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ニンテンドーDSi上で動くBASIC言語環境「プチコン」がDSiウェアで登場
BASICは,かつての家庭用コンピュータのほとんどに標準搭載されていたプログラミング言語である。ホビープログラミング用として懐かしく思い出す人もいるかもしれない。家庭用ゲーム機でも過去にはファミリーコンピュータやPlayStation 2などで実装されていたり,Windows時代になっても標準搭載されていたのだが,Windows XPあたりからQBASICが付属しなくなり,家庭用ゲーム機での実装も見られなくなっていた。それが,久々にニンテンドーDS上(DSiウェアなのでDSi以降,3DSは5月以降対応予定)で動作する製品として登場することになる。
画面を見て分かるように,下画面にキーボード,上画面がディスプレイといったノートPCのような構成で,機能的には一般的なグラフィックス命令のほか,スプライト,BGなども扱えるほか,ニンテンドーDSのタッチパネルなどもサポートしている。音楽演奏については音源仕様が違うためMML(音楽記述言語)は実現できなかったとのことで(サンプルプログラムでシーケンサは実現してるようだが),BGMはプリセットデータを選んで流す仕様となっている。一応,周波数指定で音を出すこともできるようだ。一対一のファイル送受信はできるようだが,残念ながら,作成したプログラムを不特定多数に公開することはできない仕様となっている。
同社のBlogにもあるように,スマイルブームのある札幌の地はHu-BASICやdbBASICなど,BASICと縁が深い地である。「20年遅れでやってきたBASIC」となっているものの,X-BASICでさえ23年前なのだから,もうちょっとモダンでもよかったのではないかという気もしないではないが,久々に家庭用ゲーム機で扱えるプログラミング環境なので,昔を懐かしむ人だけでなく広く注目されてよいタイトルといえるだろう。
動作の様子
http://smileboom.com/special/petitcom/comingsoon/13samples.htmlプチコン公式サイト
ニンテンドーDSiウェア
『プチコン』新発売のご案内
2011年3月9日 配信開始
株式会社スマイルブーム(代表取締役 小林貴樹 本社:札幌市北区北9条西4丁目7番4号)は、ニンテンドーDSiウェア『プチコン』を、2011年3月9日より、任天堂株式会社の運営する「DSiショップ」にて発売することを発表いたします。
『プチコン』は、ニンテンドーDSi上で動作するプログラム言語「BASIC(ベーシック)」です。
BASICはコンピューター・ゲーム黎明期に端を発し、初心者向けの手軽さと応用性の高さから大半のPCで採用され、一世を風靡したプログラム言語です。Windowsの開発環境であるVisual Basicの基礎となるなど、現在でもその影響は大きく、特に今日のソフトウェア業界を築いたクリエイターの多くは、1980年代「マイコンブーム」時代にBASICによりプログラムに親しんだと言われます。
主要プログラム環境が重厚長大化し手軽さを失って久しい現代、起動して即記述・即実行の単純さをもつBASIC環境を、高い普及台数を誇るニンテンドーDS向けとしてご提供することに大きな意義を見出しております。
1980年代の「マイコン少年」達にとっては懐かしく手に馴染み、現代のプログラマー予備軍にとっては平易で手軽な、いつどこでもDSの優れたインターフェースを用いたオリジナルプログラムを楽しめる環境が『プチコン』です。
グラフィックやBGMに豊富なプリセットデータをご用意するとともに13種のプログラム(*)を同梱し、単独での一からのプログラムにも敷居が低くなるよう努めております。この付属プログラム自体もBASICで作られているので、ユーザー自身によるプログラムの改造や機能の追加も直接行なえます。こうして作ったプログラムやデータは、通信機能を使って周囲の『プチコン』ユーザーに送信することも可能です。
(*:機能サンプルプログラム7種類、ゲーム3種類、キャラクター画像作成ツール、背景用マップエディター、グラフィックツールがソフト内部に保存されています)
ニンテンドーDSiをいっそう身近に「自分だけの」マシンに変える、私たちからの提案です。
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