インタビュー
「北斗の拳ONLINE」体験プレイ&インタビュー。荒削りながら個性的な「世紀末」格闘ゲーム
「まさに外道」顔から萌え顔女性拳士まで
「北斗の拳ONLINE」の開発進捗状況は,正式サービス開始時の予定から逆算して,コンテンツ総量で「30%ほど」とのことだったが,核となる戦闘部分は組み上がっており,実際に体験できた。
ちなみに生業について,クローズドβテストでは「北斗門下生」「南斗門下生」「ごろつき」「大道芸人」の4種類からランダムで選ばれる。とりあえずは希望の職業を引き当てるまで,繰り返し試すしかないようだ。
「世紀末」世界らしい荒れ果てた光景ながら,夜昼の時間帯,雨や雪,砂嵐といった天候も再現されたフィールドを移動するに当たって,まず特筆すべきはキャラクターのジャンプ力だ。拳士やごろつきが織りなすバイオレントな世界を描き出すために,プレイヤーキャラクターのジャンプ力はオブジェクトサイズに比べてかなり大きく設定されている。街道から崖の上へなど,普通なら登れそうに見えないところもずんずん越えていけるし,慣れればちょっとしたビルに飛び乗るといった超人的なアクションも可能らしい。
キーとマウスでコマンド入力。直感バトル
戦闘の序盤はパンチやキック,ガードの応酬となるが,それらを繰り出すための操作体系が,本作の特徴たる「直感マウスバトルシステム」である。パンチ/キック/ガードはそれぞれ対応するキーを押しながら,マウスの移動でハイ/ミドル/ローの方向指示を行い,キーを離した時点で発動となる。これらのアクションにはさらに強弱の段階があって,マウスを放す前に少しタメると,強力な攻撃が繰り出せ,また,がっちり防御を固められる。
相手が防御を固めていないときはよいとして,相手がガードを指定した方向とカチ合わないように,うまく読みながらパンチやキックを繰り出すのが,基本的な攻撃のコツである。
なお,有効になったマウス/キー入力の中身は,画面のやや右上に赤い記号で並んでいく。
なお,この取材時点では,繰り出した技の名称は画面に表示されなかったのだが,クローズドβのときには表示されるようになる。緩急のある戦闘,大技の余韻が,たっぷり味わえるだろう。
他人の戦闘を肴に,ワイワイやろう
敵を倒しても,ゲーム内通貨は一銭たりともドロップしない。原作で描写されていたのと同じく,「世紀末」世界で貨幣などは無価値であり,ゲーム内経済はすべて物々交換で成り立つ形になる。テストプレイ時の敵は「割れたガラス」をドロップしたりしていたが,もしかしたらこれも,貴重な素材アイテムだったりするのだろうか?
ちなみにプレイヤーキャラクターの生業の一つである「大道芸人」だが,これは別にゲーム内でNPCに見せ物を披露して稼げるわけではなく,ほかのプレイヤーキャラクターを相手に,コミュニケーションで自由に稼いでくださいというスタンスだとか。まさしくネタとゲーム性の間を行くような存在である。
開発陣に聞く,「世紀末」の現在と未来
今後の展望を中心に,そうしたゲーム世界の広がり方と仕掛けについて,おなじみガンホー 社長室プロデュースチーム所属プロデューサーの小島幸博氏と,同じくディレクターの谷川ハジメ氏に話を聞いた。
個性的かつ,若干の格闘アクション的要素を絡めた「直感マウスバトルシステム」の生みの親は,やはりかつてケイブの「女神転生 IMAGINE」で,プロジェクトディレクターを務めた谷川氏だった……といった話を含めて,そこで飛び出した話題をお届けしよう。
格闘ゲーム風だが,決して難しくない
本日はよろしくお願いします。先ほどテストプレイをしてみたわけですが,操作の考え方がすっきりしていて,比較的すぐに慣れられそうですね。
谷川ハジメ氏:
簡単だと思いますよ。いわゆる格闘ゲームのような突き詰めた仕組みではないので。
4Gamer:
そう,まさしくそこを気にする理由からお話に入っていきたいんですが,「北斗の拳」という,すでに広く深く共有されているモチーフが,このゲームの前提にはあります。
そうした場合,特有のコミュニケーションが果たす役割が大きい。ゲーム性ももちろん重要ですが,間口が広くないといけないですよね。
谷川ハジメ氏:
ええ。そのあたりは十分に意識していて,ハードルが高くなりすぎないように考えています。単純明快な操作により,短時間でも遊べる形にしたつもりです。
小島幸博氏:
さきほどの戦いなんか,30秒くらいで決着がついていましたからね。格闘をつきつめればフレーム単位で考えて,出端をくじくべく先制攻撃を仕掛けるとか,そういった話になっちゃいます。
そうしたゲームを作ろうとしているのではなくて,マウスでガチャガチャやってるうちになんか新しい技が出たとかいう「お父さんに優しいゲーム」として作っています。
