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[COMPUTEX]ノイズキャンセリング機能搭載のゲーム実況向けマイク「ROG STRIX MAGNUS」がASUSから登場
Razerが2015年にリリースした「Razer Seirēn」(以下,Seiren)を意識した製品なのは明らかで,説明員も終始,「競合のマイク製品と比べて……」という表現を使っていた。
どちらが優れているかはともかく,なかなか興味深い製品だったので,簡単にレポートしたい。
PCとの接続はUSB,外部音声入力が可能なライン入力端子も装備
まずは外観から見ていこう。
上掲の写真を見てのとおり,MAGNUSは,ある意味では非常に個性的なデザインをしている。上部にメッシュ状のカバーがあることで,なんとなく「マイクかな」と分かるが,Seirenがオーソドックスなスタンドマイクのデザインをしているのに比べると,ゲーマー向け製品らしいとも言えようか。
「競合の製品は背が高くて重い。一方,我々の製品は半分程度の高さで,しかもとても軽い。背が高いと,Webカメラで撮影した話者の映像にマイクがカットインしてきて見苦しい。MAGNUSならそんなことはなく控えめだ」と,ブースの担当者氏は熱弁を振るっていた。
展示機は,右側面につながったケーブルでPCのUSBポートにつながっており,反対側の左側面には,USBデバイスを接続できるUSB 2.0ポートがあった。また,背面には3.5mmミニピンのヘッドフォン出力とライン入力を備えている。
MAGNUS本体は,PCとUSB 3.0で接続し,USB 2.0ポートやヘッドフォン出力に接続したヘッドフォンでサウンドを聞いたり,ライン入力端子に接続したサウンド機器の音声をMAGNUS経由でPCに送ったりできるというわけだ。
マイクがあるのに,ライン入力まであるのは不思議に思えるが,担当者は「たとえば,iPodとかのオーディオプレイヤーから,音楽を実況に取り込みたいたいときに使うといい」と述べていた。なお,ライン入力の音量調整はMAGNUS側ではできず,接続した機器側で調整するとのことだ。
なお,展示会場には見当たらなかったが,MAGNUSの製品ボックスには持ち運び用のキャリングケースが付属するそうだ。
内蔵のノイズキャンセリング機能で雑音を抑制
特徴の1つは,ノイズキャンセリング機能を内蔵していること。3種類ある録音モードのうち,「ENC」(Environment Noise Cancellation)モードというのが,周囲の環境ノイズを低減しながら録音するモードになっているという。残る2つのモードは,マイク正面の声を拾うのに適した指向性重視の「Cardioid」モードと,複数人の音声を拾うのに適した「Stereo」モードである。
ENCモードで除去する環境ノイズとは,主にマイク後側からの音であるそうだ。マイクを話者に近づけて設置した場合は,マウスやキーボードの操作音などを低減できるし,PCのディスプレイからサウンドが出ている場合も,その音を低減してくれるという。なお,ノイズ低減の仕組みは,一般的なノイズキャンセリングヘッドフォンと同じで,環境ノイズの逆位相を入力信号に加算するものだ。
「ノイズキャンセリングを含むサウンド処理は,PC側で行うのか」と担当者に聞いたところ,MAGNUSはスタンドアロン製品で,すべての機能はマイクで単体で実現しているとのこと。
ホストPCから見るとただのUSB接続型のマイクで,特別なドライバソフトのインストールも不要だそうだ。そのため,USBマイクをサポートするOSであれば,WindowsでもmacOSででも利用できるという。
実はこの製品,欧州ではすでに2017年4月に先行して発売済みで,日本を含むそれ以外の地域では,6月からの販売となるそうだ。北米でのメーカー想定売価は200ドル前後とのこと。ただ,日本での発売については「確定」ではないという話だった。
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