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「PlayStation Awards 2010」,受賞タイトルのクリエイターに対するインタビュー「教えて!クリエイターさん」でのコメントを紹介
表彰式の終了後,「教えて!クリエイターさん」と題し,賞を獲得した作品のクリエイターに対するインタビューが実施された。
これは,事前にゲームファンから寄せられていた各タイトルに関する質問やメッセージに,クリエイターが答えていくという形式で行われ,こちらもUstreamで生中継された。クリエイターへの質問と回答を,Q&A形式で紹介していこう。
「PlayStation Awards 2010」オフィシャルサイト
■カプコン 辻本良三氏(モンスターハンターポータブル2nd G PSP the Best)
A. MHP 3rd,ようやく発売されました。おかげさまで,好評をいただいているようです。これからも多くの人にプレイしていただければいいなと思います。
これからも,MHP 3rdを使った面白いことをいろいろと考えていますので,期待してください。まだまだ盛り上げていきます。
Q. 発売日前日はどのような心境でしたか? また,発売日当日はどこにいましたか?
A. 前日は,早く発売日を迎えたい,発売記念イベントを早く行いたいという気持ちで,ワクワクしていました。
当日は,朝6:30くらいから渋谷のTSUTAYAでカウントダウンイベント(レポート記事)に参加しました。それから,渋谷に飾られているオトモアイルーのバルーンや,新宿に設置しているジンオウガのバルーンを見に行ったり,いろいろな販売店を回ったりしたあと,ユニクロでTシャツを買って帰りました。
■KONAMI 小島秀夫氏(METAL GEAR SOLID PEACE WALKER)
A. よく聞かれるんですが,24時間いつでもアイデアが浮かんできます。考える脳が別にあるようで,仕事中も,食事中も,歩いているときも別のところで考えており,アイデア自体は常に出てきます。
アイデアが最もよく浮かんでくるのは,歩いているときや通勤の途中です。子供の頃から妄想癖があり,歩きながらものを考えていてよくドブに落ちていました。人の話を聞いていないと奥さんによく怒られますが,天職ということなのかなと。
アイデアを書き留めることはしていません。面白くないものはすぐに忘れますが,よいアイデアは何度も頭に浮かんで,海馬に上書きされていくんです。そのため,意図的に書かないようにしています。
Q. 小島監督はMETAL GEAR SOLID PEACE WALKERの発売後,ワールドツアーで世界を回っていましたが,印象に残っている国や人物,出会いがあったら教えてください。
A. ワールドツアーでは,北米やヨーロッパ,日本,アジアを回ってきました。ニューヨークのユニクロでサイン会を開いたとき,エレベータに1時間ほど閉じ込められました。台湾では熱を出し,フラフラになりながらイベントに参加しました。
とくに海外でのイベントには,コスプレをしている人や,中には銃の模型を持っている人が参加していたりして,アツいなと感じます。ファンの方とそうやって直接触れ合うことは貴重な体験で,感動しますし,元気をもらえます。
■日本ファルコム 近藤季洋氏(英雄伝説 零の軌跡)
A. 私達は,RPGを作る会社としては小規模です。そんな私達がほかのメーカーと勝負できる点は,きちんと丁寧に作り込むということだと思います。今回,私達がやってきたことをゲームファンに認めていただき,手応えを感じていますし,今後も武器としていきたいという思いです。
Q. 英雄伝説シリーズの中で,“零の軌跡はここが違う”というポイントはありますか?
A. “零の軌跡”はシリーズ7作目の作品ですが,このシリーズでは初めてコンシューマ向けのタイトルとしてリリースしました。
従来作品は,広い世界を巡っていくというストーリーでしたが,零の軌跡では舞台を都会に絞り込んでいます。一つの街の中にある“光と闇”や,人間が持っているさまざまな問題を,従来作品同様の緻密さで描き込んでいきたいと考えながら制作しました。
Q. ゲーム音楽に対するこだわりを聞かせてください。
A. 日本ファルコムはゲーム音楽に関する歴史もあり,初めてゲーム音楽のCDをレーベル化したメーカーです。また,プロのミュージシャンを集めてバンドを結成したり,これまでに制作した4000曲以上ものゲーム音楽すべてを許諾なしで使ってもらえるようにしたり(関連記事)してきました。
先日,サウンドチームのリーダーと話をしたとき,「ゲームがダメでもサウンドだけは良かった」といわれるような音楽にしてみせますと言われましたが,頼もしく感じます。
■セガ 名越稔洋氏(龍が如く4 伝説を継ぐもの)
A. ええ,ありますが,シナリオを作り,絵ができていくと,作り手の気持ちは少しずつ変わったりします。「もっとこうしたほうがプレイヤーの心に届くのではないか」と思い,セリフを修正しているうち,原型を留めていないことが多いんです。締め切り間際にセリフを変更し,声優さんにもう一度お願いしたりするこもよくあります。
Q. 龍が如くには“男のドラマ”というイメージがありますが,今後,女性を主人公にした作品を作る予定はありませんか?
A. 龍が如くは日本の男,大人を描いた作品で,女性はターゲットにしていませんが,そういう作品に対して関心を持っている女性は多いようです。実際,龍が如くのプレイヤーの2割以上は女性だったりして,興味深いと感じています。
個人的には,女性を主人公にした作品も作ってみたいと思いますね。アクションもあるので,どんな主人公にすべきか悩みどころではありますが。
■スクウェア・エニックス 北瀬佳範氏(ファイナルファンタジーXIII)
A. 今回,Platinum Prizeをいただきましたが,当初から100万本,200万本という数字を目指していきました。その頃のPS3の普及台数を考慮すると,2人に一人くらいの計算でしたので,不安はありましたが,発売初日や発売初週に良い結果が出たのでホッとした覚えがあります。
シリーズ最新作ということもあり,発売前からファンの期待が大きく,プレッシャーはありましたが,自信作だったので,面白さやクオリティの高さは伝わるんじゃないかと思っていました。
Q. 次回作に期待しているファンへのメッセージをお願いします。
A. 今後,「FINAL FANTASY VersusXIII」「FINAL FANTASY AgitoXIII」といったFFXIIIの関連作品が控えていますし,PSP向けには「DISSIDIA 012[duodecim] FINAL FANTASY」が登場予定です。また近いところでは,僕も関わっている「The 3rd Birthday」というタイトルが12月22日にリリースされます。スクウェア・エニックスから続々と,PlayStationプラットフォームの作品が登場しますので,よろしくお願いします。
「PlayStation Awards 2010」オフィシャルサイト
- 関連タイトル:
ファイナルファンタジーXIII
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- 関連タイトル:
英雄伝説 零の軌跡
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龍が如く4 伝説を継ぐもの
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