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このGWは「レイルロード!」でシュポシュポ遊ぼう
遊びやすくなった! とはいっても,やっぱり箱庭シムなどに慣れていない人には,そもそもとっつきにくい印象がある。そこで今回は,紹介記事やスクリーンショットだけでは伝わりにくい本作の遊び方を,噛み砕いてレクチャーしていきたい。扱っているのは製品版だが,せっかく日本語体験版もリリースされているので,製品版を持っていない人もぜひこの機会に楽しんでみよう。
■「レイルロード!」は短期決戦
だが今回の「レイルロード!」は違う。グッとコンパクトになったマップは,4人対戦でスタートすると誰かしらはスタート地点が隣り合っているほどで,始まった瞬間から鉄火場と化す。
また,各マップに設定されている勝利条件も期限の厳しいものが多く,普通のペースで線路を伸ばしていたのでは間に合わないことが多い。
そこで今回は「アメリカ合衆国南西部」を例にとり,この手のゲームの初心者に向け,本作の「シナリオ」を攻略する場合のプレイを手ほどきしていこう。
●とにかく最初に収入源を確保
「旅客」と「郵便」は“遠くへ速く運ぶ”ほど利益は高まるが,貨物の利益は一定。難度が低い場合は原材料の輸送でも簡単に利益が出るが,高めの難度設定だと距離によっては赤字路線となることがある。
問題はスタート地点がランダムな点だろう。旅客の需要/供給がない村(ビショップやブルヘッド・シティなど)から始まった場合は,泣きわめきたくなる。自社株を売り払って資金を調達し,なんとか最寄りの都市と線路でつなごう。
ちなみに,金塊の運賃は高いが鉱石そのものの運賃は非常に安い。こういった加工品で儲けようと思ったら(金塊はとくに),加工品を都市に運ぶルートまでをセットで考えたい。
●車両によって貨物車の数を決める
序盤の機関車「4-4-0 アメリカン」は,郵便こそ3両までは最高時速を維持できるが,貨物はわずか2両で速度が落ちてくる。しかし積荷は1両ずつ運んでも利益が出づらいので,このあたりの折り合いが難しい。序盤は貨車を2両程度に抑え,そのぶん回数を稼いで利益を出そう。
■「アメリカ合衆国南西部」(1850〜1950年)
また,マップの西側には最初から二つの大都市「ロサンジェルス」と「サンディエゴ」がある。この二大都市を拠点にするだけでもそこそこ儲かるので,スタート地点が西側だったらラッキー。
もし不幸にも東側だったら,「フェニックス」あたりを中心に,周辺の町を成長させつつ地道に進めていくことになる。「フラッグスタッフ」というシナリオ上とても重要な町が,ごつごつした岩山に囲まれて存在しているため泣き崩れたくなるが,トンネル技術の特許は意地でも競り落とそう。同様に「ラスベガス」も変なところにあるので,鉄橋の特許も欲しいところ。
いろいろ難所はあるが,金塊さえどうにかできれば超絶大富豪も夢じゃない,そんなマップである。諸君らの健闘を祈る。
【登場車種】
グラスホッパー(1830)
ノリス(1834)
アメリカン(1843)
モーグル(1856)
テン・ホイーラー(1866)
コンソリデーション(1880)
パシフィック(1900)
ミカド(1910)
P-5a(1925)
Fシリーズ(1935)
ゴールデン・ステート(1940)
GPシリーズ(1950)
●勝利条件
1. フラッグスタッフからフェニックスとラスベガスまでの路線を開通させる
2. 5両分の黄金を運ぶ
【砂漠に咲く花】(1930年までに達成)
3. ロサンジェルスとラスベガスを接続する
4. 企業価値を500万ドルに高める
【不況の影を払って】(1950年までに達成)
5. ラスベガスに発電所を建設する
6. 企業価値を1000万ドルに高める
●勝利条件の分析
「1」が下手すると一番難しい。この手の条件はほかのシナリオにも多いが,スタート地点によっては,泣きじゃくりたくなるくらい難しくなることもある。
仮に,フラッグスタッフ−フェニックス間に強引に線路を通そうとすると40万ドルぐらい,フラッグスタッフ−ラスベガス間は70万ドルぐらい,難度「投資家」レベルで必要になる(小刻みにルート設定していけばもう少し安くなる)。つまり開始から49年以内に,110万ドル以上の現金を用意できればいいわけだが……。
ちなみにこれは三つの都市に駅を作ればよく,1本の線路で接続する必要はない。いざとなったら目的の都市まで強引に線路を伸ばして駅を建て,今敷いた線路をすぐ売って資金を作り,次の都市へ……を繰り返してもいい。
「2」は,「精錬所」のある(または自分で精錬所を建設した)都市に鉱石を運び込み,出来上がった金塊を5個どこか需要のある都市(大都市ならだいたいどこでもOK)に運び込めばいい。これは面倒なだけで,さほど難しくない。
これと似た「○○から●●まで××を50両分運ぶ」といった条件は,ほかのシナリオにもよく出てくる。この場合,利益は考えずに条件達成だけを最優先で考え,複線にして同じ物をひたすら運ぶ,戻りのルートは機関車だけにして運搬速度を上げるなどの手を打ちたい。
3. ロサンジェルスとラスベガスを接続する
「3」は「1」と似た条件。ロサンジェルス−ラスベガス間を強引に1本の線路で接続しようとすると,「投資家」レベルでだいたい70万ドル必要。1930年までならさほど難しくないだろう。
5. ラスベガスに発電所を建設する
「5」は,ひどく簡単である。50万ドルの資金と,ラスベガスに「空き区画」さえあれば,いつでも達成できる。すでに発電所がある場合はオークションで競り落とせばよい。できれば建設後も,しっかりと利益を出したいところだが。
6. 企業価値を1000万ドルに高める
「4」と「6」は企業価値,すなわち現金や固定資産などの総計をそれぞれ500万,1000万に高めるというもの。順調に利益を上げて成長していれば問題ないのだが,「残り1年しかないのに半分しか到達してない」という場合など,一気に解決するのは難しい。ただし強引な技がないわけでもなく,「自社株を買いまくる」という方法で一気に企業価値を高められる。
というわけで,今ごろは鉄道王がどっかんどっかん誕生していることだろう。中には,ライバルのAIプレイヤー3人と対決しつつシナリオ攻略もやろうという人も出てきているに違いない。難易度設定だって,何をやっても儲かってしまう「投資家」レベルなどではなく,やはり「大資本家」「鉄道王」あたりで普通に遊んでほしい。
AIプレイヤー数や難度をちょこちょこ変えることで,不思議なほどバランスが激変し,一度クリアしたシナリオでもまったく新鮮に遊べてしまう本作。「シヴィライゼーション」とはまったく違った趣きがあるので,このゴールデンウィークはぜひ鉄道三昧で過ごしてほしいのであった。
- 関連タイトル:
シド・マイヤー レイルロード!〔完全日本語版〕
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