4Gamer:
なるほど,そこは織り込み済みであると。
小島幸博氏:
ご存じのように旧「北斗」(注:カードバトル式のゲームシステム案)のクローズドβテストを2007年3月に中止して,いまの仕様に向けて動き出したわけですが,それでどこが変わったかというと,ご覧いただいたようにまずバトルです。アーケードゲームであればともかく,オンラインゲームとして「北斗」でカードバトルは分かりづらい。海外展開を睨んだときも,そこは変えるべきだと。
4Gamer:
先にアクションゲームが存在しているなら,一つの手かなとは思うんですけどね。
小島幸博氏:
そこで,ニンテンドーDSやWiiの雰囲気を持ちつつ,分かりやすいものとして,谷川くんが考案してくれたのが「直感マウスバトルシステム」というわけです。そのリファインが始まったのが6月ごろで,継続的に開発してきました。
お客様をずっとお待たせしていて,たいへん申し訳ないと思っていますので,なんとか年内にクローズドβテストに漕ぎ着けたいというのが本音で,全力で作業を進めています。
谷川ハジメ氏:
一方にリアルタイムのキャラクター操作があり,それが途中でカードバトルに切り替わって,相手の思考を待たなければならないというのは,どうしても納得してもらえないと思ったのです。
そこは素直にアクションゲームとして,簡単な操作から入れて,しかもお気に入りの必殺技を使うために,練習の余地があるようなものにしたいと。
4Gamer:
テストプレイでちょっと気になったのが,必殺技のコマンド入力についでです。コマンドの入力パターンを,プレイヤーはどうやって知る形になるのでしょうか?
谷川ハジメ氏:
ご自分で操作しているキャラクターのモーションを見ていってもらうほかに,公式サイトで公開されるモーションに,ヒントが隠されている,という形を考えています。
先ほどの話題にあったように,プレイヤーコミュニケーションありきの作品だと思っていますから,技のコマンドもまた,口コミの題材になっていってもらいたい。そうした考えからですね。
4Gamer:
クエストで順を追って……というわけではないんですね。
谷川ハジメ氏:
はい。そしてもう一つ,画面右上のほうに表示される,赤い矢印やら何やらの記号ですが,これは最初ありませんでした。これを追加したのは,コマンドを簡単にテキスト表記してもらい,スムースに情報交換してもらいたいという意図からなんですよ。
4Gamer:
確かにこれがないと,なぜいま技が出たのかという解析段階から難しくなりますね。
谷川ハジメ氏:
そうです。そして同時に,インターネット上の掲示板やチャットで,他人に伝えることを想定したわけです。
4Gamer:
プレイヤー同士が技の情報を交換するとなると,リプレイ機能/ファイルの有無というのも気になります。現状どうでしょうか?
谷川ハジメ氏:
残念ながらないです。でも,確かに良い案ですね。先ほども,プレイのバックグラウンドでそれを動画にできたらいいなあと,話していたところなんですよ。
4Gamer:
ありゃ。ハイライトシーンの鑑賞にも,ムービーの撮影にも使えるという意味で,同時にお考えかなと期待したのですが。
谷川ハジメ氏:
ただ,続々と敵が出てくるシチュエーションを考えると,リプレイを挟むのも良し悪しではあります。どちらかというと,ムービーを保存できるほうがよいでしょうね。
4Gamer:
確かに,分かりやすいかもしれませんね。
谷川ハジメ氏:
ただまあ,いずれにせよムービー撮影機能も,現時点ではないですからね(笑)。
貨幣など無価値の「世紀末」,PvPはノーペナルティ
いまはとにかく,ゲームのコアの部分を組み上げるべく動いていますので。マウスによる戦闘入力,技のモーションなどなど。それとクエストについては,クローズドβテスト時点で30本程度用意します。 最初に「あべしっ!」と言ったキャラクターとか,種もみで有名な「ミスミのじいさん」とか,相当マニアックなNPCを用意しています。
「北斗の拳」という箱庭を用意し,女性キャラクターも使えるようにして,レベル上げをしていけば,拳法を習得できますよと。
世界観上ゲーム内通貨がなく「オレの玉子とオマエのトマトを交換しろ」といった物々交換のゲーム内経済になっていますが,これも否応なく,いろいろな実験要素を含んでいます。
4Gamer:
ある意味馴染み深い世界で,いろいろ試行錯誤してもらおうということですね。
小島幸博氏:
そうです。あ,それと,PvPに関して重要なのが,デスペナルティがいっさいないことですね。
4Gamer:
所持アイテムのドロップだけ,ですか?
小島幸博氏:
いや,ドロップもしません。
4Gamer:
するとプレイヤーキャラクターを狙うことに,とくにメリットはないわけですね?
