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CPUコアはCortex-A9? NVIDIA,LTEモデムを内蔵した「Tegra 4i」を発表
Tegra 4iのパッケージのイメージ写真 |
SoC分野の競合であるQualcommの「Snapdragon」シリーズが,CPUとGPU,通信用モデム機能を統合した製品群を展開していたのに対して,従来のTegraシリーズには,モデムを統合した製品がなかった。3Gや4G LTEなどの通信機能を搭載しないタブレット製品では問題はなくても,通信機能が必須のスマートフォンに採用するには別途モデムチップを搭載しなければならないため,Tegraが採用を勝ち取るには不利な状況にあった。
NVIDIAが公開したTegra 4iのダイ写真。上側左右にGPUコアが60個,中央には4+1のCPUコアが並ぶ。その直下にあるのがi500のブロックのようだが,CESで公開されたものと縦横比が異なる |
Tegra 4iと名前がついているものの,仕様を見て興味深い点は,内蔵されるCPUコアがTegra 4で採用されたARM「Cortex-A15」ではなく,Tegra 3と同じ世代の「Cortex-A9 r4」である点だ。わざわざ「r4」と書いているので,Tegra 3のCPUコアより改良が加えられたものなのだろうが,詳細については不明である。
一方で性能面はTegra 3より向上しているようだ。Tegra 3が40nmプロセスで製造されていたのに対して,Tegra 4iは28nmプロセスで製造される。それもあってか,Tegra 4iの最高動作周波数は2.3GHzと,Tegra 3の1.6GHz(クアッドコア時)よりも1.4倍以上高速化されている。なおCPUコア数は,Tegra 4やTegra 3と同様の「4+1」となっている。
CPUコアはTegra 3と同じ世代であるものの,GPUについては大幅に強化されている。リリース文やTegra 4シリーズのWebページでは,GPUアーキテクチャについての解説はないが,Tegra 4と同じアーキテクチャで,GPUコア数は「60」とある。これはTegra 3の「12」に対して5倍,Tegra 4の「72」に迫るものとなっている。また,Tegra 4の特徴のひとつである,常時ハイダイナミックレンジ(HDR)撮影を可能とする「Chimera コンピュテーショナルフォトグラフィ・アーキテクチャ」(Tegra 4発表時はCPAと呼ばれていた)にも対応している。
そのほかの主な仕様としては,メモリはLPDDR3 2GBに対応。表示解像度は1920×1080ドット(Tegra 4は3200×2000ドット)。パッケージサイズはTegra 3よりもやや小さく,12×12mm。
NVIDIAではTegra 4iを使用したスマートフォンのリファレンスプラットフォーム「Phoenix」も同時に発表。これをベースに開発することで,スマートフォンの開発期間を短縮できるとしている。Tegra 4i採用製品の登場時期については明言されていないが,2月25日からスペインのバルセロナで開催される携帯電話関連展示会「Mobile World Congress 2013」にて,Tegra 4iによるデモを披露するとのこと。スマートフォンのグラフィックス性能を大幅に向上させる可能性があるだけに,製品の登場に期待したい。
Tegra 4 製品情報ページ
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