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携帯型ゲームPC「ROG Ally X」は何が変わった? 実機を触ってチェックした
ROG Ally Xは,ROG Allyをベースとして,ユーザーからのフィードバックを取り入れて,一部のスペックを変更したマイナーチェンジモデルだ。7インチサイズのディスプレイや,搭載SoC(System-on-a-Chip)に「Ryzen Z1 Extreme」を採用する点は変わらないが,メインメモリと内蔵ストレージ容量,内蔵バッテリー,インタフェースの3つを強化している。
ROG Ally Xのメインメモリは,容量がROG Allyの16GBから24GBに増えており,標準設定で,メインメモリに16GB,グラフィックスメモリに8GBを割り当てている。大作ゲームでは,メインメモリとグラフィックスメモリ両方の容量を求められることもあるため,メモリ容量の増加は,手放しで歓迎したい。また,メモリクロックも従来の6400MHzから7500MHzに高速化している。
内蔵ストレージは,ROG Allyの512GBから1TBに増加した。これに加えて,搭載SSDのサイズが小型のM.2 Type 2230から,一般的なM.2 Type 2280へと変更になったのも見どころである。製品保証は切れてしまうものの,より大容量のストレージが必要になったときに交換しやすくなった点も評価したい。
内蔵バッテリー容量は,40Whから80Whに倍増した。ASUSは,ROG Allyの公称バッテリー駆動時間は,「ヘビーゲームで最長2時間,比較的カジュアルなゲームで最長6.8時間」と説明している。ただ,実際にゲームをプレイすると,そこまで保つケースは少なく,1時間半程度でバッテリーが切れてしまうことが多かった。ROG Ally Xで,内蔵バッテリー容量が2倍になれば,もう少し長くゲームを継続して遊べるはずだ。
インタフェースでは,ノートPC向け外付けGPUボックス「XG Mobile」との接続コネクタがなくなり,USB4が新たに加わった。これにより,USBポートが2基に増えて,ROG Ally Xを充電しながら,ワイヤレスイヤフォンのレシーバーといった周辺機器を接続しやすくなる。これも使い勝手を大きく上げる強化点と言えよう。
その一方で,とくにバッテリー容量の増加により,ROG Ally Xは,ROG Allyと比べて本体サイズと重量が増えた。公称本体サイズは,筐体の厚みが従来の212〜324mmから,247〜369mmに,重量は
608gから678gとなっている。ただ,実機を持ってみると,そこまで違いを感じることはなく,使い勝手の向上に対するトレードオフだと素直に受け入れられた。
このほかに変わったと感じたポイントは,ゲームパッド部分だ。とくにD-Padと[A/B/X/Y]ボタンの感触が変わった。D-Padはスムーズな押下感に,[A/B/X/Y]ボタンは押下時の反発が強めになったように感じた。
D-Padは滑らかな押し心地となった |
[A/B/X/Y]ボタンは反発が強めに |
また,背面に備える拡張ボタン[マクロ1/マクロ2]ボタンが小さくなっているのもポイントだ。持ち方にもよるが,操作が忙しいゲームをプレイすると,意図せず[マクロ1/マクロ2]ボタンに触れてしまうことがあったので,この変更も好印象だ。
ASUSによると,日本国内ではROG Ally Xを2024年夏以降に発売する予定だという。本稿執筆時点で,価格は明らかになっていないが,北米市場の価格は,ROG Allyよりも100ドル高い799ドルとなっている。国内価格がどうなるか気になるところだ。
ASUSのROG Ally X製品情報ページ
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