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[E3 2006#105]スペースシミュレーションとアクションが融合した「DarkStar One」が登場
常に変化する経済システムをベースとし,シミュレーションやアクションの要素を兼ね備える本作のゲーム性は,マイクロソフトから2003年にリリースされた「Freelancer」をほうふつさせる。
実際,Ascaron Entertainmentのブースでデモンストレーションを行っていた開発者自身,「Privateer」などの名作スペースアクションゲームへのオマージュ(敬意)を込めて作業に当たっていると言い,それらの作品と比較されることも本望なのだそうだ。
さて,タイトルでもある“DarkStar One”とは,ゲーム開始時からプレイヤーが利用できる宇宙船の名前だ。各宇宙船は,武器を搭載する船首部分,防御能力や積載量が変化するボディ部分,移動速度や燃料効率などに関わるエンジン部分の3か所をアップグレードできる。
武器には,RTSなどの“テクノロジーツリー”に似たアップグレード方法が用意されており,経験値が増えるにつれ,攻撃力の強いプラズマ砲や魚雷発射装置などを装着できるようになる。また武器の中には,強力な電磁波を放出して辺り一体を攻撃する“スペルウェポン”と呼ばれるタイプがあるとのことだ。
本作の舞台は,第一次銀河戦争が遠い昔の記憶となった,巨大な宇宙帝国。長い間平和な時代が続いたが,「スル」(Thul)という種族により,帝国の周辺地域の安全が脅かされるようになってきた。やがて,なんの解決策も見出せない帝国議会の対応に苛立った異星人達はそれぞれの主張をぶつけ合い,混乱は激しさを増していく。
プレイヤーは,平和に陰りが見え始めた宇宙帝国でエスコートパイロットを務めるケイロン・ジャービス(Keylon Jarvis)として,愛機DarkStar Oneの船内に隠された特殊技術を頼りに,父が殺害された事件の謎を追って旅をすることになる。
その宇宙はとても広大で,300以上もの惑星へ行けるとのことだ。
ドイツの開発元らしく,細部まで描き込まれたグラフィックスはとても美しいのだが,銃撃時の効果音が安っぽいのが気になった。どんな武器を使っても,一昔前のテレビゲームのような,厚みに欠ける音しか聞こえないのだ。もっともこれは,本作が12歳以上という年齢層のプレイヤーを対象としていることと関係があるのかもしれない。
ともあれ,ダイナミックに変動する経済システム,適度のアクションやアドベンチャーが楽しめるゲームの久々の登場は,多くのゲーマーにとって喜ばしいトピックとなるはずだ。(ライター:奥谷海人)
- 関連タイトル:
DarkStar One
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