レビュー
やや地味だが,豊富なカスタマイズ要素やトンデモ兵器の存在が面白い海戦アクション
WARSHIP GUNNER 2 PORTABLE
<あらすじ>
アジア極東小国家ウィルキア王国で,ヴァイセンベルガー将軍率いる国防軍が軍事クーデターを引き起こした。近衛艦隊の一艦長として就任したばかりのシュルツ少佐は,国王派として同盟国日本へ脱出する。
ヴァイセンベルガーはウィルキア帝国を興し,世界へ侵略戦争を宣言。シュルツ少佐は,仲間と共にウィルキア奪還と世界平和を目指して戦うことになる。
彼らは,友情,裏切り,別れなど,幾多の苦難を乗り越えながら,行く手を阻む超兵器との激戦に挑んでいく。果たして,彼らは超兵器の謎を解明し,さらに帝国の野望をうち砕くことはできるのか?
自ら戦艦や潜水艦を操作して敵艦を撃破していく爽快感と,1300種以上ものパーツを組み合わせ,オリジナルの艦船を設計できるやり込み要素の高さが魅力。また,PS2版にはないマルチプレイモードや新パーツが追加されているのも大きな特徴となっている。
本稿では実際にプレイした感想を交えつつ,ゲームの内容を紹介していこう。
プラモデル感覚で艦船を組み上げろ!
やり込み要素満点の設計・開発パート
それでは早速,本作の要ともいえる設計・開発パートから説明して行こう。まず設計(装備換装)画面では,表示されている船の全体図にパーツを配置していくだけで,簡単にオリジナルの艦船を作り出すことができる。パーツの種類は機関や艦橋,砲台,機銃,さらには煙突とかなり多岐にわたっているのだが,それらをプラモデル感覚で組み立てられるのが,男の子としてはやけに楽しい。
やれることが多いので一見複雑に見えるが,実際に触ってみれば大半の人が,すぐにその仕組みを理解できるはず。ちなみにパーツさえあれば“自動設計”で瞬時に完成させることも可能なので,設計が苦手な人でも安心だ。
次に,研究開発画面について。ここではミッションクリア時やマルチプレイ時に獲得できる資金を使って,さまざまなパーツを開発することができる。パーツの開発には数日間の開発期間を要するが,一度完成してしまえばその後は無制限に作成可能だ。なお,パーツのなかにはほかのパーツの開発,ストーリーの進行,勲章の入手,レアパーツの入手など,特定の条件を満たさなければアンロックされない特別なものも存在しているので,コンプリートにはかなりのやり込みが必要となるだろう。
パーツも資金も乏しいストーリー序盤では,設計・開発の楽しさをあまり実感できないかもしれないが,ゲームを進めていくことで扱えるパーツはどんどん増える。パーツが充実し,ミッションによって艦船の装備を変えられるようになってからが,本作の本番といえるだろう。
簡単操作で戦略性の高いミッションパート
多彩な兵装を使い分け,敵艦を撃沈せよ!
また,本作では“大砲”“魚雷”“爆雷”“機銃”“ミサイル”など,非常に多彩な兵装を使用可能で,それぞれに長所と短所がある。たとえば,大砲は長射程で威力も高く,戦艦全般に対して効果を発揮するが,潜水艦へは攻撃できない。その一方で,爆雷は潜水艦に絶大な効果を発揮するが,戦艦には通用しないのである。いざ戦闘に突入してから兵装の不備に気付く,なんて事態になったら目も当てられないので,事前にブリーフィングで“推奨兵装”はしっかりと確認しておこう。
ちなみに,ストーリーが進行すると“超巨大ドリル戦艦”や“反物質砲”など,思わず吹きだしてしまうようなトンデモ兵器が続々登場してくるのも本作の面白いところ。リアルとファンタジーが混在する架空戦記物ならではの魅力だ。とくに超巨大ドリル戦艦は,男の子としてはやけに気になる。
最後に,マルチプレイ要素についても説明しておこう。これはPS2版にはなかった要素で,最大4人での対戦・協力プレイが楽しめる。
対戦プレイではCPU艦およびそのほかのプレイヤー艦を撃破してポイントを獲得し,制限時間終了時のポイントで順位が決定する。ただ撃ち合うだけでなく,稀に出現するボーナスアイテムを取ることでもポイントは加算されるので,臨機応変な立ち回りが重要となるだろう。
そして協力プレイでは,“ミッション”“インフェルノ”“サバイバル”“ボスラッシュ”モードからステージを選択して遊べる。連携して敵に挑めるだけでなく,友軍同士で回復アイテムのやり取りも可能なので,一人ではクリアできないミッションや難易度も楽々こなせるはずだ。
やり込めばやり込むほど面白くなるゲーム
戦艦が好きなら絶対にプレイしておくべし
ゲームのテーマからして,ちょっとハードルが高い作品に見えてしまうかもしれないが,やり込めばやり込むほどに楽しみが広がっていくタイプのゲームなので,友達とマルチプレイなどを楽しみつつ,末永く楽しみたい1本だ。
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