谷川ハジメ氏:
倒すほうも倒されるほうも,とくに痛いことはない。だから思い切って闘ってね,という感じです。
4Gamer:
しかし,メリットもないとすると,ちょっと微妙なところですね。
谷川ハジメ氏:
正確に言うと,相手から経験値を奪う形になります。逆に言えば,プレイヤーキャラクターとしか闘わない人でも,自分のキャラクターを育成できる,ということです。「エネミーキャラクターなんかもういいや」と思ったら対戦をやればいいわけです。
小島幸博氏:
自分より強いヤツに向かっていくことで,多くの経験値を得られ,弱いヤツ相手だと,あまり得られない。そう調整してあります。
谷川ハジメ氏:
闘うといっても,弱い者いじめはできないようにしたいですからね。
4Gamer:
という話が出てくるということは,レベルが上の人にも勝てるシステムになっているわけですね。「女神転生 IMAGINE」でもそうでしたけど。操作は難しくないが,読み合いが重要という。
谷川ハジメ氏:
「女神転生 IMAGINE」は,“学習”が必要なゲームになったと思います。それはそれでよい方向性ですが,「北斗」はもっと,サッとやって楽しめるゲームにしたいので,ド突き合いの要素を強めてあります。
闘うほどに弱くなる“モヒカン”プレイ
ふーむなるほど。基本的なことを確認したいのですが,先ほどから経験値やレベルという言葉が出ていますよね。このゲームのキャラクターは基本的に,経験値を溜めてレベルアップしていくという,オーソドックスな成長システムを備えているわけですか。
谷川ハジメ氏:
ええ,そしてキャラクターレベルは,上がりもすれば下がりもします。
4Gamer:
ええと,下がるんですか?
谷川ハジメ氏:
このゲームのキャラクターは,「能」と「術」,「強」と「謀」という2軸で成長していきます。レベルが下がるという言い方にはちょっと語弊がありまして,レベルが上がると弱くなる成長方向がある,ということです。
例えばザコの人を目指すプレイというのが可能で,その場合弱いほうがザコっぽく死ねますよね?
4Gamer:
基本となるレベルの数値は普通にあるけど,その適用方向が生業によって異なる,と。
小島幸博氏:
そうです。クローズドβということで,四つの生業を組み込んでいて,そこだけ見ると普通のMMORPGみたいですが,だいぶ違います。
あくまで今後の話なので,あまりいまはっきりしたことは言えないのですが,スタート時はいわば,座標の原点にいる「放浪者」。あくまで数値はゲームの表に出ないのですが,レベル10になった場合「北斗門下生」にもなれます。その先には伝承者とはいかないまでも,北斗の上級者があります。
で,そこで「自警団」になれば,そこで身につけられるスキルがあります。また,道を外れて「悪党」のほうに行くことも可能です。「大道芸人」から「料理人」になるとかいった形で,キャリアパスをたどるように設計されていて,その間で残したいスキルは残しつつ,次の生業を目指せるわけです。北斗の技だけ残して,今度は南斗側に行ってみるとか,大道芸人のスキルを持ったまま,北斗の道に入るとかも,アリにします。
4Gamer:
なるほど,開発資料のなかの赤い線が,移行できる生業を示しているわけですか。
小島幸博氏:
ええ。クローズドβテスト時点では,それぞれの生業のアップグレード版くらいしか見られないことになりますが,今後の第2次クローズドβテスト,オープンβテストを経て,キャリアパスが整備されていく,ということです。
4Gamer:
つまり,通常のMMORPGが第一象限(2軸座標の右上。X軸,Y軸ともにゼロから+方向に広がる)だけでキャラクターを表し,職業が必ずプラス方向に移動していくのに対して,このゲームの生業は四象限すべての方向に散らばっている。レベルは絶対値(原点からの軸方向距離)を表しているだけで,符号は別問題になると。
谷川ハジメ氏:
そういうことです。開発資料にある図は,各生業の座標上の位置を表すとともに,それぞれの生業同士の相対的な位置関係も示しているのです。 そして,それぞれの生業に奥義が割り付けてありますので,さまざまな生業を渡り歩くことで,多様な技を身につけていくという人生を歩めます。
4Gamer:
キャラクター人生全体で「無想転生」みたいな話ですね。
小島幸博氏:
それと,先ほど話に出た,レベルが上がるほど弱くなっていくという成長についてですが,これは次第に派手なリアクションがとれるようになっていく,ということでもあります。
きりもみしながら吹っ飛ばされるとか,腕が変な方向にへし曲がってやられるとか,そういうやられ方のバリエーションが増えていきます。強くなる方向の成長軸では見られない,より“モヒカン”らしいやられ方というのを,あえて用意したいかと。
4Gamer:
それを極める,ロールプレイ志向のプレイヤーさんが出てくると嬉しい,みたいな。大部屋俳優かよ,とか。
谷川ハジメ氏:
まさにそういうノリですね。いまはまだ入っていないですけど,ガードのときに出せる,受け身の技とか(笑)。グラフィックスはもうけっこう揃ってますから,いったん宙に浮くようなアクションが入ってから吹っ飛ばされるとか,いろいろできます。
4Gamer:
ええと,それは技なんですか? 否応なくそうなるのではなくて。
谷川ハジメ氏:
技です。相手の攻撃を受けるときに,ガードをとりつつコマンドを入力して発動させるので。
4Gamer:
な,なんだか全然ガードじゃないような……。
谷川ハジメ氏:
でも,やられるのが楽しくなります。そういうキャラクターなので,磨きのかけ方としてアリかと。
小島幸博氏:
ストリートでケンカが起きていて,なぜかそのキャラだけ,盛り上がってやられている。それなりに人気者になるんじゃないかと(笑)。
4Gamer:
「あいつは強い」じゃなくて「あいつのやられっぷりは味がある」みたいな盛り上がりが。
谷川ハジメ氏:
それがないと,両極のバランスがとれないので。
4Gamer:
ええと,いったん話の大元に戻りますが,技は,経験値/レベルと生業の組み合わせで自動的に身につくのでしょうか?
