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完成に近付く「Red Orchestra 2」。新しいマルチプレイモードなど,細かい情報が次々と明らかに
「Red Orchestra 2: Heroes of Stalingrad」英語公式サイト
「レッドオーケストラ2:ヒーローズ オブ スターリングラード
日本語マニュアル付英語版」公式サイト
第二次世界大戦の東部戦線をリアルに描いた前作は,「Unreal Tournament 2004」用のMODとして開発されたこともあって,マルチプレイオンリーの,FPSビギナーにはちょっと手の出しにくいゲームだった。そのため今回はドイツ軍,ソ連軍それぞれのシングルプレイモードが用意されている。うまい人なら3時間ほどでクリアできるという短さながら,ゲームを理解するチュートリアルとしての役割を狙ったものだ。
また今回は戦車にAI機能がつき,プレイヤーが役割分担しなくとも,戦車長,砲手,操縦士のどれかをプレイヤーがつとめれば,ほかは自動的にAIが行ってくれる。したがって,これまでのようにプレイヤーが集まらなくて戦車が動かせないということはなくなった。
また,戦車のダメージモデルも凝っているようで,本作のゲームデザイナーを担当するTripWireの副社長,Alan Wilson(アラン・ウィルソン)氏によれば,エンジンやキャタピラ,砲塔など,被弾場所によってダメージが異なり,例えばエンジンが破壊されれば機動力を失い,キャタピラがダメージを受けると旋回ができなくなるなど,細かく設定されているとのことだ。
兵士には「Slow Death」という概念が取り入れられており,包帯や止血などの応急処置では効かないほどの傷を負った場合,3〜5秒ほどの間に画面がスーッと暗くという。ただ,完全にブラックアウトするまで,動けないまま銃撃を試みることが可能で,そのあたり,妙にリアルだ。撃ち倒したからといって,不用意に敵に近づいてはいけないということかもしれない。
さらに,プレイヤーには“Honorレベル”と呼ばれるものがあり,最上位の“Hero”に達すると,特定の強力な武器が使えるなどのアドバンテージが得られる。ただし,Heroキャラクターが殺されてしまった場合,同じチームのプレイヤーのモラルが下がってしまうなどするとWilson氏は説明する。マッチメイクでは,こうしたチームの平均レベルが同じ程度になるように,自動的にプレイヤーを振り分けるシステムが取り入れられているそうだ。
新たなゲームモードとしては,「キャンプダウン」が用意されている。これは,攻撃側と防御側に分かれたチームがミッションクリアを目指すというものだが,特徴的なのは,防御側は一度死ぬとリスポーンできないのに対し,攻撃側は一つのミッション中に二回,コマンダー役のプレイヤーの選択によってリスポーンできるということだ。基本的に攻撃側のほうが死ぬ確率が高いための処置なのだが,いつ誰をリスポーンさせるかということもストラテジックな要素になっており,現在のβテストでも非常に人気が高いという。
すでに拡張パックとして予定されている「Rising Storm」の開発にも着手しているらしく,そのプロデューサーを務めるTony Gilham(トニー・ギルハム)氏から,「少し手伝ってほしい」と言われ,取材中のブースで,日本語音声の意味の確認などを手伝うことになった。
日本兵の音声を担当するの3人の声優さんだが,「若い兵士/将校役」を日本の有名女優の息子さんが演じているという,ちょっと興味深い話も聞けた。Gilham氏はさらに,日本人である筆者さえ聞いたことのない戦時中の軍歌を聞かせてくれたが,こうしたマニアックさが,TripWireらしいところだろう。そういえば,Gilham氏には昨年(2010年)の取材で筆者の顔写真を撮影されている。ひょっとしたら兵隊役として筆者の顔を使った兵士が登場することになるのかも知れない。
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レッドオーケストラ2:ヒーローズ オブ スターリングラード 日本語マニュアル付英語版
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