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[E3 2006#186]クリス・テイラーがRTS界に帰ってきた! 度肝を抜くスケールの「Supreme Commander」
いったいなぜそこまで興奮するのか分からないという人のために,事情を簡単に説明しておこう。本誌の読者にとっては,主にRPG「ダンジョン シージ」「ダンジョン シージ 2」の制作者として知られているだろうテイラー氏は,実はその前に手がけたRTS「Total Annihilation」で一躍有名になったクリエイターである。
ダンジョン シージシリーズはあまり好みではなかった筆者にとって,ここ数年のクリス・テイラー氏に対しては「いつまで寄り道してるんだよ」という思いがあった。そのクリス・テイラー氏が久々に放つRTSタイトルが,今回の「Supreme Commander」というわけである。
世界観はTotal Annihilationと同様にSFベースで,ユニットは陸海空の全ジャンルをカバー。二足歩行ロボットのようなオーソドックスなユニットはもちろんのこと,変型して空も飛べる輸送車,幾多もの足が生えて地上要塞に変型する軍艦など,ユニークなものもぎっしりと詰まっている。このあたりのデザイン面のテイストは「Total Annihilation」とまったく同じだ。また砂漠に拠点を築いて発展させるショットも一瞬流れたので,生産の概念もあると思われる。
ムービー内でとくに印象的だったのは,数体のユニット同士による戦闘をズームアップした状態から,百体前後が画面に収まるくらいまでズームアウト。そこでカメラを一瞬止めてから,さらにはるか上空の大陸図に近い位置まで一気にズームアウトし,最後にはその大陸が丸ごと核で一掃されてしまうという壮絶なシーンだ。しかもこれがイメージ画像でなく,実際のゲーム画面というのだから驚きである。
ムービーを見終わった感想を一言で述べるならば,これはもう紛れもなく「Total Annihilation」の後継と呼ぶにふさわしいタイトルである,ということ。現時点での発売予定時期は「2007年中」と,まだかなり先の話ではあるが,いちRTSファンとして,これは期待せねばなるまい。それにしても,筆者はこれまで多数のタイトルに触れてきたつもりだが,たった数分のムービー一本でここまでノックダウンされてしまったのは,もしかすると「Warcraft III」以来かもしれない。
シアターブース内でのムービー撮影は不可だったため,本誌にムービーファイルを掲載できないのは残念だ(海外情報系サイトにも載っていない)。いずれ公式サイトにUpされる日が来るかもしれないので,Total Annihilationのファンは定期的にチェックしてみてはどうだろうか。それだけの手間を掛ける価値はあるだろう。(川崎 政一郎)
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