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Riot Gamesの沈黙はいつまで続くのか。DDoS攻撃に阻まれた,LCKの成長
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印刷2024/04/24 08:00

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Riot Gamesの沈黙はいつまで続くのか。DDoS攻撃に阻まれた,LCKの成長

下記の記事は,GAMEVU(→リンク)に掲載された記事を,許可を得て翻訳したものです。可能な限りオリジナルのまま翻訳することに注力していますが,一部日本の読者の理解を深めるために,注釈を入れたり,本文や画面写真を追加したり変更したりしている箇所もあります。(→元記事

画像集 No.001のサムネイル画像 / Riot Gamesの沈黙はいつまで続くのか。DDoS攻撃に阻まれた,LCKの成長
 2024年の1月から4月まで行われていた,韓国のリーグ・オブ・レジェンド公式eスポーツリーグである「League of Legends Champions Korea」(以下,LCK)が,危機を迎えている。

 Riot Gamesが2024年1月に開催した「2024 LCK Spring」は,開始前から大きな注目を集めていた。2023年の国際大会ではLCKの選手が相次いで大きな成果を上げており,グローバルレベルでLeague of Legends(LoL)ファンの視線が集まっていたのだ。しかし,2月末からリーグを狙ったDDoS攻撃で試合は遅れ,最終的には録画放送に切り替えられたのだ。

 LCKに対する最初のDDoS攻撃は,2月25日のLCK Spring第5週49試合目の「DRX vs. DK」の試合で初めて発生した 。当時は単純な技術的なエラーと思われていたが,後日にはリーグそのものを狙った悪意のある攻撃であることが判明し,対抗措置が続いた。


 最初のDDoS攻撃の後,十分な対策を行ったが,6週目に入っても対抗措置は効果を発揮できず,結局リーグは録画中継に切り替えられた。DDoS攻撃の犯人達に詳細な試合時間を知らせないための措置だったのだが,無観客の録画放送は,ファンにも選手たちにも大きな影響を与えた。
 その後,LCKとRiot Games Koreaは試合時間を公開せず,オフラインサーバーを導入して防御態勢に入ったのだが,幸いにもその防御策は効果を発揮し,選手たちは再び観客と時間を共にし,残りのSpringレギュラーシーズンを終えることができた。

 しかし,レギュラーシーズン終了後のプレーオフ期間中に再び問題が発生した。以前から,選手たちの個人練習環境を執拗に狙ってきたDDoS集団が,人気チームの「T1」に対して本格的な攻撃を開始したのだ。重要な試合を控えた選手たちの練習環境はそれによって台無しにされ,その影響は試合結果にも表れた。

 LCK Springプレーオフ第2ラウンドの試合で,強力な優勝候補だったT1はHanwha Lifeに0:3で敗れた。チームの主軸であり,レジェンドプロゲーマーであるFaker(イ・サンヒョク)は,その後のインタビューで不公平感を口にした。継続的なDDoS攻撃で,個人の練習環境が完全に破壊されたのだ。
 Fakerは「League of Legends」最高のスタープレイヤーであり,2023年「League of Legendsワールドチャンピオンシップ 」優勝者でもある。LCK優勝は通算10回,ワールドチャンピオンシップで優勝4回など,「League of Legends」のeスポーツにおける,生きた伝説のような選手だ。

画像集 No.002のサムネイル画像 / Riot Gamesの沈黙はいつまで続くのか。DDoS攻撃に阻まれた,LCKの成長

 その彼による「DDoS攻撃のために練習ができなかったので不公平を感じる」という趣旨の発言は,大きな波紋を呼んだ。個人アカウントでプレイが不可能なほどのDDoS攻撃を受けたので,Riot Games KoreaとLCKは仮アカウントを付与したが,それはやはり試合に影響を与えてしまったのだ。

 DDoS攻撃が長期戦の局面に入り,早急な解決を望むファンの声は,次第に大きくなっている。リーグに対する本格的な攻撃が始まってから2か月近くが経過しているが,攻撃の主が誰なのか,どのような方式でDDoS攻撃が続いているのか,いまだ公式には発表されていない。
 ゲームクライアントの抜け穴を突いて攻撃が続いているという分析が多いが,Riot Games本社は,LCKと選手に対していまだ解決策を提示できていない。これまでの提示は,一時しのぎや迂回案などでしかない。

 結局DDoS攻撃を解決するためには,攻撃の源をつかんで一網打尽にすることも重要だが,ゲームそのものの根本的なセキュリティアップデートと解決策が必要だ。今は,選手とファンが耐えられるレベルで防御されているが,今後どのような問題が出るかは分からない。

 今,リーグのファンとユーザーが待っているのは,Riot Gamesの情報共有だ。シーズン序盤から始まった,人気ストリーマーと選手に対するDDoS攻撃は,すでに3か月以上が過ぎた。最近,ゲーム内のVanguard(ヴァンガード)セキュリティプログラムが追加されたが,LCKのDDoS攻撃に関連した告知はなかった。

画像集 No.003のサムネイル画像 / Riot Gamesの沈黙はいつまで続くのか。DDoS攻撃に阻まれた,LCKの成長

 Riot Gamesは2023年,韓国で売上高4480億ウォン(約501億円),営業利益1013億ウォン(約113億円),純利益1008億ウォン(約112億円)を記録した。前年比で,売上高が15.9%,営業利益は1.7%,純利益は16.9%増加している。
 しかし,eスポーツチーム分配金は71億ウォン(約8億円)で,前年比で15.2%減少した。各チームに同じ費用が支給されると述べていた通り,10チームに7.1億ウォンずつが支給されたのだが,今年初めから続いているこのハプニングを考慮すると,LCKは厳しい時期を過ごすしかない。
 2023年3月にRiot Gamesは,各チームの財源確保と収益構造改善のための新しいモデルの導入を約束した。しかし,DDoS攻撃が依然として影響を及ぼしており,既存の分配金収益も減少した中で,新しい収益モデルの導入がどれほど大きな効用を発揮するかは不透明だ。

※競技チームはリーグ参加費として最大1000万ドルを支払い,それに対して各種特典やリーグ売上高(利益ではなく売上)の50%が支払われる。Riotからは,eスポーツ系コンテンツのデジタル売上の一定割合,および国際大会参加チームに対する賞金分配金も支払われる。(公式ブログ

 人気ゲームは,常にハッカーの攻撃対象になる。しかし,ユーザーの絶え間ない応援とファンの関心があれば,危機を克服することは可能だ。現在,LCKに所属する選手と関係者は最善を尽くして事態解決に取り組んでいるが,ゲームそのもののアップデートと防御手段も必要になっている。
 今こそRiot Gamesが,問題解決の意志を表明して,皆が叫ぶ声にきちんと耳を傾けるべき時が来たのだ。LCKは世界最高のeスポーツリーグを目指しているのだから,それに相応しい待遇とゲーム運営で,再び成長の機会を作ってほしいと思う。(著者:キム・ジマンザン・ヨングォン
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