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ATI,Socket AM2用チップセット「CrossFire Xpress 3200」発表
名前から分かるように,CrossFireをサポートし,グラフィックス用に2本のPCI Express x16スロットを構成可能となっている。サポートされているPCI Expressレーン数は40本である。ATIによれば,ブリッジチップを介してx16×2を実現していたnForce4製品の構成に対し,1チップから2系統のx16バスが伸びている今回の製品は「The ONLY true dual x16 PCIE」であるとしている。
Socket AM2世代のCPUの登場でDDR2メモリがサポートされるようになり,システムパフォーマンスは旧世代のチップセットに比べて向上が見られるようだ。
ATIの資料では,旧世代ではAMD系で最速であったNVIDIAのnForce4 SLI X16と比較したベンチマーク結果が多数用意されている。それによると,Business Winstoneで10%弱の性能向上が見られるようだ。比較時のCPUはAthlon 64 FX-62とFX-60で,動作クロックは8%異なるのだが,微増分はメモリ性能などと考えていいだろう。
ゲームパフォーマンスとしては,高解像度でのグラフィックスカード2枚差し設定でのベンチ結果が発表されている。
ただ,一般に,画面解像度が上がれば上がるほど,システムパフォーマンスの占める比率が下がり,グラフィックスカード単体の性能差が出てくる傾向にある。また,NVIDIA SLIは,解像度が上がれば上がるほど無駄な転送が増えて不利になるという性質のものなので,この条件下の比較で,今回焦点となっているチップセット性能によるシステムパフォーマンス向上を語るのは,ちょっと微妙ではある。
グラフも,ところどころ微妙な描かれ方をしており,Quake 4のテストでは,
NVIDIA SLI:103
CrossFire:104
と僅差のスコアであるのに対し,なぜか目算で8%近くも棒グラフの伸びが違うように描かれている。
高解像度HDR時のパフォーマンスでは,明らかに「赤組」の優位性が見えるものの,それがグラフィックスカードによるものか,メモリの高速化によるものか,SLIとCrossFireの方式の違いによるものかは判然としない。とりあえず,このテスト設定では,旧世代の最強コンビと比較して,それ以上の性能であるという結果が示されている。
今回の発表では,SB600シリーズのサウスブリッジが大きく取り上げられているようだ。従来,ATIに多くのサウスブリッジを供給していたULiがNVIDIAに買収され(ATIへの製品供給は継続するとの発表は出ているものの),将来的に不安視されていたことも事実である。それを払拭すべく投入された製品といえるだろう。10個のUSBポート,4個のSerial ATA II,HD Audioサポートなど充実した機能を持っている。
今回の発表では,SB600シリーズのサウスブリッジが大きく取り上げられているようだ。従来,ATIに多くのサウスブリッジを供給していたULiがNVIDIAに買収され(ATIへの製品供給は継続するとの発表は出ているものの),将来的に不安視されていたことも事実である。それを払拭すべく投入された製品といえるだろう。10個のUSBポート,4(8?)個のSerial ATA II,Raidサポート,2個のGiga Bit LANポート,2個のIEEE 1394ポート,HDオーディオサポートなど充実した機能を持っている。
USBでのバースト転送速度ではULi 1575よりも27%高速な仕様となっている。平均読み込み速度では13%下回るという結果も出ているが,USBを介しての大容量ファイル転送といった,速度が気になる部分ではULi製品よりも少し高速になっているようだ。もちろん,ULi製品を使用することもできるので,選択肢が増えたと考えればいいだろう。
今回の発表資料だけでは,旧世代のnForce4製品との比較のみで,ほぼ同時に発表されているnForce 500世代との製品の優劣は分からない。これについては,いずれ製品レビューなどで紹介していく予定なので,しばらくお待ちいただきたい。(aueki)
- 関連タイトル:
AMD 580X/480X CrossFire
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