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[GDC 2009#22]Microsoftから独立したBungie,現在は複数のプロジェクトを進行中
しかし,「Halo 3」がリリースされてから1週間も経たない2007年10月1日,MicrosoftとBungieは突然両社の分離を発表し,Bungieは独立系のゲーム開発会社となっている。もっとも,両社の関係が途切れたのではなく,この夏にも「Halo 3: ODST」と呼ばれる,Halo 3のプロローグ的な作品をリリースする予定になっている。マーレイ氏によると,「Microsoftとは,オープンで肩の力を抜いた付き合いを続けている」とのことであり,今後も何かしらHalo 3に関するコンテンツの制作を続けていくことを匂わせていた。
今回のセミナーは,プロデューサーとして,どうやって開発チームをうまくまとめていくかという内容だ。とくに「Halo 2」の開発時には,社内の人間関係が非常にギクシャクしたものになっていたようで,マーレイ氏は「Halo 2は,我々にとっては“バッド・プロジェクト”だった」と言い切る。アーティストやプログラマーなど多くの開発者が何日もかけて制作してきたものを,期日を間に合わせる,ゲームの構造をさらにフォーカスしたものにするなどの理由でカットしてしまうのは,やはり大きな摩擦を生むものなのである。
マーレイ氏は,Bungieのプロデューサーは,一貫してゲームデザインには口を出さないよう務めているとする。「開発者第一」というモットーがあるらしく,彼らの声を聞き,なるべくストレスのないような環境を作るのだという。
マーレイ氏は,「我々の仕事は,チームのスケジュール管理を行い,彼らが最高の状態で開発できるようにコンディションを整えてあげることだ」と,あくまで現場では裏方の立場を取っていると続ける。Halo 3の開発当初では,当初75人いた開発チームの中で,プロデューサー業務に携わるのは3人のみ。しかし,開発チームが倍の150人に膨らんだ開発後期においては,プロデューサーの比率は4倍近い11人までに増えていたという。プロデューサー同士で机を並べることはなく,各部門に配属させてマネージメントに徹していたとのことだ。
マーレイ氏は,Bungieではクランチ・タイムが一つ終わったという話をしていたが,これはHalo 3: ODSTを意味するのか,それとも「Halo Wars」のリミテッド・エディションに同封された「Mythic Map Pack」のことを意味するのか。
いずれにせよ,150人という多くの開発者を抱えるBungieでは,何かほかのプロジェクトも進行しているはずで,マーレイ氏も「我々は,もはや1作品だけの制作に励むのではなく,複数のプロジェクトを並行して進める開発会社になっている」と話していたのは気になるところ。いったい,どんなプロジェクトが発表されるのかは,過去のFPS「Marathon」やRTS「Myth」が懐かしい古参のBungieファンにとっては,待ち遠しいところだろう。
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Halo 3
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Halo 3: ODST
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