これはピンチ，東京がモンスターの巣窟に。Funcomが「The Secret World」で描くロンドンと東京の様子を公開

　ファンタジーやSFをテーマにしたMMOは数あれど，現代社会にうごめく闇の世界を描くものはほとんどない。そんな状況なだけに，Funcomがサービス予定のMMORPG「The Secret World」の存在は，際立っている。

　The Secret Worldは，世界のバランスが崩れて闇の世界が表に現れ始めた現代社会が舞台だ。神話から都市伝説，超自然現象など，「不思議なこと」がすべて裏で繋がっていたという設定で，プレイヤー達は一致団結して“闇”と戦っていく。

　本作で用意された勢力は3種類あり，ロンドンをベースにするTemplar，主にニューヨークで活動するIlluminati，そしてソウルに居を構えるDragonの中から，プレイヤーは好きなものを選ぶ。今回はTemplarに加わった女性の視点での「最初の30分」といわれるストーリーが紹介された。

　それによると，テレビで東京が壊滅したというニュースが流れ，その自然災害はイギリスにも押し寄せている。プレイヤーキャラクターにも異変が起こっており，数週間にわたって何らかのパワーが少しずつ体内に宿っていく。次第にパワーをコントロールできるようになっていき，ホッとしていたところに，とある女性が尋ねて来る。そして，「あなたは選ばれた人間ですが，そのパワーを生かす術を知りません。Templarに参加し，闇との戦いに参加してください」と，いきなりリクルートされてしまうのだ。まさに，急展開。

The Secret Worldの開発に携わるクリエイティブ・ディレクターのラグナー・トーンクイスト氏（左）と，リードデザイナーのMartin Bruusgaard（マーティン・ブルスガード）氏（右）

　この後， Templarの門を叩く前にロンドンの街を散策することになる。街は細かい部分まで丁寧に作りこまれており，The Horned Godというパブでは，3人のプレイヤーが楽器を演奏し，ステージの前で複数のプレイヤーが踊っている様子が紹介された。
　クリエイティブ・ディレクターのRagnar Tornquist（ラグナー・トーンクイスト）氏によると，カクテルの飲み比べやダンスのミニゲーム，さらには1対1での格闘戦なども行えるとのことだ。
　すると今度は，街頭に立って演説している男のシーンに切り替わり，いきなり東京に飛ばされてしまう。さらに，急展開。

　トーンクイスト氏は，「ここでは深くお話ししませんが…・・・」と前置きしており，状況がよくつかめなかったが，本作は怪奇現象を追って世界中を飛び回りつつクエストを達成していくので，テレポートの手段が用意されているようだ。



　突如飛ばされた先の東京は，災害によって大きなダメージを受けているばかりか，大きなモンスターが生息する不穏な場所になっている。
　東京でのクエストはチュートリアルとしての機能があり，チームがランダムで編成され，長距離攻撃，近距離攻撃，そして魔法を使った戦い方を学んでいく。ちなみに，Templarだけではなく，ほかの勢力に入った場合でも，チュートリアルクエストは同じものになるそうだ。
　The Secret Worldの戦闘シーンは，近距離攻撃のプレイヤーがスレッジハンマーを持って前面に立ち，その後ろからサブマシンガンなどを使って遠距離攻撃をしたり，魔法を使ってサポートしたりするといった形で展開する。


　本作には，戦闘時に利用する7つのアクティブスキルと，常時効果を発揮する7つのパッシブスキルが存在し，クエストをこなしていくうちにアンロックされ，その数は何百も用意されているという。自勢力の本部に行けばペナルティを負うことなくスキルの交換ができるので，自分の好みや仲間のスキルとの相性を考えて，いろいろと模索することになりそうだ。

　The Secret Worldの開発には，名作といわれるアドベンチャーゲーム「The Longest Journey」に携わった人達が数多く参加し，美しいグラフィックスで現代を描いている。発売日などは依然発表されていないものの，今後ローンチされるオンラインゲームとして，注目しておくべきタイトルの一つといえるだろう。

「The Secret World」公式サイト

「The Secret World」公式サイト