谷川ハジメ氏:
いいえ。経験値とは別に,技を覚えるためのポイントがあります。このポイントは,どんな技でも使えば使うほど溜まっていきます。
4Gamer:
ではイカしたやられざまを披露していくと,よりイカしたやられざまを身につけていけると。
小島幸博氏:
やられればやられるほど,弱くなる。しかも派手に。ただこれは,第1次のクローズドβテストではまだ体験できないので,その先の展望ということになります。
4Gamer:
では,そもそもの対立項となる「能」と「術」,「強」と「謀」について,簡単に教えていただけますか?
谷川ハジメ氏:
「能」は内なる力で,武侠モノでいう内功に近いです。それに対して「術」は表面的な技であり,外功に当たります。「謀」はそのまま“はかりごと”“こすずるさ”を意味しています。これらはキャラクターの生き方であり,成長方向でもあり,生業の位置付けでもあり,技の源泉でもあるのです。
4Gamer:
ええと,“モヒカン”つながりで,ちょっと気になるのはバイクです。このゲームには乗り物も登場するのでしょうか? その最高峰が黒王号ということになりそうですが。
谷川ハジメ氏:
今回のクローズドβテストには含まれていませんが,用意しています。複数人が乗れる車とか。……馬が,乗り物のうちでは一番難しいですけどね。生き物だからいろいろ表現が必要で。
小島幸博氏:
バイクは比較的簡単に用意できると思います。
完成度は現状30%。広汎な課題を残す
しかし,いろいろなところが劇的に変わりましたね。
谷川ハジメ氏:
BigWorldエンジンを導入したことで,同時に3Dグラフィックスエンジンも変わりましたし,サーバーサイドとクライアントの両方で,表現力は格段に上がっています。
小島幸博氏:
本当にお客様を長くお待たせすることになってしまい,申し訳ないです。2007年3月より私がプロデューサーとして開発に携わることになり,旧友でもあった谷川くんとタッグを組み,これまで開発に関わっていたプログラマーやグラフィッカーを一か所に集めて専用の開発スタジオであるサンダードームスタジオを設立しました。
そこから約9か月間,直感マウスバトルや劇画シェーディング,BigWorldの採用など,旧「北斗」のリファイン作業に着手する形になったんです。
4Gamer:
そうした現状で,「北斗」の完成度は何%くらいでしょうか?
小島幸博氏:
30%くらいです。
4Gamer:
もう普通に遊べそうに見えますが,それでも30%ですか?
小島幸博氏:
そうですね。正式サービスを100%とすると,まだまだ入っていないものが多いのです。
4Gamer:
コンテンツ量で考えて,30%というわけですか。
谷川ハジメ氏:
ようやく試してもらえる状況に漕ぎ着けたかな,というところで,コンテンツ自体に深みを持たせていくのは,今後のβテストを経て,継続開発が必要,というところです。
小島幸博氏:
今回のクローズドβテストで公開されるのは,サザンクロスエリアという,原作でいうと最初のほう,シンが登場するところまでです。ですのでシンの,大きなブラッディキャッスルというお城も出てきます。まだ中には入れませんけどね。
あと,まだ開いていないところもあるのですが,デビルリバースがいたビレニープリズンですとか,カーネルがいたゴッドランドですとか,知っている人は「おおっ」と思うようなエリアを公開させていただきます。
4Gamer:
経緯の整理があったところで,一つ確認させていただきたいのですが,以前アナウンスがあったとき,最初のクローズドβテスター募集の応募者は,優先的にプレイできるようにする,というお話があったかと思います。これは具体的にはどうなりそうですか?
小島幸博氏:
以前の応募者の方は全員当選という扱いになります。
4Gamer:
おお,それは素晴らしいですね。しかし,すごい人数になりそうですが。
谷川ハジメ氏:
正直,今回クローズドβで数万オーダーの方に触れていただくというのは,少し恐ろしいところもあるにはあるのですが,お待たせしていることもありますし。あとはBigWorldによって,安定性自体はかなり上がっているので,大きなトラブルにはならない……のじゃないのかなあと,思っています。
プレイヤーさんに見えないところでサーバーにトラブルが生じたとしても,プレイヤーさんから見えないままで復旧可能になっていますので,そういった意味で,今回は頑張ってみるか! ということです。
4Gamer:
テスターさんは総勢どのくらいになるのでしょうか?
