連載
男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ / 第19回:「進化論について考えた」
著者近影
私達の頭に何の気なしに刷り込まれている,「人間はサルから進化した」というイメージは,ダーウィンの進化論が元ネタよね。生物は長い年月をかけて,今の姿に進化しているっていう。で,「サルさるDS」と。
このゲイムは,まさにサルの集団がサバイバルして交配を重ねてヒトへ進化してイくというシンプルな内容なんだけど,その気になればけっこう奥が深いのよ。それこそ進化論がどうのこうのという難しいことをプレイしながら考えようと思えば考えられる,考えたくなければ別に考えなくてもいいって感じの不思議な作品ね。
オートセーブでやり直しが効かないから難しいんだけど,ある程度ポイントを掴めば楽になるし,基本的には作業ゲイムだから「三國志」の内政が好きな人にとっては,たぶん好きな要素がいっぱいあるんじゃないかと思うわ。私個人としても嫌いじゃない。オス同士で恋人になれないのは不満だけども。
ただ,私は誰かから愛の告白をされたときには,離れたところで隠し撮りされてるんじゃないかと思ってカメラを探すタイプの人間なのね。つまり,さっき書いたように進化論がどうこう考えちゃう側なの。無駄に。で,考えなくてもいい,いろんなことを考えてしまったわけ。
例えば,進化論はキリスト教の保守派では否定されてるよなーとか,昔とある人に「キリンの首が長いのは高いところにある木の実を食べるために進化したって説があるけど,キリンの首が進化する過程のちょっと首が長い状態の骨の化石は見つかっていない」的なことを言われて入信を勧められたことがあったなーとか,進化論に否定的な人達からはポケモンもタブー視されてるらしいなあとか,それはポケモンのレベルアップによる後天的形態変化が“進化”とみなされてるからダメなんだろうなあとか,だからこのゲイムは日本の感性で作られたゲイムなんだろうなあとか,まあそういったことを考えながらプレイしちゃった。
そして,いろいろ考えながらプレイして出たケツ論は,あんまり余計なことを考えながらヤるゲイムじゃないなってことね。そもそも作業ゲイムだし,元は携帯アプリのゲイムらしいし。無心になってプレイする,これが比較的正しい姿勢な気がしたわ今更ながら。
なので,これからサルさるDSをプレイする人は進化だとかダーウィンだとかエドウィンだとか,そういえばジーンズメーカーのエドウィンは“江戸で勝つ”転じて“江戸WIN”がその社名の由来らしいっていう噂を最近聞いただとか,おいおいダジャレかよ! とか,結局WINって英語じゃんとか,でも全部日本語にするとエドカツになっちゃうからまあエドウィンでいいか,とかそういう小難しいことを考えないでプレイしたほうがいいと思います。
あ,念のために補足しとくけども,私自身は無宗教で,だからこそどの宗教も否定はしないスタンス。だから別に人がどのような宗教を信仰しようがそれはその人の自由だと思ってる。他人に迷惑さえかけなきゃね。
そして,サルさるやってて考えたことの一つは,自分が信じる神のために戦争を起こすという発想がそもそも理解しづらい私は,いくら平和ボケしてても日本人で良かったなぁと,現時点では思っておりますよ。ありがとうサルさるDS。
あと,今週は「ロックス・クエスト〜新米アーキニアの百日戦争」もプレイしてみたわ。久々のジャケ買い。パッケージに描かれた主人公の表情がギャグなのか真面目なのか分かんないところが妙にツボにはまったのね。
で,正直なところ内容には期待せずにプレイしてみたんだけど,あら不思議。けっこう面白い。タッチペンを駆使して敵と戦うRTSなんだけど,手を頻繁に動かすというゲイム外の忙しさに対し,ゲイム内での成果がきちんと見えるんだけど,そのバランスが心地いい。終始顔のグラフィックも面白いし。絵と内容のギャップがシュール。
うん,そうね。これは質の高いシュールゲイムってことで私の記憶に刻ませてもらうとしましょう。
さて,いよいよ今週に迫ってきたわね「龍が如く3」。私の中では萌えゲイムなのよ。これまでのシリーズに漂っていた男臭さを今作ではどのようにムンムンさせてくれるのか。龍が如く3に集中するために「スターオーシャン4 -THE LAST HOPE-」を泣く泣くスルーしてるんだから,ここは期待に応えてほしいところね。というわけで,来週は確実に龍が如く3の話題でお会いしましょう!
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- 関連タイトル:
サルさるDS
- 関連タイトル:
ロックス・クエスト〜新米アーキニアの百日戦争
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