ニュース
ダンジョンにようこそ! 可愛いフリして本格派な「剣と魔法と学園モノ。2」で充実の学園&迷宮ライフをすごしてみました
本作は伝統的な3DダンジョンRPGに親しみやすい絵柄とライトファンタジー風の世界観を導入してヒットした「剣と魔法と学園モノ。」の続編にあたるが,今回はまったく新しい世界,学園が舞台になっているので,本作からプレイを始めても問題ない。
とはいえ,前作のプレイデータがあれば,ちょっとしたお金とアイテムがデータ引き継ぎ特典としてもらえたり(キャラクターデータそのものは引き継げない),ゲームを進めるにつれて少しずつ前作とのつながりが明らかにされたり……? といった要素もあるので,前作をプレイしておいたほうが本作をさらに楽しめるだろう。
「剣と魔法と学園モノ。2」公式サイト
10種族19学科の組み合わせを選んでキャラクターを作成
自分好みのパーティを編成してダンジョンに挑もう!
今回の冒険における最初の拠点となるのは,その名もクロスティーニ学園。本作の世界には数多くの「迷宮」が存在し,迷宮に挑む「冒険者」は誰もが憧れ,尊敬する職業となっている。クロスティーニ学園は,そんな冒険者を育成するための学園で,プレイヤーはここに入学した生徒となってさまざまな冒険を繰り広げていく。ゲームを開始したらまずやるべきことは,自分の分身となるキャラクターを入学(=キャラクター作成)させることだ。
本作では学園ものらしく,職業のことを学科と呼び,10種族19学科の組み合わせを選んで,最大100人のキャラクターを作成できる。ここで注意してほしいのは,今回から種族と学科の組み合わせに制限が設けられ,種族によっては専攻できない学科があるという点。また逆に,その種族専用の学科が用意され,種族ごとの特徴がよりはっきりとつけられている。
また,最初に入学するクロスティーニ学園では9種類の学科しか選択できないのだが,ここで焦ってはいけない。残る前衛系の上級学科は,ゲーム序盤で訪れることになるパニーニ学院で,後衛系の上級学科はブルスケッタ学院で,それぞれ入学/転科させられる。本作では,種族,学科ごとに個別のキャラクターイラストが用意されており,どれもたいそう可愛らしい。キャラクターイラストを見ながら,好みの外見のキャラクターを集めたパーティを作るのも一つの手だ。
基本的には,どの種族,学科の組み合わせでプレイしても,愛さえあればなんとかなる。だから,何も気にせず好きなキャラクターで始めてほしい! と言ってしまえばそれまでだが,あまり極端なパーティだとまったくの初心者には少々厳しいかもしれない。
本作では最大6人のパーティが組めるので,最初は安定したパーティで冒険したいという人は,戦士や格闘家といった前衛系を二人,レンジャーや忍者などの盗賊系スキルを持ったキャラクターを一人,魔法使いやアイドルといった後衛系キャラクター二人を基本にパーティを組むといいだろう。
残る一人は好みで構わないが,もう少しだけアドバイスを。本作でも,前作同様キャラクター同士の相性が設定されており,善と悪の性格のキャラクターや,エルフとドワーフのように仲が悪い種族同士を同じパーティに入れると相性値がマイナス補正を受け,ステータスが下がってしまう(逆に,仲のよいキャラクター同士だとステータスもアップする)。
キャラクター同士の相性は,戦闘中に合体技を出すことで少しずつ良くなっていくので,最終的にはそれほど心配する必要はないが,相性がよくないキャラクター同士でパーティを組むと,序盤のうちはちょっぴり苦労することになるので注意してほしい。
また,ノームやフェアリーといった,生まれつき「浮遊」能力を持ったキャラクターがいると,魔法効果が無効になるアンチスペルゾーン+浮遊能力なしで進入するとあっという間に溺れ死んでしまうディープゾーンという極悪な組み合わせのトラップによる全滅を防げるので,個人的なお勧めとしてパーティに一人は加えておきたい。
見た目は可愛らしいが油断大敵!
やり込み要素も豊富な本格3DダンジョンRPG
キャラクターを作成してパーティを編成したら,いよいよダンジョンでの冒険の始まりだ。本作では,図書室でさまざまな課題や依頼(=クエスト)を受け,これらをこなすことでゲームを進めていく。
前作の特徴だったランダムマップは廃止され,地下迷宮しかなかった前作から一変,本作では地下迷宮に加えて森や砂漠,雪原など,いろいろな屋外マップが登場。見た目にも楽しいものになっている。さらに屋外マップでは天候の変化も取り入れられ,天候によって属性魔法の効力が変化するといった要素もある。屋外で強敵との戦闘に臨むときは,そのときの天候にも注意しよう。
図書室で受けられるクエストの種類は前作よりも豊富になっており,中には体育祭や文化祭などといった,学園ものらしいイベントもある。とはいえ,クロスティーニ学園はよくある普通の学校ではないので,結局ほとんどの場合は,最後にバトルで決着をつけることになる……というのが,ある種のお約束だ。初めのうちは探検できるダンジョンも近場のものだけだが,クエストを受け,それをこなしていくことで,少しずつ冒険できるエリアが広がっていく。
本作の全体的なゲームバランスは,どちらかというと前作をプレイしたことがある人向けとなっており,序盤の戦闘はやや厳しめ。そして,ダンジョンのトラップも序盤のうちから容赦なく仕掛けられており,前作を含む3DダンジョンRPGの経験者向けといった雰囲気だ。
上述した,アンチスペルゾーン+ディープゾーンという,前作ではクリア後の上級ダンジョンのみに存在していた凶悪トラップも,本作では比較的序盤から何食わぬ顔で出現する。筆者もこのトラップにまんまと引っ掛かって思わず涙目になった。
可愛いらしいキャラクターイメージから,一見するとカジュアルプレイヤー向けのゲームであるかのような印象を受ける本作だが,前作同様,中身はかなり本格的な3DダンジョンRPGで,キャラクターに惹かれて本作を遊び始めた初心者にとっては,最初はちょっぴり難しく感じられるかもしれない。
しかし,少しずつキャラクターを育て,アイテムを集めてパーティを強くしていくというのが,3DダンジョンRPGの伝統でもある。愛情を持って作成したキャラクター達と一緒に,あきらめずに一歩一歩着実に前進してほしい。
筆者が一通りプレイしてみたところ,メインストーリークリアまでのプレイ時間は,前作のほぼ2倍といったところだ。ゲームボリュームは大幅にアップしており,お楽しみのクリア後の上級ダンジョンも用意されている。そして本作ももちろん,やり込み要素十分だ。
クエストの達成率やアイテムの入手率,マップの征服率など,さまざまなプレイデータが戦歴として記録されており,これらのデータを図書室で閲覧できるようになっている。したがって,クリア後もまだ試していない種族や学科でキャラクターを作成し,新しいパーティを育ててみたり,全アイテムの入手や全マップの完全踏破を目指したりと,とことんやり込めるのが,本作のもう一つの魅力となっているのだ。
前作ファンはもちろん,本作の明るく楽しい雰囲気に興味を持った人は,ぜひ本作で大充実の学園&迷宮ライフを満喫してほしい。
- 関連タイトル:
剣と魔法と学園モノ。2
- この記事のURL:
(C)2009 ACQUIRE Corp. All Rights Reserved.