小島幸博氏:
以前の応募人数については公開しておりませんので,合計人数はお教えできないのですが,新たに募集するのが1万人です。ですので,数万オーダーということで(笑)。
4Gamer:
うーん,非公開分のほうが大きそうですね(笑)。
谷川ハジメ氏:
ま,まあ確かに。とはいえ,一番最初のお話につながるのですが,プレイヤーさんが多いほうが,そしてそのときにできることについての情報を共有することが,この先の「北斗」の歴史にとっても大事だと思いますので。
正直,できることが少ないのは申し訳ないと思うのですが,「北斗の拳」ファン同士が一つの空間の中で,話題を共有してもらえれば,よいと思っています。
4Gamer:
ファン同士の話題共有ですか。そうなると例えば,原作のストーリーを思わせる要素の有無が気になります。それはクエストや,おなじみのNPCのほかに,何か考えていますか?
谷川ハジメ氏:
あります。いまのところ,ストーリー自体は動き出さないわけですが,クエストや,各所で得られるメッセージを通じて,今後何かが起こるという印象は,感じ取ってもらえると思います。
正式サービスのころからは,いろいろやっていきましょうと,考えています。
小島幸博氏:
今回はあくまで「こんな感じのゲームですよ」というのをお伝えし,またクエストがきちんと機能するかどうかも含めてテストですから,いったんそこまでに留まります。
今後は主役級というか,有名キャラクターをどう扱うかが,テーマの一つになります。今回のクローズドβテストでも,中ボス,大ボスクラスとしているのですが,もっときちんと描いていきたいと思っています。
4Gamer:
確かに,登場人物は何より重要かもしれませんね。
原作から見ると,アナザーワールドに該当する
それと今回はフィールドだけで,まだダンジョンがありません。ではダンジョンをどう作るのかというのが,次のテーマとしてはあります。
そしてシナリオです。メインのストーリーがあって,それにどう役者達がからんでいくか。ここをきれいに整えていく作業を,暖かくなるころまでにしていきたいなあ,と(笑)。
谷川ハジメ氏:
ストーリーといっても,原作漫画をトレースしていくものではありません。ただし,原作漫画のフィーチャーも含めて,「北斗の拳ONLINE」ならではのやり方で,味わっていただけるよういろいろ企画を練っています。……まだ言えませんけどね。
小島幸博氏:
NSP(ノース・スターズ・ピクチャーズ。「北斗の拳」の版権元)さんにお願いしているのは,「『北斗の拳』のアナザーストーリーですよ」ということです。ですので「ラオウを倒してもいいですよ」と許可していただいています。アナザーワールドですから。
4Gamer:
ああ,そういう位置付けなんですね。だとすると,原作キャラクターを比較的自由に動かして,お話を作ってよいと?
小島幸博氏:
そうです。原作の時系列で物語を作ると,みんな死んでいってしまいますし。そうならないようにしますし,なぜそうならないかの説明も……って,そろそろマズいですね。この話(笑)。
谷川ハジメ氏:
とはいえ,原作の設定を壊さないよう,気を遣って作っていますので,原作ファンの方も納得できる範囲で,ストーリーを語っていくことになります。
小島幸博氏:
そこがけっこう大きなテーマですね。主に来年の話ではありますけど。「北斗の拳」を感じるために,一番良いのは原作を読むことで,そこであえてゲームの中で体験したいドラマとはどんなものか。一度僕らなりにまとめたものをクローズドβテストで少しだけお目に掛けますので,そこで反応を返してもらって,それを反映して,という繰り返しで進んでいきたいな,と。
4Gamer:
先ほど,まだダンジョンがないというお話がありましたが,逆にいえばダンジョン攻略的な要素が想定されているわけですね?
