インタビュー
[TGS 2011]「ウォーハンマー40,000: スペースマリーン」,デモプレイレポート&ショートインタビュー。RTSとは違うWarhammer 40,000の世界
この日に大きく取り扱われていたのは,同社人気シリーズのWarhammer 40,000で初めてのTPSタイトルとなる「ウォーハンマー40,000: スペースマリーン」(PC / PlayStation 3 / Xbox 360)だ。開発元であるRelic EntertainmentのマーケティングマネージャーJames McDermott氏がTGSに合わせて来日していたので,同作の紹介をしてもらいつつ,ショートインタビューを行った。その模様をお届けしよう。
しかし,最新作であるウォーハンマー40,000: スペースマリーンはTPSである。なぜこれまでRTSとしてWarhammer 40,000シリーズを制作していたRelic EntertainmentがTPSに手を出したのか?
その答えは,開発者自身がスペースマリーンになったかのような体験ができるゲームを作りたかったからなのだとJames氏はいう。RTSである「Warhammer 40,000: Dawn of War」は,神様視点で大舞台を操るゲームであり,1人の兵士になるという経験が味わえなかったため,TPSを作ることにしたのだそうだ。
ウォーハンマー40,000: スペースマリーンは,多種多様なエイリアンに世界が脅かされている遠い未来が舞台になっていて,従来のシリーズと変わらない世界観だ。人類の兵器を作る工業惑星グライアを襲うオルクの兵士を撃退するため,人類を守る盾であり剣であるスペースマリーンが戦うというストーリーになっている。
James氏が実演プレイをしながら説明してくれたのだが,本作は射撃と近接攻撃とをスムーズに切り替えられるのがポイントなのだという。
たとえば,銃撃戦を行っている最中に弾薬が空になっても,即座に近接戦闘に変更できる。そのうえチェーンソーと剣を無理やりくっつけたゴツくて強力な「チェーンソード」が近接武器なので,銃撃戦で撃ち漏らしたとしても間を繋げることができるようになっているのだ。
スペースマリーンは,青色と黄色の見ためがどうにも目立つうえに,そもそもこそこそ隠れて戦ったりしないプライドを持っているという設定らしい。そのためか,ゲーム内にはカバーアクションのようなものが一切なく,攻めるときは攻める,隠れるときは隠れるというのがハッキリしている。それ故に近接武器と射撃武器の使い分けが大事になるということなのだろう。
なお,敵と戦い続けていると画面左下にある「フューリーメーター」が徐々に溜まっていき,満タンになると「フューリーモード」という攻撃力と体力の回復量がアップした状態になる。フューリーモードは,時間制限があるので使いどころが重要になりそうだ。
パワーアップという点では,衛星軌道上から武器や兵士を供給する「ドロップポッド」と呼ばれる場所が地表に展開されていることがある。
こんな具合に,立体的なアクションができるようになるジャンプパックだが,使用可能なマップが限られていて,シングルモード全体の2割未満程度だそう。ただ,マルチプレイ時は,ジャンプパックを装備したクラスが使用できるので派手に飛び回りたいならマルチプレイがオススメだ。
と,こんな感じでJames氏にゲーム内の要素を実演してもらったわけだが,最後にJames氏に行ったショートインタビューを掲載しておこう。
4Gamer:
マルチプレイ時にオルクでプレイすることはできないが,Dawn of Warシリーズのようにオルクシナリオを作ったりする予定はありますか?
James氏:
最初はオルクでのプレイもできるようにと検討したが,リソースや開発時間との兼ね合いもあって今回は難しいと判断したため,スペースマリンのみでバランスを取っていくことにしました。
4Gamer:
Warhammer 40,000のアクションゲームというのは以前から考えていたのですか?
当然考えていたし,ほかの開発会社もWarhammer 40,000のアクションを作ろうとしていたのも知っていた。しかし,まだファンが納得できるようなタイトルは出てきていません。我々は,Warhammer 40,000を最も理解しているという自負がありますし,Warhammer 40,000の製造元であるGames Workshopといい関係を保ってくることができたので,そろそろ時が満ちたと思ったわけです。
4Gamer:
TPSにしたのはWarhammer 40,000の世界観をいろんなジャンルで表現したいということもあると思いますが,今後はRTSでもTPSでもないジャンルでWarhammer 40,000の世界観を使ったゲームを出す可能性がありますか?
Relic Entertainment以外からならあるかもしれません。すでに別のメーカーがWarhammer 40,000のMMORPGを開発中なので,それが次のジャンルとなるでしょう。MMORPGのWarhammer 40,000は,より大きな世界観を持ったゲームになります。
4Gamer:
最後に,日本のWarhammer 40,000ファンにメッセージをお願いします。
James氏:
日本のゲーマーは新しいものを常に求めていると思うので,WarhammerのIPを使いながらもビジュアルバイオレンスが非常に激しいウォーハンマー40,000: スペースマリーンを楽しんでいただけると思います。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
「ウォーハンマー40,000: スペースマリーン」公式サイト
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