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Intel,最大8コア&8ソケット対応のハイエンドサーバー向けCPU,「Xeon 7500&6500番台」
8コア16スレッド動作を可能にする初の製品
一つは,シリーズの中に,Intel初の8コアモデルが用意される点。シリコンダイを二つ載せたMCM(Multi Chip Module)ではなく,8コアを一つのダイに集積した,正真正銘の8コアプロセッサだ。「Intel Hyper-Threading Technology」(以下,HTT)により,1プロセッサで最大16スレッド処理を実現する。
もう一つのトピックは,Xeonとして初めて,8-way(8ソケット)対応の製品を含むということだ。8-way対応モデルでも,HTTはもちろんサポートされているので,一つのシステムで8コア×8-way×2スレッド=128スレッド同時実行が可能なサーバーを構築できるようになる。
これまで,x86互換のサーバー用プロセッサで8-wayをサポートするのはAMDのOpteronシリーズに限られ,この点がXeonの弱点でもあったが,新製品で,一気に追いつくことになったわけだ。
マイクロアーキテクチャ自体は,先に発表された「Xeon 5600番台」と同じIntel Microarchitecture(Nehalem)ベース。ただし,メモリ周りの仕様は,Xeon 5600番台やCore i7-900番台とは大きく異なっている。具体的にいうと,DDR3メモリコントローラをオンダイに集積せず,「Scalable Memory Buffer」(以下,SMB)と呼ばれるメモリ用バッファチップを外部に持ち,SMB側にDDR3 SDRAMバスを持っているのである。
SMBとプロセッサコアの間は,QPI(Quick Path Interconnect)ベースの専用バス「Intel Scalable Memory Interconnect」(SMI)で接続される。SMIとI/O,そしてプロセッサ間を接続するQPIは同期しているという。
SMBは1チップあたりデュアルチャネルのDDR3 SDRAMバスを持ち,1チャネルあたり2枚のDIMMをサポートするため,1SMBでは4DIMMをサポート。プロセッサは4本のSMIを持つため,合計で4DIMM×4=16DIMMを接続可能だ。
Xeon 7500番台は,4〜8-wayに対応したハイエンドサーバー向け,Xeon 6500番台は,2-wayまでのミドルクラスサーバー向けと位置づけられる。Xeon 5600番台も2-wayサーバ−向けだったが,あちらとはコア数と,搭載できるDIMMの量が異なる。より大容量のメインメモリが必要な2ソケットサーバーには,Xeon 6500番台をどうぞ,というわけである。
発表時点のラインナップは表のとおり。価格を含めて強烈な製品群で,ゲーマーのところにIntelの8コア製品が下りてくることも当面はないが,32nmプロセス世代で,メニーコア化がここまで進んでいるということを実感させてくれる製品だとはいえるだろう。
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