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[GDC 2011]ゾンビアクションRPG「Dead Island」のプレイアブルデモが初公開。面白さは“あのトレイラー”の凄さに見合ったものか?
本作は“アウトブレイクでゾンビが大発生した南太平洋のリゾート地で,わずかに生き残った人間達がサバイバルに挑む”と,設定面では「Left 4 Dead」シリーズを始めとする昨今のゾンビゲームと大差がない。しかし本作はオープンワールド型のゲームになっているほか,一人称視点で,銃器よりも格闘を中心にした攻撃でゾンビと相対するなど,ほかのゾンビゲームとはまた違ったプレイフィールを持つ作品に仕上がりそうな気配だ。
「Dead Island」公式サイト
フリューゲル氏は開口一番,「『Dead Island』はホラーゲームではなく,サバイバルゲームです。今のところ“ゾンビ・スラッシャー・アクションRPG”として売ろうと思っています」と説明。「Dead Space 2」のように恐怖感を煽るタイプのゲームではなく,押し寄せてくるゾンビと戦い,さまざまなミッションで命を賭して戦うというのが,本作のコンセプトというわけだ。
Dead Islandでは,Logan,Xian Mei,Sam B,そしてPurnaという4人から,好きなキャラクターを選んでプレイする。各キャラクターの特徴は不明だが,今回のデモで紹介されたSam Bは,大きな肉体をフルに活かしたタンク系クラス(※MMORPGなどで,パーティの“盾”の役割を果たす肉体的に強靱な職業を指す)に属するとフリューゲル氏はいう。本作にはこのほかにも,アサシン系,ハンター系,そしてサポート(ヒーラー?)系といったクラスが用意されているとのこと。
ゲームは,プレイヤーキャラクターが酔い潰れてホテルの1室で寝ていたところ,突然外が騒がしくなり目を覚ます,というムービーで始まる。そして周りに何が起こっているのかが分からないまま再び気絶してしまい,プレイヤーキャラクターがもう一度目を覚ましたのはビーチにある小屋だった。そこには10人ほどのNPCが避難しており,自分をこの小屋まで運んでくれたSinamoiという地元のライフガードが,今まさに屋外に取り残されて1人で戦っているという。そこで,プレイヤーは最初の武器であるボートのオールを手に,Sinamoiに加勢するべく部屋を飛び出すのである。ちなみにどのキャラクターでプレイしても,ストーリーは同じらしい。
前述のとおりDead Islansは一人称視点となっており,プレイヤーは手に持った武器で相手を殴りつけたり,空いたほうの手で迫ってきたゾンビを押しのけたり,足で蹴りつけたりすることになる。ゾンビは,個々に行動のプライオリティが設定されているようで,遠くにいたゾンビが突然凄いスピードでこちらに迫ってくる一方で,すぐ目の前でプレイヤーには目もくれずに死体をむさぼるゾンビがいたりする。
興味深いのは,ゾンビ達の容姿がバラバラだという点だ。フリューゲル氏の説明では,Techlandはこのあたりのパターン生成には非常に工夫を凝らしているようで,顔や体型,衣服がバラエティに富んでいるだけでなく,“皮膚の腐り具合”なども複数用意することで,マンネリ化を防いでいるという。
孤軍奮闘していたSinamoiを助けたところで,キャラクターの最初のレベルアップがあった。プレイヤーキャラクターには,3系統のスキルツリーが用意されており,Sam Bの場合は「Fury」(激怒),「Combat」(戦闘),「Survival」(生存)の3つ。そしてFuryは,Sam B専用のスキルだという。ほかのプレイヤーキャラクターにもそれぞれを特徴付けるスキル系統が用意されており,リプレイバリューが生み出されている。
武器はオールのほかにも,バールや鉄パイプ,バット,ナタなどがあり,身の回りで使えそうなものは何でも利用することになりそうだ。小型ナイフや斧のような武器は,ゾンビに向かって投げつけることができ,死体に刺さったままの武器は再度取得することもできる。
また今回のデモでは,ナタに小型バッテリーを装着して電気を流したり,斧に爆弾をつけて相手に投げるなんてこともできた。さらには,ヘルスの上限を上げるドリンクや,武器を製作するための設計図などといったRPGライクなアイテム,そして収集要素が用意されているのも,本作の大きな魅力だろう。銃もあるにはあるが,銃弾は装填された分だけ,といった形で,かなりシビアな設定になっているようだ。
さてSimonaiの救出後,彼に小屋よりも安全な場所として,島の高いところにあるライフガードの本部を偵察することを求められる。本部近くの倉庫では,中ボスとなる大男のゾンビが登場,そのほか,体が膨れ上がった特殊なもの,燃え盛りながらプレイヤーに突撃してくるものなど,さまざまなゾンビが見られた。そしてゾンビは,頭を狙わなくても体の破損で倒せるほか,足にダメージを与えて動けなくするといった攻撃も可能になっていた。
今回のデモは,Sinamoiから受けるクエストを順にこなしていくといった形式のものだったが,プレイヤーは比較的に自由に行動し,別の場所のサバイバーに接触したり,独自に島の秘密を探るといった自由な行動もできるという。もちろん,特定の場所は強力なゾンビに守られていて,ある程度のレベルになるまで通れない,あるいはトンネルが崩れ落ちてしまっているといった形で進行はコントロールされる。また,自分の行動範囲が広がるにつれて車も使用可能になるという。
まだまだ謎の多い作品であるのは確かだが,漠然と「Left 4 Dead」シリーズのような世界観と「Fallout」シリーズのゲーム性を合わせたような印象といえるだろうか。これといって似たゲームはなく,かなり個性の光る,面白そうなゲームに仕上がりつつあるというのが正直な感想だ。想定されるゲームプレイ時間は2,30時間と,オープンワールド型としては決して長いものではないが,この手のゲームは拡張もしやすいだろう。
ところで,Sinamoiに救出してもらったビーチ沿いの小屋からは,リゾートホテルの遠景も確認できた。あのトレイラーに登場した家族とはゲームの中で会えるのだろうか? フリューゲル氏はその質問にニヤリとしながら,「今はお答えできません」と述べただけだった。
「Dead Island」公式サイト
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