プレイレポート
[E3 2010]「スターフォックス」「どうぶつの森」「マリオカート」も? ニンテンドー3DSの魅力を引き出す任天堂製3DSソフトの内容とは
実機で動くデモムービーやプレイアブルデモが約30種類展示されているが,その中でも,やはり任天堂製の作品は群を抜いて注目度が高い。それらの任天堂作品を,まとめてチェックしてみたのでさっそくレポートしてみよう。
なおこちらで紹介しているのは,あくまでデモンストレーション用に作られたものなので,製品版とは異なる場合があるのと,製品化されるかどうかも未定のものもあるのでご了承を。
nintendogs + cats
ゲームの中の子犬達と遊べる,世界で2000万本以上のヒットを記録した作品が,3DSで再び登場予定。犬達のキュートな動きを,今回は立体視表示画面で楽しめる。E3出展バージョンでは,ビーグル,ゴールデンレトリーバー,ヨークシャーテリアの3種類の犬を用意。犬達は常に上の立体視表示画面に映されているので,彼らにタッチするときは,上画面とシンクロして下画面に写っているシルエットをタッチすることになる。これでコミュニケーションを取ることができる。
DS版の発売から5年が経過し,ハードウェア性能の向上により犬の毛並みや動きもより美しく表現されている。本作の目玉である猫の姿を見ることができなかったのは残念だが,そちらは製品版までのお楽しみだ。
スターフォックス64 3D
スーパーファミコン時代より,一部のファンから熱狂的に支持される3Dシューティング「スターフォックス」。出展されていた3DS版は,ニンテンドー64の「スターフォックス64」を移植した作品とのこと。立体視表示によって表現される“奥行き”がゲームに如実に影響する作品で,背景や敵との距離感が分かりやすくなり,よりプレイしやすくなっている。
3DSではスライドパッドによるアナログ操作ができるようになったのも嬉しいところ。ゲームはステージ1のボスと戦うところまで入っており,ほかのどの作品より長く遊ぶことができた。基本的な演出はニンテンドー64版のままで,さらに仲間キャラとの掛け合いも入っていなかったためやや単調だったが,実際に発売されるとしたら,このまま移植作品となるのか,それとも新作になるのかは非常に気になるところだ。
パイロットウイングス リゾート
“飛行”に関係した複数のアクションが楽しめる「パイロットウイングス」の舞台を,「Wii Sports Resort」でお馴染みのウーフーアイランドへと移した作品。試遊台別に“飛行機”と“ロケットベルト”の2種目が楽しめた。前者は飛行機で空中のリングをくぐり,後者はジェットパックの向きを変えて自由に空を飛び,ステージ中のバルーンを破壊していくという内容だった。ロケットベルトはプレイヤーが着地するときの足場との距離感が非常に重要な種目なので,立体視表示画面でプレイできる意義は大きい。製品化されるとすれば,どんな種目が追加されるのかも楽しみだ。今回のプレイアブルデモ作品の中では,筆者が一番楽しく遊べたのがこれだった。
Steel Diver
先日の任天堂主催の“Round Table”にて,宮本茂氏もお気に入りと語られたオリジナル作品。海の中にいる潜水艦をサイドビューで見た画面構成で,下の画面には,タッチで操作するコントロールパネルが配置されている。ボタンなどは一切使わず,すべてタッチで操作するのが特徴で,潜水艦の速度と深度のスライダーと,機体の前後の傾きを制御するレバーをタッチペンで操作するという操作法になっている。気泡を発生させる“MASKER”と魚雷を発射するボタンもある。
一見,かなり地味なのだが,潜水艦という特異な操作性を持つ乗り物の不思議な魅力を体験できた。立体視表示の画面では,海中の潜水艦や障害物が浮き出て見えたが,立体である意義はそれほど高くはない。これをどうゲームへと昇華するのか,それともデモ用の作品として消えてしまうのか,今後の動きを待ってみたい。
新・光神話 パルテナの鏡
ここからはすべてデモムービーとして展示されていた作品群だ。1986年発売の「パルテナの鏡」(米題:Kid Icarus)の待望の続編で,任天堂カンファレンスでは画面が映し出されると同時に大きな歓声が湧いた作品だ。ムービーを見る限りは,決められたルートを自動的に飛行して照準を合わせて敵を倒していく,いわゆる“レールシューティング”風の装いだったが,プレイヤーがどの程度まで操作が可能なのかが気になるところだ。一部の画面を見ると,地上や砦などでのアクションもあるようだが……。
立体視表示で奥行きのある背景を高速で飛んでいくシーンは迫力満点。登場する敵がファミコン版のデザインを踏襲していたのに対し,ボスのメデューサは今風の美人キャラになっていたのが印象的だった。
Animal Crossing
「どうぶつの森」シリーズもニンテンドー3DSで登場予定。見た目はあまり変わらないが,プレイヤーが市長になって活躍するという内容になるらしい。立体視表示の画面では,とくに家の中に入ったときのアイテムが際だって立体に見えた。各種コーディネートもまた楽しくなりそうだ。
また,DS版でのすれちがい通信による,メッセージボトルや星座のやりとりなどがどう進化しているのかも注目だ。
Mario Kart
立体視表示対応となった「マリオカート」最新作。デモムービーはレースのリプレイを見るような非常にシンプルな内容だったので,新要素などについては確認できなかったが,立体視表示対応になったことにより,対戦相手との距離感を掴みやすくなっていることが予想される。レース本編や通信システムはDS版でかなり完成されていたので,さらなる新要素や新モードなどが期待される。Paper Mario
紙に描かれたようなペラペラのマリオやキャラクター達が,絵本のような世界で活躍するアクションアドベンチャーPaper Marioが3DSのラインナップに登場。立体視表示の画面で見ると,立体的な背景とペラペラなマリオの対照的な違いがよく分かる。3DS本体の上画面右側にある立体深度調整スイッチをスライドさせて立体効果をなくしても,マリオのペラペラさ加減は変わらないのが面白かった。Wiiの「スーパーペーパーマリオ」で2Dと3Dを切り替える“次元ワザ”を使ったときのような,立体視表示による新しい効果は,はたして用意されるのだろうか?
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