  • USB 3.1:USB 3.1のType-AおよびType-C端子を搭載
  • Twin Turbo M.2:PCI Express Gen.3 x4接続のM.2スロットを2基搭載し,RAID構成が可能。別売りの「Turbo U.2」カードを使えば,Mini-SAS(SFF-8643)端子への変換も行える
  • MSI Ramdisk:専用ユーティリティソフト「MSI Command Center」から,RAMドライブを作成できる機能
  • GAMING Hotkey:MSI Command Centerから設定し,[Ctrl]+[Back Space]キーで有効化すると,ファンクションキーに,PCの起動やUEFI設定メニュー(=BIOS画面),CPUのオーバークロックなどといったショートカットを割り当てられる機能
  • SABRE HiFi(Z170A GAMING M9 ACKのみ):C-Media Electronics製でUSB接続のサウンドプロセッサ「CM6632A」と,ESS Technology製のハイエンドD/Aコンバータ「ES9016K2M」,そしてTexas Instruments製OPAMP「OPA1652」と日本ケミコン製のオーディオグレードコンデンサからなるアナログ段を採用し,それをEMIシールドで覆ったサウンド機能
  • Audio Boost 3(Z170A GAMING M7・M5,Z170A GAMING PRO,Z170A KRAIT GAMINGのみ):Realtek Semiconductor製のHD Audio CODECの先に,Z170A GAMING M9 ACKに近いアナログ段とEMIカバーを採用したサウンド機能
  • Nahimic Audio Enhancer:Nahimic製のオーディオプロセッシングソフトウェアを採用し,バーチャルサラウンドサウンドとマイク入力時の低減機能,サウンドの録音機能を実現する
  • Steel Armor:重量級グラフィックスカードの重みでPCI Express x16スロットにダメージを与えてしまわないよう,金属で補強したスロット。はんだ付けの接点も増えている
  • OC Engine 2:Skylakeで“外に出た”クロックジェネレータを使い,1MHz単位でBCLKのオーバークロックを可能にする機能
  • DDR4 Boost:メモリモジュール用回路を周囲から独立させることにより,信号に対する干渉を最小化し,性能と安定性を確保してある実装
  • Military Class 5:MSIが規定する品質規格の新版。チタニウムベースのチョークを採用することにより,効率と耐熱性が向上しているという
  • OC Dashboard(Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITIONのみ):オーバークロック設定に便利なボタン類を実装した小型基板。マザーボード上のピン端子に差して使ったり,ケーブルによって引き出して使ったりできるようになっている

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サージ保護回路付きの有線LAN端子は赤く光る
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Gaming Hotkeyのインジケータ。有効時は赤く光る

OC Engine 2でも使われるクロックジェネレータ。Z170A GAMING M7にはIDT製の「6V41516NLG」というチップが搭載されていた
画像集 No.010のサムネイル画像 / ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに

Steel Armor付きPCI Express x16スロット(左)と,マザーボードの背面側から実装状況を確認したところ(右)。x16スロットは,16レーンが有効なものと8レーンが有効なものとで,微妙に実装が異なっていた。8レーン有効版のほうが固定用の金属の数は多い
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DDR4 Boost部は,一部のモデルで色分けされている
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Military Class 5の重要な要件となるチタニウム採用チョーク

OC Dashboardと,マザーボードから引き出すためのケーブル(上段)。このケーブルは,主に液体窒素冷却時に,操作系とクーラーとの距離を離すために用意してあるのだという。下段はマザーボードに直接取り付けたところと,ケーブル経由で接続したところ
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画像集 No.019のサムネイル画像 / ゲームに特化するMSIが「Z170」チップセット搭載マザーボードを披露。その特徴も明らかに
 一方,大多数の,ミドルクラスのGPUを使うようなゲーマーがターゲットとなるPerformance Gamingカテゴリでは,機能を絞り込みつつ,“魅せる”ことが追求されている。Z170A GAMING PROでは,マザーボードの脇から光が漏れるようになっており,その光の色は約1650万色から選択できるとのこと。一方のZ170A KRAIT GAMINGは,白黒デザインでPCを統一するのに向いているとされる。
 有線LANコントローラはIntel製に変更となっている一方,サージ保護回路は上位モデルと同じとのこと。DDR4 BoostやMilitary Class 5,Audio Boost 3,Gaming Hotkeyといった特徴は受け継いでいる。

 最後にエントリー市場向けのArsenal Gamingでは,これからPCゲームを始めるような人を対象に,シンプルな製品が投入される見込みである。製品名には「TOMAHAWK」「BAZOOKA」「MORTAR」「GRENADE」という単語が含まれる予定で,それゆえMSI内部では「Weapon Gaming」とも呼んでいるそうだ。
 今回,Arsenal Gamingカテゴリの製品が発表されていないことからすると,おそらくは,Intel H170などのチップセットを搭載して登場することになると思われる。

 以上,駆け足で紹介してきた。こうしてマザーボードの新機能が明らかになるタイミングがやってくると,次はそれほど置かずにCPUが登場するというのがお決まりのパターンだったりするので,Skylakeはそのデビューに向けて“最終コーナーを回った”と見ていいだろう。新世代CPUが気になる人は,あと少しの辛抱だ。

MSI日本語公式Webサイト

  • 関連タイトル:

    G Series

  • 関連タイトル:

    Core i7・i5・i3・M(Skylake)

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