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[E3 2005#082]コナン・ザ・バーバリアンがMMORPGに
そのため,現在のところコナン自身がゲームに登場して立ち回ることはないようだが,その代わりにプレイヤー達がモンスターひしめくハイボリアを旅して腕を磨き合うというわけである。
ゲームはまず,レベル1の状態でゲームの世界に参加したプレイヤーキャラクターに,自分だけのインスタンス・ワールド(ほかのプレイヤーが参入できない特別なマップ)を提供する。ここでプレイヤーはしばらくミッションやイベントを進めていくことで,この世界とストーリーに溶け込めるようになるはずだとゴダゲール氏は説明する。MMORPGと呼ばず,あくまでもアクションRPGだとするところに,このゲームを開発するうえでのFuncomのこだわりを感じさせる。
これは,攻撃の対象になっている敵キャラクターの周囲に用意された六つの点をクリックしていくことで,例えば「上から叩き落した剣先をそのまま切り返して横に振る」というような滑らかな動きをリアルタイムで行うことを可能にしたのである。
ゲームそのものの開発状況はまだα版以前の状態にあるため,実際のコンバットシーンは滑らかにアクションが行われていなかったものの,さらに洗練されてくるに従って,まるで剣を使った格闘ゲームのような雰囲気になってくるのだろう。
何度も攻撃を重ねていくことで,剣の舞いのような感じで敵と対峙し合うこととなる。実際に,デモでは巨大な敵モンスターの上によじ登って戦い,弱体化したところで首をはね落とす"フィニッシュムーブ"も実演されていた。
三つ目が,シージ戦。プレイヤーは自分の家はおろか,仲間やギルドメンバーと協力して城塞都市を築くことができるようになっており,NPCも付属するショップや酒場,ウォッチタワーなども配置できる。そうやって他のギルドとの攻防戦を楽しもうというわけなのだが,ここで妥協しないのがAoC:HA。なんと,スポーンされるNPCモンスターにも建設の概念をAIに組み込むことで,彼ら自身で砦を作ってしまう。しかも,その砦から一斉にプレイヤーのいる街に侵攻してきて,プレイヤーがディフェンス側になるという珍しい大規模シージ戦が展開されることになる計画なのだという。
AoC:HAで選択できるプレイヤーキャラクターは,サービス開始時点でアキロニア人,サイメリア(Cimmeria)人,そしてスタイジア(Stygia)人の3種。どの人種を選んでも,最初は一般人(コモナー)としてゲームを開始する。
キャラクターの職業は,ウォーリアー,メージ,プリースト,シーフの四つで,レベルアップしていく過程で分岐していくシステムだ,合計では40種類程度になるのではないかとゴダゲール氏は話していた。また,面白いことにほかのプレイヤーキャラクターと戦ったときに得られる経験値は,"PvPレベル"として通常のEXPから切り離す予定なのだという。
スタイジアはコナンシリーズでも「痛みと快楽の民族」として知られており,町の真ん中には売春宿も存在していた。ゴダゲール氏は実際にどこまで描写するのかについては口を濁したが,そもそもコナンはダークな大人の世界であり,「初めから18歳以下はプレイできなくなると想定している」と語った。
基本はMMORPGでありながら,既存のRPGやRTSの要素を加味して,これまでのオンライン専用ゲームとはずいぶん違った雰囲気のあるAoC:HA。2006年の第1四半期の正式リリースを予定しているというが,この段階でプレα版でしかなく,デモからもゲームがまだまだできていないのが明らかだった。
説明された仕様の多くは依然として企画書上のものでしかないが,Funcom社がMMORPGジャンルに新しいアイデアを持ち込もうとしているのは好感が持てる。本作の続報には期待しておきたいところだ。(奥谷海人)
- 関連タイトル:
Age of Conan: Unchained
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