ニュース
「AMD Software 23.8.1」が公開。RX 7000シリーズと一部のディスプレイ環境における消費電力の問題を再び修正
本バージョンはWHQL(Windows Hardware Quality Labs,ウィクル)通過版で,新作FPS「アヴェウムの騎士団」(Immortals of Aveum)に対応したドライバだ。とくにパフォーマンスの向上は謳われていないので,AMDが動作を確認したドライバという理解でいいだろう。
そのほかにも,一旦は修正されたものの,前バージョンにあたる「Adrenalin 23.7.2」で再び発生してしまった「Radeon RX 7000シリーズと,高リフレッシュレートディスプレイやマルチディスプレイ環境の組み合わせで,アイドリング時の消費電力が大きくなる問題」の改善も謳われている。ただし,AMDは,Radeon RX 7000シリーズと一部のディスプレイおける問題に関してさらなる調査と最適化を検討しているそうで,完全に解決したというわけではなさそうだ。
問題が生じているRadeon RX 7000シリーズのユーザーは,積極的にAMD Software搭載の「バグレポートツール」を使ってレポートを送るといいだろう。
●Adrenalin 23.8.1の対応GPU
- Radeon RX 7000シリーズ
- Radeon RX 6000シリーズ
- Radeon RX 5000シリーズ
- Radeon VII
- Radeon RX Vegaシリーズ
- Radeon RX 600・500・400シリーズ
- Radeon Pro Duo
- Radeon RX 7000M/7000Sシリーズ
- Radeon RX 6000Mシリーズ
- Radeon RX 5000Mシリーズ
- Radeon 600シリーズ(OEM向け)
●Adrenalin 23.8.1の対応APU
- Ryzen 7000シリーズ
- Ryzen 6000シリーズ
- Ryzen 5000Gシリーズ,Ryzen PRO 5000シリーズ
- Ryzen 4000Gシリーズ,Ryzen PRO 4000シリーズ
- Ryzen 3000シリーズ,Ryzen PRO 3000シリーズ
- Ryzen 2000シリーズ,Ryzen PRO 2000シリーズ
- Athlon PRO 200GEシリーズ
- Ryzen Mobile Processors with Radeon Graphics
- Athlon Mobile Processors with Radeon Graphics
- Ryzen PRO Mobile Processors with Radeon Graphics
- Athlon PRO Mobile Processors with Radeon Graphics
- Radeon 600シリーズ(Ryzen 6000 APU)
●Adrenalin 23.8.1が統合するコンポーネント(※比較対象はAdrenalin 23.7.2)
- Display Driver Version:23.10.29.01-230814a-395045C
- AMD-Software-Adrenalin-Edition (←23.10.23.02-230 720a - 394246C-AMD-Software-Adrenalin-Edition) - Radeon Settings:2023.0626.1405.1980
- 2D Driver:8.1.1.1634
- Direct3D:9.14.10.01526
- OpenGL:23.07.230531_53c0013
- OpenCL:31.0.21029.1006(←31.0.21023.2010)
- AMD Windows Driver:31.0.21029.1006
(←31 . 0 . 21023 . 2012) - Audio Driver:10.0.1.27
- Vulkan Driver:2.0.270
- Vulkan API:1.3.250
●Adrenalin 23.8.1における最適化
- 記載なし
●Adrenalin 23.8.1における新要素
- 「アヴェウムの騎士団」に対応
●Adrenalin 23.8.1で解決した問題
- Radeon RX 7000シリーズにおいて,高解像度・高リフレッシュレートのディスプレイが混在するマルチディスプレイ環境で,アイドル時の消費電力が高くなる問題を改善した。そのほかのディスプレイ環境でも,アイドル時の消費電力を改善するために,さらなる最適化を検討している
- Radeon RX 5600 XTにおいて,AMD SmartAccess Memoryを有効にするとDirectX 11対応ゲームのパフォーマンスが低下することのあった問題
- Radeon RX 7900 XTXなど一部のAMD製グラフィックス製品で,「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」(Ratchet & Clank: Rift Apart)をレイトレーシングおよびDynamic Resolution Scalingを有効にしてプレイすると,ゲームがクラッシュしたり,ドライバのタイムアウトが発生したりする問題
- Radeon RX 7000シリーズにおいて,「Starcraft II」プレイ中にゲームがクラッシュしたり,ドライバのタイムアウトが発生する問題
- Radeon RX 6900 XTなど一部のAMD製品で,「Rocket League」をBloomをオフにした設定でプレイすると,断続的に(表示が?)破綻することのあった問題
- Radeon 700Mシリーズを搭載するRyzenプロセッサ(APU)において,さまざまなゲームのパフォーマンスが低下することのあった問題
●Adrenalin 23.8.1における既知の問題
- さまざまなゲームで,「Performance Metric Overlay」のフレームレート表示がN/Aになることがある
- Radeon SoftwareでAV1コーデックを選択して録画すると,音声と動画が同期しないことがある
- AMD FreeSync Premium Proに対応した一部のSamsung Electronics製ディスプレイにおいて,ローカルディミングを有効にしていると,特定のゲームでディスプレイの明るさが正しい明るさにならないことがある
- Radeon RX 7000シリーズを搭載した特定のPCにおいて「Baldur's Gate 3」をDirectX 11でプレイするとゲームがクラッシュしたりドライバのタイムアウトが発生することがある
- 関連タイトル:
AMD Software
- この記事のURL:
(C)2019 Advanced Micro Devices Inc.