プレイレポート
SFとファンタジーの融合を目指した「ARGO ONLINE」,クローズドβテストの内容紹介&開発スタッフインタビュー
本作は,希少資源をめぐって勃発した2種族間の戦争を描く,大規模対人戦闘をメインに据えた作品。RTS(Real Time Strategy)の要素が盛り込まれている点が,大きなウリとなっている。
今回4Gamerでは,短い時間ではあるものの,クローズドβテスト相当の内容に触れる機会を得たので,ざっくり紹介しよう。
また,11月12日に開かれたプレスカンファレンス(レポート記事)のあと,開発スタッフにインタビューを行い,ARGO ONLINE開発の経緯や,RTS要素に対する韓国プレイヤーの反応,そして今後の展開などについて話を聞いてみた。こちらも合わせて掲載するので,本作に関心を持っている人は,ぜひ最後まで目をとおしてほしい。
なお現在,エムゲームジャパンでは,クローズドβテストの参加者募集を11月21日いっぱいまで実施中だ。追加募集分(関連記事)と合わせ,計2000名分の4Gamer読者枠を用意してもらっているので,本作に関心を持った人は,いち早くゲームに触れるべく応募してみよう。
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クローズドβテストに登場する2つの種族&8つのキャラクタークラスを紹介
ゲームの舞台となっているのは,絶え間ない戦争により汚染され,文明が滅びつつある惑星だ。
文明の崩壊後,生き残った(その惑星の)人類は,大地の浄化を行いつつ自然との共存を図る「フローレスラ」と,地下に潜って文明の復興を目指す「ノーブリアン」の2種族に分かれて進化していった。そして長い年月を経て,両種族は,“奇跡の鉱物”「アースディウム」をめぐり,愚かにも再び戦争を始めてしまったのである。
プレイヤーは,最初にいずれかの種族を選択する。どちらの種族にも,「ヴァンガード」「アタッカー」「ニューカー」「メディック」の4種類のキャラクタークラスが存在し,各クラスはそれぞれ2種類のサブクラスに分かれる。
ただし今回のクローズドβテストでは,そのうち,キャラクタークラスごとに1種類ずつ,両種族合わせて8種類のサブクラスが登場する予定だ。各サブクラスの概要を簡単にまとめておくので,以下で確認してほしい。
なお,種族によってクラス特性に偏りがあるように感じられるかもしれないが,オープンβテスト以降,全16クラスが解放されることでバランスが取れるという。
●ノーブリアン
・ヴァンガード:アサイラント(男性)
攻撃に特化した近接攻撃型クラス。主に長槍を使用する。
・アタッカー:ファランクス(男性)
範囲攻撃主体の遠距離攻撃型クラス。主に重火器を使用する。
・ニューカー:ツインエッジ(女性)
高い攻撃力で敵を制圧する近接攻撃型クラス。主に双剣を使用する。
・メディック:サプライ(女性)
召喚術に長けたクラス。主に短剣を使用し,回復術も使用可能だ。
●フローレスラ
・ヴァンガード:フェンサー(男性)
盾に防御にも長けた近接攻撃型クラス。主に長剣を使用する。
・アタッカー:ウィザード(女性)
単体攻撃に特化した遠距離攻撃型クラス。主に拳銃を使用する。
・ニューカー:ハンター(男性)
単体攻撃に特化し,かつ火力に優れた遠距離攻撃型クラス。主に小銃を使用する。
・メディック:クレリック(女性)
回復術と召喚術に長けたクラス。主に鈍器を使用する。
キャラクターメイキングでは,フェイスタイプや肌の色が選べるほか,全身16か所,顔16か所を調整できる。スーツやグローブ,シューズも選択できるので,外見のカスタマイズ性は比較的高い印象だ。
スキルは,レベルアップ時に得られるポイントを割り振って習得/強化していく。いずれのクラスも3タイプの武器を装備できるので,メインで使う武器に合ったツリーのスキルから覚えていくのがいいだろう。
ゲーム序盤のクエストには,一般的なMMORPGでよく見られる「モンスターを何匹倒せ」といった内容が多い |
クエストをいくつかこなすと,バックパックと燃料が手に入る。最初は,移動用のバックパックがオススメだ |
基本操作は一般的なMMORPGとほぼ同様だが,本作は,「バックパック」という特徴的なシステムを備えている。
バックパックは,燃料を消費することでプレイヤーの能力をブーストする装備アイテムで,攻撃/防御/移動の3系統に分かれている。序盤ではいずれか1系統のバックパックしか使えないが,ゲームを進めていくにつれ,複数の系統を使い分けられるようになる。
メインクエストでは,演出としてカットシーンが挿入されることもある。これは,敵の拠点を偵察するクエストの中で流れるカットシーンの一コマ |
重要そうな文書を発見した。その内容は,この文書を自軍に持ち帰ることで確認できる |
いずれも画面自体は三人称視点だが,通常モードでは一般的なMMORPGと同様,敵をクリックするだけで自動的に攻撃してくれるのに対し,TPSモードでは,画面中央に表示された照準を敵に合わせ,クリックすることで攻撃していくことになる。
とはいえ,操作方法の選択肢が多いに越したことはない。本作をプレイするときはTPSモードも試し,好きなほうをメインの操作モードにしたり,状況に応じて切り替えたりしてみよう。
RTSパートに対する韓国での評判は?