谷川ハジメ氏:
まあ,結果的にダンジョンじゃない,ということになるかもしれませんが。舞台は必ずしも屋内ではないでしょうから。広い意味で,外界から切り離された特定のスペースを,生かしていける要素がありますので。
4Gamer:
クローズドβテストの舞台となるサザンクロスの街には,シンの居城であるブラッディキャッスルがあるとのことでしたが,例えばこれがダンジョンということですか? まだ入れないそうですが。
谷川ハジメ氏:
……そういうわけです。というか多分そうなります(笑)。そうした,有名な建物が順次出てきますので,閉鎖空間の攻略という,通常のプレイと異なる要素をぜひ盛り込みたいなあと。ただ,繰り返しになりますが,屋内とは限らないのがミソ,です。
4Gamer:
なるほど……。屋外だけど攻略要素となると,むしろそのシチュエーションで展開されるシナリオが楽しみですね。話は換わりますが,この作品はアイテム課金で運営されますよね。そこで考えているアイテムはどういったものになりそうでしょうか。
谷川ハジメ氏:
このゲームではプレイのバリエーション,キャラクターの成長方向が広いわけですが,例えばそれぞれに必須アイテムを作るようなことは考えていません。
4Gamer:
ではアバター要素とか,オーソドックスに嗜好で選べるものが中心でしょうか。
小島幸博氏:
大まかに三つのカテゴリーを考えています。その一つめがアバター要素,つまりキャスティングキャラクターの衣装は,着てみたくなりますよね。胸に七つの傷をつけてみたいとか,ジャギのヘルメットをかぶりたいとか,レイのような服を着てみたいとか。
あとはドロップアイテムにはないもの。といっても,水着とかは世界観を考えてあり得ないですが,「世紀末」ファッションのなかで,クジャクみたいに派手なヤツとか。某世紀末映画に,背中に人形を背負ってお面をかぶっている人とか出てきますよね? そうしたパンクなスタイルもアバター要素です(笑)。
4Gamer:
まあ確かに,メイドさんやセーラー服に氾濫されるのは,何か違う気もしますからね。
小島幸博氏:
二つめは便利アイテム系です。僕も谷川くんも,さまざまな作品の立ち上げに関わってきましたから,その経験に基づいて,お客様に納得してもらえるような便利要素を,優先的に入れていきたいですね。で,三つめは……まだ言えません(笑)。
4Gamer:
便利アイテムというのは例えば,キャラクタースロットであったりとか,インベントリや倉庫の拡張であったりと考えてよいでしょうか?
小島幸博氏:
そうですね。プレイの公平感を損なわず,それでいて納得できるようなサービスです。利便性とか,時間の節約とか。
キャラメイクの人数制限なし? 思う存分ロールプレイが
便利アイテム系との関連で教えていただきたいのですが,1アカウントで何キャラクター作れるようにする予定でしょうか?
谷川ハジメ氏:
今回のクローズドβテストでは,2キャラクター作れるようにしています。
4Gamer:
おお,そこは重要ですね。
谷川ハジメ氏:
ええ。最初に正統派キャラクターを育て,もう一キャラクターはネタ系にするとか。キャラクターをいくつも作ってほしいなあと。多様性が特徴のゲームなので。最終的な仕様としては,1アカウントあたりのキャラクター数に制限を設けない方向で検討を進めています。
4Gamer:
それは画期的ですね。ネタ要素が存分に楽しめるというか。
谷川ハジメ氏:
「ようし,今日はこのキャラクターで“モヒカン”プレイすっか」みたいなノリでいいと思うんですよね。
4Gamer:
そうしたロールプレイにも影響する要素ですが,プレイヤーギルドの要素は今回のテストで入っていますか?
谷川ハジメ氏:
あります。「軍団」のシステムについては,気合いを入れたつもりです。
小島幸博氏:
軍団の話となると,以前の仕様との違いを説明する必要がありそうですね。旧「北斗」では最初から「軍勢」,どこそこの軍に入るという要素がありました。現状ではこれを廃し,5人までのパーティと,100人までの軍団が組めます。
ゲーム内では5 vs. 5,100 vs. 100の争いごともできますが,あくまで戦闘は一対一なので。
4Gamer:
では集団戦闘の導入可能性について,現時点でどのように考えていますか?
小島幸博氏:
今回のテストではまず,お客様に「世紀末」ライフでの立ち位置を見付けていただいて,集団戦闘について考えるのは,その後にしたい。いまはそう考えています。
谷川ハジメ氏:
どのゲームコンテンツでも,大規模戦闘の運営は難問なんですね。難しいことをあえて先にやるのではなく,作れるところから素直に作っていこうという方針です。
小島幸博氏:
先ほど体験していただいた,数々の技やモーションの表現は,一対一だからできていることでもあります。多数対多数で戦うのであれば,視点を俯瞰(見下ろし)にせざるを得ないですし,ああいった表現は成り立たないですからね。
4Gamer:
うーん,ザコプレイもアリだと,考えどころではありますね。
小島幸博氏:
とはいえ,延々一対一の戦いが続くのかというと,そうではなくて「ボス戦」というのがありまして,これはクローズドβテストに入る予定です。
4Gamer:
プレイヤー多数と,強大な敵,という構図ですね。
小島幸博氏:
MMOのオープンな世界で一対多。ほかのプレイヤーキャラクターがいい感じにバーンと吹っ飛ばされたとかが,すべて見えるわけです。
谷川ハジメ氏:
目に見えるということは,本当に重要だと考えていまして,例えば今後導入する予定の生業「料理人」だったら,火をおこしてフライパンを振りながら,「兄ちゃん,なんか食ってくかい?」みたいに言えるようにしたいですね。
4Gamer:
見える,というのとは少し違うかもしれませんが,例えばRTSのように,定型のセリフをボイス付きで発するとか,そうした演出はお考えですか。断末魔の叫び声でもいいわけですが。
谷川ハジメ氏:
「宣戦」ボタンを押したときの口上は,テキストですけれども,プレイヤーが自由に設定できるようにします。相手の攻撃を浴びたときや,倒されるときのセリフも同様にしていきますので,そうした遊び方の一助になるでしょう。
4Gamer:
それはいいかもしれませんね。では,ザコキャラクターを演じやすくするために,例えばキャストGMなどという施策は考えていますか? 率先して非道な振る舞いをして見せている人がいる,とか。
谷川ハジメ氏:
そういう役割を果たすNPCは入っています。もちろん,決まったスケジュールに従って,決まった行動をとるだけではあるんですが。まだ制作途上のものですから,そこで運営上,人が入ってどうこうする段階ではないかな,と。
4Gamer:
割れ窓理論の逆で,先に窓ガラスを割っちゃう人がいると,みんな動きやすいのかなあ,とも思うのですが。
小島幸博氏:
ちなみに道端にある箱とかは壊せますよ……って,そういう話じゃないですね(笑)。
谷川ハジメ氏:
いろいろ小ネタは仕込んでいますので,みんな元気に暴れてくれると思います。作為的に役者を仕込まなくても,いろいろなところに穴を掘ってありますから,我々側で何かするよりも,プレイヤーさんがノってくれたほうが,ずっと面白くなるでしょう。
北斗神拳「伝承者」には,なれるのか?
