Microsoftの日本法人であるマイクロソフトは,ゲーマー向け周辺機器ブランド「SideWinder」の新作にして,キーボードとしては第2弾となる
「SideWinder X4 Keyboard」(以下,SideWinder X4)を,
2010年4月9日に発売すると発表した。
価格は6930円(税込)。
北米市場では2010年3月発売で流通中だが,わずかなタイムラグだけで,日本語配列版が国内市場へ登場することになったわけだ。
メンブレンタイプのキースイッチを採用するSideWinder X4。キーピッチは19mm,キーストロークは3mmで,押下圧はメインキー,10キーとも加重58g
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SideWinder X4は,日本語109キー仕様のUSB接続キーボードと,本体左端に並べた6個の単体マクロキー,そしてMicrosoft製の多機能キーボードでお馴染みのメディアキーを,482(W)×192(D)×22(H)mmという,一般的なフルキーボードより若干大きい程度のサイズにまとめてきた製品だ。ゲーム用途で最も気になる同時押し対応は,最大26キー。実際には,
- (修飾キーを除いた)メインキー部と10キー部,それに挟まれたカーソルキーなどのグループから最大17キー
- 修飾キー全7キー
- マクロキーから1キー
- メディアキーから1キー
キーボードマトリクスのイメージ
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の合計26キーなので,「17キー+修飾キーに対応」という理解をしておいたほうが,現実には即しているだろう。接続インタフェースがUSBということを考えれば,十分すぎるほどのスペックを実現できているといっていい。
10キーユニットを左右で付け替えられるとして注目を集めた第1弾,
「SideWinder X6 Keyboard」(以下,SideWinder X6)だと,同時押し対応への配慮はほぼ皆無だったので,新製品では,むしろ名を捨て実を取った印象である。
マイクロソフトによる「全26キー同時押し対応の組み合わせ図」。指が10本しかないので,そもそもすべてのキーを同時押しするケースはゲーム中に起こりえないが,これを「26キー同時押し対応」と謳ってしまうのはどうなの,という気はする
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赤色のバックライトLEDは,SideWinder X6にあったダイヤル式の光量調整機能がカットされ,明るさは3段階切り替え+オフの4パターン選択式になったものの,変わらず搭載。また,ソフトウェアベースである点も含め,ゲーム用途で使い道を探すのは困難なマクロキーも,上位モデルの最大24個(※[Shift]キーも組み合わせれば最大30個)から6個に減ったが,単体で用意されてはいるので,ゲーム以外の用途で使いたいという場合は相応に役立ちそうだ。
なお,三つのプロファイルを登録して切り替える機能は,SideWinder X6から引き続き用意されている。
発売からかなりの時を経て,SideWinder X6の実勢価格が6500〜7500円程度(※2010年3月23日現在)に落ち着いていることを踏まえるに,機能面でも,モデルナンバー的にも下位モデルという扱いのSideWinder X4に7000円程度の価格設定が行われているのは,さすがにやや残念と言わざるを得ない。ただ,メインキー部分の同時押し対応が事実上全部に等しいキーボードとして考えれば,まずまずの価格設定ともいえるだろう。
●SideWinder X4 Keyboardの主なスペック
- 接続インタフェース:USB
- 基本キー数:109(日本語配列)
- キーピッチ:19mm
- キーストローク:3mm
- 押下特性:58g(※メインキー,10キー),105g(マクロキー,メディアキー)
- インターロック:未公開
- 複数キー同時押し対応:最大26(※実質的には最大17もしくは24)
- キー耐久性:2000万回(※1キー当たり,メインキー部のみ)
- 482(W)×192(D)×22(H)mm
- 重量:988g
- ケーブル長:約1.9m
- 対応OS:Windows XP/Vista/7(※Windows XPは32bit版のみサポート)
- 発売時期:2010年4月9日
- 価格:6930円(税込)