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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第196回「サテラビュー発売から早17年」
時が経つのが早いといえば,私が子供の頃,「ドラゴンクエスト」は「X」だって出るんだろうとぼんやり予測していたけど,出てみたらやっぱり,いつの間にそんなに時間が経ってしまったんだ? という気持ちになるわね。それにしても当時は,まさかドラクエがオンラインゲイムになるなんて思ってもみなかった。そもそも当時はオンラインゲイム自体が無かったしね。
ちょっと昔を思い出してみると,私が高校生の頃に発売されたスーパーファミコンのサテラビューが,オンラインゲイムっぽいものの走りなのかしら。といっても,衛星放送の電波を使ってゲームをダウンロードできるとか,そんな程度だったけれども。インターネットが一般的じゃなかった時代にしてみれば,画期的だったわよね。
……まあ,私は持ってなかったんだけどね。それどころか,今まで持ってる人,持っていた人に出会ったことが一度も無いわ。当時買ったという方はご一報を! もれなく「スゲー!」って言います。
話を戻すけど,私はサテラビューを買ってもいないし,もちろんイジってみたこともない。たぶん,画面を見たこともない。そんなサテラビューチェリーボーイの私だから偉そうには言えないんだけど,買った人は当時どんな気持ちだったのか,そして買ったあとに何を思ったのか聞いてみたいもんね。イヤ,純粋に。
というわけで,サテラビュー発売から早17年が経とうとしている2012年,皆様いかがお過ごしでしょうか。今年,私がTGS会場で過ごす時間のほとんどは,昨年と同様に4GamerのUstream配信に費やすことになるっぽいわ。詳細はこの時点でさえ何も聞かされてないんだけど,どうにかなるでしょう(※編注:ごめんなさい)。
そういえば,昨年のUstream配信では発売前のPlayStation Vita本体がやって来て,かなりテンションが上がったわね。今年は何が起きるのかしら?
4GamerがやるUstream配信って,段取りなんかが相当大ざっぱなこともあって,生であるがゆえの事件性が高くて,そこがいいのよね。事件というのは大げさだけど,出演してくれる人によってはちょっとした何かが起こる可能性があるわけ。
一昨年,昨年とUst配信をヤって来た経験からいけば,広報さんの場合はどこまでしゃべっていいかキッチリ鉄の(場合によっては肉の)カーテンが施されているのに対し,制作者さんは案外ポロリも期待できるというね。なので,今年もきっと,そのあたりに要注目! 私もできる限りポロリをさせるよう心掛けるわ。
あとは,TwitterによるインタラクティブさもUst配信の売りの一つかしらね。ほら,視聴者の気になってる質問を我々が拾ってぶつけることもできるじゃない。要するに,二歩引いた立場から一歩踏み込んでいくことで,メーカーと視聴者をつなぐ中継ができるわけ。これは,メディアにしかできないことの一つなのかなって思ってるわ。何にせよ,関わる人が誰も損をしない,ステキな配信ができればいいなーとかなんとかきれいごとをば。
誤解を恐れずに,あえて最初に言っておくわ。これはね,とても面白いのよ。だけど,万人にすすめられるゲイムではない。なぜなら,この作品はとても真面目に作られてるアドベンチャーゲイムだから。
基本的にテキストを読み進めていって,ところどころに挿入されるミニゲイムっぽいものをプレイするっていうのがゲイムの一連の流れなんだけど。この手のゲイムにありがちな,文章の表現をこねくり回している感じはまるでなくて読みやすいし,「報道」というテーマに沿ったメッセージ性もある。
ミニゲイム自体も,分かりにくかったりやたら難しかったりするわけじゃない。だから,テキストベースのゲイムだけどストレスなくプレイしやすいのね。ゲイムとして,破綻してないから,安心してプレイできるわ。
ただ,問題は+αの部分。最初に書いたように,このゲイムはとても真面目に作られているのね。ミニゲイムがストーリーに影響しない点とか,章ごとの謎の残し方なんかが。ストーリーや各キャラクターの設定こそ,ちょっと突飛なものもあるけど,根本的には報道の在り方にテーマを置いた真面目なゲイムだと思うのよ。万人にすすめられないかも? と思うのは,この「真面目さ」に面白味を見いだせるかどうかが,人によって分かれる大事な部分になると思えるから。
TV番組の種類で例えてみましょうか。RPGを連ドラ,アクションをクイズ番組,音ゲイムを音楽番組,シミュレーションをドキュメンタリーだとすると,このゲイムはまさに報道番組ね。ゲイムにバラエティ性を求めるかどうかで,このゲイムのおススメ度が変わってくるわ。
つまりこのゲイムって,TV番組でいうところのバラエティ性がさほど高くないのよ。でも,バラエティ性が無くても面白くいTV番組ってあるじゃない。そんな感じかしら。このバラエティ性という言葉を,ゲイム性と置き換えてもいいけど。
例えば「その時歴史が動いた」を面白いと感じられる人は,この特殊報道部をプレイしても期待はずれだと思うことはないでしょうね。大きく言うと,このゲイムはそういう種類の面白さだと私は思う。プレイしてみて印象が違ったらゴメンだけど。
あとこれ,オカルト物でもあるのね。最終的に腑に落ちない部分も多々あるけど,そこに納得できるかどうかも重要かも。オカルト物が好きならば是非に。
というわけで今週は特殊放送部について述べてみたわけだけれども。このゲイムを通して伝わってくる「放送とは誰のためのものなのか」というテーマに関しての答えは……よく分からなかったわ。でもこれって,結局のところ誰にも分からない問題なのよね。
スポンサーのためのものなのか,TV局のためのものなのか,視聴者のためのものなのか。TVだけじゃなく,きっと4Gamerを含む情報を扱う媒体は,遅かれ早かれそういう問題にブチ当たるものなの。
でも,少なくともお金の面でも,イメージの面でも,そして情報の面でも,いずれかに偏った利益のため,または不利益のために存在してはイカンのではないかと,そう思うのです。この世の中,数で成り立っているからね。それを情報によって操れる強い力の恐ろしさたるや。私は幸か不幸か大きな力なんざ持ち合わせていないけどな。
小難しいことはさておいて,ひとまずTGSでは誰もがちょっとずつ得をする,少なくとも誰もあまり損しない情報を送ることができたらいいなとそう思っとる次第であります! ただ,繰り返すけど,この時点で詳細が分からなくて……。(※編注:当日のお楽しみ!)
今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「マックス・ペイン3」
PlayStation Vita:「特殊報道部」
PSP:「スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園」
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」
ニンテンドー3DS:「閃乱カグラ Burst -紅蓮の少女達-」
Xbox 360:「トロピコ4 日本語版」
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特殊報道部
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