なるほど,そうかもしれません。似たような論点ですが,ゲーム外での話題の盛り上がりを作るためのプロモーション施策については,何か変わったことを考えていますか?
小島幸博氏:
そうですね。まず来年(2008年)は,「北斗の拳」生誕25周年です。開発が遅れたことは本当に申し訳ないのですが,結果的にその25周年を背負って,ど真ん中を走ることになりました。25周年のタイミングで出てくる,フィギュアやら映画やら,それははっきり言えませんが,そうした数々の商材をゲームに取り込んでいきつつ,アピールしていきたいですね。そこでは,ガンホー流のやり方をめいっぱいやりますよ,というのが一つです。
4Gamer:
派手になりそうで楽しみですねえ。
小島幸博氏:
二つめは,お客さんが「こんな面白いことを発見したぜ!」というのを誰かに伝えられるゲームでありたいな,というところです。ゲーム内の「北斗の拳」好きの人達と,共有できる要素があるといいかなあ,と。
4Gamer:
例えば,面白動画を共有できる空間を,ガンホーとして提供していくといった可能性もある感じでしょうか。
小島幸博氏:
まあ,動画に限らず,意見募集やコンテンツの投稿については,大きくやっていきたいですね。人気の奥義やキャラクターの投票,「やられ方ベスト10」とか。そうしたキャッチボールをしながら,それをゲームに反映していくといった方法を,オフィシャルにとりたい。来年前半以降のことになりますけどね。
4Gamer:
では,UCC(User Create Contents)的盛り上がりについては……。
小島幸博氏:
そこは文字どおり,自然発生的に盛り上がるのが,いいんじゃないかと思います。
谷川ハジメ氏:
まずは公式サイトを充実させるところからです。やったほうがいいことはいろいろ考えていますが,まだまだ具体化していません。これからですね。
4Gamer:
さらに先のお話になっちゃうと思うので恐縮なのですが,北斗にせよ南斗にせよ,「伝承者」というのは,原作に基づく限り,かなり局限された存在でないといけませんよね? そこについて,どう考えていますか?
谷川ハジメ氏:
小島は「ただ一人」がいいって言うんですけどね(笑)。
小島幸博氏:
まさしくまだ決めていないんですが,「伝承者」という称号を奪い合う展開でもいいんじゃないかと。ただ,先ほどの「軍団」と同じで,プレイ要素として盛り込めないことには仕方ないので,しばらく様子を見てから,となります。
せっかくアナザーストーリー/アナザーワールドだといって,原作から離れているのに,原作方向に引き戻してよいのか,というのは,まだ議論中です。
谷川ハジメ氏:
個人的に,ゲームは誰でも一定の勝利を手に入れられないといけないと思っているので,非常に限られた者にしか手に入れられないということは,正直なところ,システム上あまり好ましくないと思っているんですよ。
もちろん,そうしたゲームも多いんですが,それを「北斗の拳」に当てはめて考えると,伝承者はラオウに勝ったケンシロウしかいないはずで。じゃあ,ケンシロウに認められた者とか,もう少し広い形で,それなりに考えられることはあるだろうと。
小島幸博氏:
ケンシロウに一言,「お前は伝承者にふさわしい」と言ってもらえれば,それでいいんじゃないか,とかね。原作のロールプレイを守るなら,原作を読んでいくしかないわけですから。
4Gamer:
全体の世界観を守ったうえで,どこまでアレンジできるか,ですか。なるほど。原作再現要素として,まったく違う点についてもお聞きしたいのですが,漫画では物の大きさの比とか,かなり大胆な描写になっていますよね。黒王号どんだけデカいんだ,とか。それを意識した,ゲーム内における演出は何かありますか?
