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Razerがゲーマー向けチェアに取り付けるサラウンドスピーカー「Project Carol」や,新型ノートPC「Blade 16」などを発表
ゲーマー向けチェアに取り付けるヘッドレスト型スピーカー
Project Carol
まずは,コンセプトモデルの「Project Carol」から見ていこう。
Project Carolは,ゲーマー向けチェア……ではなく,ゲーマー向けチェアに取り付けるヘッドレスト型のスピーカーである。ただ,あくまでもコンセプトモデルなので,必ずしも発売するとは限らない。
Razerは,Project Carolの特徴を「ニアフィールドサラウンドサウンド」にあるとしている。要はスピーカーを耳の近くに置いて,7.1chのバーチャルサラウンドサウンド再生を聞かせるということだ。頭のやや後ろ側にスピーカーが来ることで,リア(後方)方向の音がより直感的になるという。
スピーカー部分は可動式で,好みの位置にスピーカーを配置できるよう動かせる。写真を見る限り,スピーカーの後ろ側にはパッシブラジエーターもあるようだ。
さらにProject Carolは,Razerの触覚フィードバック技術である「Razer HyperSense」にも対応しているという。HyperSenseは,ゲームサウンドの低周波に合わせて振動することで,より深い没入感を得られるという技術だ。スピーカーが頭の近くに来るProject Carolでは,一層効果があるかもしれない。
Project Carolは,最大8時間駆動のバッテリーを内蔵しており,2.4GHz帯を用いるワイヤレス接続でPCやゲーム機と接続できるのも大きなポイントである。椅子にケーブルが何本もつながっているのはわずらわしいものだが,Project Carolは,その点もきちんと考慮しているようだ。
RazerのProject Carol情報ページ
Razer Blade 16,18
ゲーマー向けノートPCの新製品である「Razer Blade 16」と「Razer Blade 18」は,Intelが発表したばかりのノートPC向け第13世代Coreプロセッサと,NVIDIAのノートPC向けGPU「GeForce RTX 40」シリーズを採用したのが特徴の製品だ。
世界市場における発売時期は2023年第1四半期の予定で,価格は2699.99ドル(約35万4000円,価格はすべて税別)からとなっている。
Blade 16は,16インチサイズでアスペクト比16:10,バックライトにMini LEDを使用した液晶ディスプレイを搭載するのが特徴のノートPCである。15.6インチディスプレイを搭載する「Razer Blade 15」に比べると,幅はまったく同じ約355mmで,奥行きが約244mmと,Blade 15の約235mmより9mmほど大きくなっているだけだ。
搭載するMini LED液晶ディスプレイは,クリエイターモードにすると,解像度3840×2160ドットで最大リフレッシュレート120Hz,ゲーマー向けモデルは解像度1920×1080ドットで最大リフレッシュレート240Hzで動作するという。最大輝度は1000nitで,デジタルシネマ向け色空間規格である「DCI-P3」のカバー率が100%,応徳速度は3ms未満で,NVIDIA独自のディスプレイ同期技術「G-SYNC」もサポートするそうだ。
余談だが,Mini LEDタイプの液晶パネルを搭載するノートPCは,2023年には複数のメーカーから登場するようで,流行りのデバイスとなりそうである。
一方のBlade 18は,18インチサイズの液晶ディスプレイを採用するノートPCだ。IntelのノートPC向け第13世代Coreプロセッサでは最上位に位置する「Core i9-13950HX」を採用して,高いCPU性能を誇るのが特徴である。
世界市場における発売時期は2023年第1四半期の予定で,価格は2899.99ドル(約38万円)から。
本稿執筆時点でディスプレイ解像度の正確な情報はないのだが,アスペクト比16:10で「QHD+」とのことなので,解像度は3840×2400ドットと思われる。Mini LEDは採用していないが,最大輝度は800nitでDCI-P3カバー率は100%。最大リフレッシュレートは240Hzで,応答速度は3ms,G-SYNCにも対応している。
Leviathan V2 Pro
Razerは2022年に,「Leviathan V2」と「Leviathan V2 X」という2つのサウンドバーを発売した。その上位モデルとなる「Leviathan V2 Pro」が発表となった。
世界市場における発売時期は2023年2月の予定で,価格は399.99ドル(約5万2500円)である。
Leviathan V2 Proは,Leviathan V2よりも一回り大きなサウンドバーとサブウーファーで構成される製品だ。最大の特徴は,サウンドバー部分に内蔵した赤外線カメラを使って,スピーカーの前にいる人物の位置や頭の向きを検出することで,最適なサラウンド効果を発揮するように音を鳴らす「ビームフォーミングサラウンドサウンド」機能にある。
Razerによると,ビームフォーミングサラウンドサウンドは,ホームシアター風のワイドなサウンドを出力する「THX Spatial Audio Virtual Speakers」モードと,ヘッドフォンで聞くような精度の高い定位感を実現する「THX Spatial Audio Virtual Headset」という2種類の再生モードがあるそうだ。
Razer Kiyo Pro Ultra
RazerのWebカメラ「Razer Kiyo」(レイザーキヨ)シリーズの最上位モデルとして,「Razer Kiyo Pro Ultra」が登場した。1月5日に直販限定で発売の予定で,価格は299.99ドル(約3万9300円)である。
Kiyo Pro Ultraの特徴は,ソニー製の1/1.2インチセンサーを搭載して,従来のWebカメラよりも高画質な映像を撮影できるようになったことだ。ゲーム配信者の中には,自分の姿を鮮明に写すためにデジタル一眼レフカメラを使っている人もいるが,Razerは,大型センサーの採用によってデジタル一眼レフカメラ並みの画質を実現したとアピールしている。
撮影可能な映像は,3840×2160ドット/30fps(圧縮映像)か,同解像度で24fpsの非圧縮映像が最大で,解像度1920×1080ドットでは60fpsで録画可能だ。30fpsのHDR映像を撮影することもできるという。
また,AI処理によって被写体の顔を追跡することで,安定して鮮明な映像と適切な背景ボケを実現するそうだ。
もう1つのポイントは,付属のレンズカバー以外に,カメラ内部にも可動式のシャッターを備えていること。セキュリティ面を重視して,ノートPC内蔵のWebカメラにも物理シャッターを備えるものは多いが,Kiyo Pro Ultraも同様に,シャッターを閉じて未使用時に映像を撮影されないようにできるわけだ。
そのほかにもRazerは,Metaが展開するVRヘッドマウントディスプレイ「Meta Quest 2」専用のオプションとして,標準品のストラップと交換して取り付ける「Razer Adjustable Head Strap System」や,顔が当たる部分の交換用カバー「Razer Facial Interface」も発表している。
Adjustable Head Strap Systemは,長時間装着していても疲れにくいように設計された布製ストラップで,Facial Interfaceは,顔に当たる圧力を減らしつつ,医療用の低刺激性素材を採用することで,皮膚への刺激を軽減したのが特徴であるそうだ。
2つのオプションは,2023年第1四半期に世界市場で発売の予定である。
Razer公式Webサイト
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