日本では段階的に導入予定
冒頭で述べたように,11月12日に開かれたプレスカンファレンスのあと,ARGO ONLINEのデベロッパ,韓国GFORESTの代表で,本作の開発責任者を務めているチェ・ジヨン氏やイム・ソンギュ氏,キム・ユファン氏にわずかな時間ではあったがインタビューする機会を得た。
開発の経緯や本作の特徴,クローズドβテスト時点では実装されない要素などについてまで話を聞けたので,紹介しよう。
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まず,ARGO ONLINEを開発した経緯などを教えてください。
本作の企画に取り組み始めた当時,韓国ではファンタジーをモチーフにしたゲームが主流でした。しかし,海外の動向をリサーチしたところ,ヨーロッパや東南アジアでは,SFの人気が高いことが分かったんです。そこで,海外でも通用するようなゲームを目指し,ARGO ONLINEの企画を練っていきました。
また,私はもともとグラフィックスデザイナーで,日本のアニメ作品にも大きな影響を受けています。そこで,とある作品をヒントに,スチームパンクとファンタジーの要素を融合した,“フュージョンファンタジー”の世界を構築しようと考えたんです。
4Gamer:
ゲーム中では,2種族の対立が描かれていきますね。
チェ・ジヨン氏:
現在,地球上では資源をめぐる争いが起きていますが,それは未来においても変わらないだろうと考えました。
4Gamer:
なるほど。
ところで本作は,RTSの要素が盛り込まれている点も大きなウリとなっています。MMORPGにRTSをミックスしようと考えた理由を教えてください。
チェ・ジヨン氏:
これまで数々のMMORPGがリリースされてきましたが,正直なところ,どれも同じようなものばかりだったと思います。そこでARGO ONLINEでは,これまでのようにコミュニティだけでなく,“ゲームとしての特性”を重視しようと考えました。
また,実際にはRTSだけでなく,ほかの要素もたくさん取り入れていますよ。
4Gamer:
プレスカンファレンスでは,日本版のRTSパートについて「現在開発中」とされていましたが,韓国ではどういった状況でしょうか。
8月には大規模戦,10月下旬には小規模戦にRTSパートが導入されました。プレスカンファレンスで披露したムービーは,小規模戦の様子を撮影したものです。
4Gamer:
プレイヤーの反響はどうですか?
キム・ユファン氏:
最初は,「難しい」との声が多く寄せられましたが,RTSをはじめとするRPG以外のジャンルに精通しているプレイヤー達が有効な戦術を編み出すと,それがすぐに普及しました。今では,たくさんの人々がRTSパートを楽しんでいます。
4Gamer:
韓国では,StarCraftシリーズに代表されるRTSが人気ですよね。そういった中,ARGO ONLINEのRTSパートはどう評価されていますか?
チェ・ジヨン氏:
ARGO ONLINEにおいては,本格的なRTSとしてではなく,あくまでMMORPGの中のRTSパートとして,気軽にプレイされている印象です。
4Gamer:
今後,RTSパートをどのように拡張していく計画ですか?
イム・ソンギュ氏:
戦術の重要性を高めていきます。また,現在は“ユニットを生産して戦う”といったレベルですが,各ユニットをアップグレードするといった概念も取り入れていく予定です。
4Gamer:
日本でのRTSパート実装がいつ頃になるか気になるところです。
チェ・ジヨン氏:
具体的には決定していません。エムゲームジャパンと相談しながら段階的に導入していくことになります。
4Gamer:
RTSパートという特徴的な要素を持った本作は,日本でも注目を集めています。それが,サービス開始当初に実装されないとなると,ちょっと肩透かしになってしまう気がします。
チェ・ジヨン氏:
ARGO ONLINEには,TPSモードや生産といった特徴や楽しみが盛り込まれています。RTSパートの実装までは,それ以外の要素を楽しんでほしいと思います。
4Gamer:
RTSパートを楽しみにしている人は多いと思うので,なるべく早い時期に実装されることを期待しています。
ところで,韓国版には今後,どういった要素が追加される予定ですか?
チェ・ジヨン氏:
今後実装を予定している要素には,「変身」「合体」などがあります。
イム・ソンギュ氏:
例えばノーブリアンなら,複数のキャラクターが合体してロボットになれます。各キャラクターは,ロボットの腕や脚といったパーツに変身するんです。合体すると必殺技が使えるようになったりするので,ボスモンスター戦などで有利になります。
4Gamer:
複数のキャラクターが一つになるということですが,誰がどのように操作するんですか?
個々のプレイヤーが,移動,攻撃,必殺技といった操作を分担して行う方式です。
4Gamer:
合体しても,誰かの手が空いてしまうといったことはないんですね。
それでは最後に,日本のゲームファンに向けてメッセージをお願いします。
チェ・ジヨン氏:
弊社のタイトルを海外展開するのは,今回が初めてです。日本で支持される作品を目指していきます。
イム・ソンギュ氏:
今後,日本のゲームファンから寄せられる意見や要望をもとに,さまざまなコンテンツを実装していきます。
キム・ユファン氏:
開発に非常に長い時間をかけてきました。日本の皆さんにも,このARGO ONLINEをぜひ楽しんでほしいと思います。
4Gamer:
ありがとうございました。
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