谷川ハジメ氏:
黒王号はゲーム内でもデカいですね。
4Gamer:
特権的なキャラクターについては,そもそも大きくてもいいと。では,場面による演出としてはどうでしょうか?
谷川ハジメ氏:
それがまさに,戦闘時の視点切り換えなんです。漫画で絵として大きく描く代わりに,ゲームとしての表現に,視点の変更を選んだ。演出意図がなければ,手間暇かけて別の見せ方を考えたりはしないわけで。漫画におけるコマの切り取り方を,ゲームにおける視界に置き換えたわけです。
4Gamer:
なるほど。言われてみれば,そのとおりかもしれませんね。
谷川ハジメ氏:
キャラクターのモーションに関しては,かなり力を入れてやっていますので。本当にさまざまなシチュエーションが生まれるはずです。
アナザーワールドにおけるストーリーと原作キャラ
さらに原作との対比で話を続けてしまいますが,先ほどのボス戦のお話について,主要キャラクターにはひととおり挑戦できる感じになると考えてよいでしょうか?
谷川ハジメ氏:
そうです。シチュエーションはキャラクターによってさまざまになりますが,挑戦はできます。
4Gamer:
その挑戦には,ゲーム内で何か課題をクリアするといった条件が付くのでしょうか?
谷川ハジメ氏:
そういった場合もありますし,フィールド上で突然闘うことになる場合もあります。できる限り,キャラクターの雰囲気に合った登場のさせ方をしたいと思っていますが,複数の出会い方をするキャラクターもいるはずです。
4Gamer:
だとすると,かなりの程度,原作と同じ闘いの軌跡を追っていくことが可能になりそうですね。
谷川ハジメ氏:
意図していけば,かなり可能だと思います。
4Gamer:
そうやって追っていくと,それは一つのシナリオともいえそうですね。
谷川ハジメ氏:
それは,いい感じの読みですね(笑)。
小島幸博氏:
かなり深く斬り込まれたところで,そろそろお時間にしましょうか(笑)。かなりいいところを突かれましたね。少しだけヒントを出しますと,アナザーワールドであるがゆえに,原作に対する「if」もまた可能だろうと。それについては,まだ議論中です。こいつとこいつは,闘ったことがないはずだけど,とかです。いずれにせよ,これからの挑戦課題です。
谷川ハジメ氏:
MMOタイトルとして別に新たな着想ではないですけれど,原作からの連想と整合がとれるような形でお披露目したいですね。
4Gamer:
では,関連してもう一つだけ教えてください。このゲームで,有名NPCをプレイヤーが操作することは可能ですか?
小島幸博氏:
それは,できません。
4Gamer:
考えてもいない?
谷川ハジメ氏:
考えたことがないかと問われると,実はあるのですが,それはできないほうがよいと思っています。
4Gamer:
分かりました。ちょっと見えてきた気がします。では最後に,これから始まるクローズドβテスト,そこから展開していく「北斗の拳ONLINE」にどんなことを期待してもらいたいか,お二人それぞれにお願いいたします。
小島幸博氏:
まず,たいへんお待たせして申し訳ありませんでした。2007年サービスインというお約束を,なんとか会社として守る方向で来ましたので,ぜひ登録して,クローズドβテストを楽しんでください。遊べるエリア,遊べる生業,クエストとも,お見せできるのはまだ本当に一部ですが,同じ「北斗」好きが集まっている空間ですので,「北斗」の話をいっぱいしてもらって,楽しんでもらえれば一番いいと思います。
来年は「北斗」生誕25周年になりますので,我こそは「北斗」好きという方が「北斗の拳ONLINE」を通じて“徒党”を組んでもらって,いろいろなムーブメントを追ってもらえれば嬉しいです。ぜひお友達をお誘い合わせのうえ,遊んでいただければと思います。
谷川ハジメ氏:
ようやくかなり出来上がってきて,いろいろな人にお見せする機会が増えてきました。プレイしているみなさんの顔を見ると,いい感じにニヤーッと口を開けて笑うんですね。そういった顔を,画面の向こうのプレイヤーのみなさんにもしていただきたいと思います。とくに見ている人がいないところでプレイするものですから,一人で存分に,画面に向かって笑ってもらえるといいなと。
4Gamer:
本日はありがとうございました。
短時間のテストプレイでは十分に確認できなかったが,例えば相手の攻撃/防御の予備動作を見て,互いに読み合う/騙し合うような闘いができれば,奥の深さも期待できる。
そういったわけで,裾野の広いコミュニティの素地を持った「北斗の拳ONLINE」ではあるが,各所のバランスはもとより,ゲームの全貌についても,まだあれこれ細かいことを言う段階ではないだろう。一応の枠が組み上がった現段階での勝負は,大勢集まった「北斗の拳」ファンのプレイヤー一人一人にとって,何か光る部分,面白く育ちそうな種(籾?)が見出せるか否かだろう。ファン心理のツボ(=経絡秘孔)を,うまく突いてくれることに期待したい。
- 関連タイトル:
北斗の拳ONLINE HEROES
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