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[E3 2005#009]自由な作戦立案が可能になったCall of Duty 2
そのうち,ここでは後半の部の冒頭,15時前後よりPC+プロジェクタースクリーンで再生されたCall of Duty 2のプレイムービーおよび,会場で聞けたゲーム内容についての情報をお届けしよう。
周知のように前作「Call of Duty」は,用意されたキャンペーン別にアメリカ,イギリス,ソ連の兵士/将校となって,ノルマンディやスターリングラードの攻防,ベルリンの国会議事堂争奪戦など,第二次欧州大戦のハイライトシーンに参加できる大作コンバットFPSだった。
Call of Duty 2はこうした基本的なゲームの構成を引き継いでおり,同じく米・英・ソと3本のキャンペーンシナリオから成る。ただし,ゲームエンジンには完全にオリジナルの新エンジンが使われ,スペキュラーエフェクト(specular effect。鏡面反射/相互反射効果)やリッチなパーティクルエフェクトが多用される。また,敵味方の兵士のAIも大幅に改良されているという。
例えば味方の兵士はシチュエーションに応じて,「弾薬のリロードが必要だ」「こっちの武器に持ち替えたほうがよい」と話しかけてくるし,プレイヤーは指揮官役でこそないものの,スクワッド(squad。分隊)内での役割分担や連携を,より強く求められるようになっている。
それにも増して重要な改良点は,個々のミッションにおける戦い方にバリエーションが用意されたことだろう。例えばどこかの施設の攻略をミッション目標として提示された場合,前作ではあらかじめコースが決められており,途中で遭遇する敵を排除しつつ,ひたすら進撃するという流れだった。
それに対して本作では,目標にどの方向からアプローチするか,プレイヤーが選択できるようになっている。そして敵の布陣も,プレイヤーの進撃路選択に沿って変わるのだ。
敵の布陣は別にその場で生成されるわけではなく,ミッションごとにいくつかのパターンを持っていて,それを切り替えるだけのようだが,いずれにせよミッション攻略方法に選択肢が用意されたのは,ゲームシステム面での大きな進歩といえよう。
さて,以上のような特徴を持つCall of Duty 2について,今回のプレスカンファレンスではプレイムービーが上映された。題材となったのは英軍シナリオで,ムービー内での説明によればミッション名は「El Daba」,1942年11月6日のエジプトが舞台だ。つまり本作には北アフリカ戦線のキャンペーンシナリオが収録されていることになる。会場でのスクリーン撮影は禁止であったため,ここで展開された画面をお見せできないのがたいへん恐縮だが,大まかな展開と気づいたポイントについてお伝えしよう。
マイキャラクターとなる英軍兵士は戦友達とともに,おなじみの皿形Mk.Iヘルメットスタイルに防暑服,トンプソンM1A1短機関銃を提げ,ブレンガンキャリアーに乗って市街地周辺に到着する。いくつかの建物を制圧しては前進し,海岸にあるドイツ海軍砲兵隊の陣地を奪取,停泊中のドイツの貨物船を沈めて,さらに進む。
途中で拾った(と思しき)ドイツ軍の柄付き手榴弾(いわゆるポテトマッシャー)をうまく使って建物を窓の中や物陰をクリア,建物内部では廊下や階段で出会いがしらに激しい銃火を交わしながら,建物を一つひとつ制圧していく。
敵のヘッドクォーターと思われる部屋では書類を奪取,交差点に現れた4号戦車に時限式の爆薬を仕掛けて撃破したりしつつ,予定の進撃地点まで到達して無事にEl Dabaの港町を制圧完了。これまた北アフリカ戦線で有名な,えんじ色のベレー帽をかぶったSASの将校に,苦労をねぎらわれたところで終了だ。
ムービーを見て気づいた点として,キャラクターのモデリングや建物のテクスチャ,爆発時のエフェクトなどが前作と比べて緻密になったのはもちろんのこと,小銃や短機関銃の着弾地点近辺に上がるほこりで前方の視界が微妙に遮られるなど,パーティクル表現を積極的に使っていたことがある。もっとも,その割に発砲煙は控えめだったのだが,これはスピーディなFPSとしてのゲーム進行上の配慮かもしれない。
また,実際に味方の兵士はよくしゃべっており,突貫に先立ってプレイヤー達に援護を求めていると思しきNPC兵士の姿も,しばしば見られた。
なおE3会場内のActivisionブースでは,今回見たムービーとは異なる,ノルマンディ上陸作戦時のオマハビーチの死闘(つまり米軍キャンペーン)を扱ったムービーが見られる予定とのこと。こちらも実に楽しみだ。
WWIIコンバットFPSの良作として,数々の賞に輝いた作品の後継だけに,PC版,Xbox 360版ともども,発売スケジュールや詳しい中身の情報が切に待たれる。(Guevarista)
- 関連タイトル:
コール オブ デューティー 2 日本語版
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