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Khronos,「OpenGL ES 3.1」を発表。OpenGL 4.xとの親和性を高める改良を施す
Khronos Groupのリリースによれば,PCや据置ゲーム機向けのAPIである「OpenGL 4.4」との親和性を高める方向での改良を施したのが特徴で,たとえば「OpenGL 4.3」で導入された「ComputeShader」(コンピュートシェーダ)が,OpenGL ES 3.1で利用可能になっている。
リリース文にあるOpenGL ES 3.1の主な特徴は以下のとおりだ。
- ComputeShader アプリケーションはグラフィックスレンダリングと合わせて,GPUをGPGPU処理に利用できる。ComputeShaderはシェーダプログラミング言語「GLSL ES」で記述されており,グラフィックスパイプラインとデータを共有できる(関連記事)。
- Separate Shader Objects 元はOpenGL 4.1で導入された仕様。頂点シェーダやフラグメントシェーダといった各シェーダステージのプログラムを,個別のプログラムとして管理し,実行時に組み合わせられる(関連記事)。
- Indirect draw commands GPUはCPUからの指示を待たずに,描画コマンドをメモリから取り出せるようになる。例としては,
Co m pu te Sh a d er で物理シミュレーションを実行したGPUは,CPUに指示されなくても結果を表示できるとしている。 - テクスチャ機能の拡張 マルチサンプルテクスチャやステンシルテクスチャ,Texture Gather(テクスチャの取得)に対応した。
- シェーダー言語の拡張 新しいビットフィールド演算や算術演算を導入。
- オプションの拡張機能 Per-Sample Shading,ブレンドモードの拡張などを導入。
なお,Khronos Groupでは,米国サンフランシスコで開催されているゲーム開発者会議「Game Developers Conference 2014」の3月19日10:00に開くセッションにて,OpenGL ES 3.1のデモと,GPGPU用API「OpenCL」「WebCL」に関する発表を予定している。同セッションで,OpenGL ES 3.1に関するより詳しい説明が行われるだろう。
Khronos Groupによるリリース文(英語)
Khronos GroupのOpenGL ES情報ページ(英語)
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