連載
2008年2月29日から正式サービスが始まった「三國志 Online」は,日本のゲームメーカーであるコーエーが手がけるMMORPGだ。ゲームの題材としてとくに人気の高いテーマの一つである「三国志」を真っ正面から扱った本作は,MMORPGファンのみならず,歴史愛好家やストラテジーゲームのファンからも注目されている期待のタイトルである。この連載では,MMORPGに不慣れなプレイヤーや,まだゲームを始めて間もない入門者プレイヤーに対して,ゲームの内容を解説したり,実際のプレイの雰囲気をレポートしたりしていく予定だ。
前回は,キャラクターの作成を解説し,スタート時に使用する武器をとりあえず「片手具+盾」に決めて,初めての戦いに赴くための準備を整えた。今回はキャラクターを育てたり,ストーリーを楽しんだりするために重要な「依頼」についてと,RPGのメイン要素の一つといえる「戦闘」の基本部分について説明していく。
戦闘総師範“徐庶”のそばにいる葉峰というNPCに話しかけると,彼は「盗賊を倒せ」という「依頼」をくれる。依頼とは,ほかのMMORPGでは「クエスト」などとも呼ばれているもので,完遂すると経験値やアイテム,お金などの報酬が手に入る。ゲームの序盤では,ただ単に敵を倒すことで経験値やお金を集めるよりも,依頼(クエスト)を次々とこなしていったほうが,楽しく,素早くキャラクターを育てられるだろう。操作方法やゲームの基本的な仕組みに馴染むためにも,しばらくは依頼を積極的に受けていくのがおすすめだ。
プレイヤーキャラクターに依頼をくれるNPC(ノンプレイヤーキャラクター)の頭上には“閉じた竹簡”が浮かんでいる。初めのうちは,これを浮かべているキャラクターを見つけたら,まずは話しかけて依頼を受けておくのがおすすめだ。依頼に時間制限はなく,「依頼一覧」には20個までの依頼をストックしておける。たとえすぐに達成するつもりがなくても,とりあえずキープしておくと,あとで取りに戻る手間もかからない。
依頼を引き受けるとNPCの頭上の閉じた竹簡は“開いた竹簡”に変化する。開いた竹簡を頭上に浮かべたNPCは,依頼達成の報告待ちであることを意味している。依頼の報告は,多くの場合,その依頼をくれたNPCに対してすることになるが,届け物などの場合は届け先のNPCの頭上に“開いた竹簡”が現れる。いずれにしても報告や配達の際にはこの“開いた竹簡”を目印にするとよい。
依頼を引き受けたら「依頼一覧」のウィンドウを開いて,いま受けた「盗賊を倒せ」の依頼を確認する。「依頼一覧」ウィンドウのホットキーはBだ。
内容を確認すると,これは「盗賊のはちまき」というアイテムを5個集めてくれという依頼らしい。目当ての盗賊は「水鏡村の南門付近にたむろしている」とのこと。なるほど,それらを見つけて何体か倒し,その証拠品を持って葉峰のところに帰ってくればよいわけだ。
ところで,依頼を受けたときに画面左手に新たなウインドウが出現したはずだ。これは「進捗状況ウィンドウ」といって,名前のとおり現在の依頼の進捗状況を画面の隅に表示して,いつでもチェックできるようにするためのものだ。表示位置を適当に調節したら,ウィンドウ右上の「×」ボタンの隣にある錠前マークのボタンを押して位置固定&窓枠透明化しておくときれいに画面に馴染むのでおすすめだ。「×」ボタンを押すなどしてウィンドウが消えてしまった場合は,「依頼一覧」ウィンドウで依頼名の横のボックスにチェックをつけることで再び現れるので,あわてないように。
それでは盗賊を探しに出発する。「地図」のウィンドウを開いて(ホットキーはM)確認するとほぼまっすぐ南に向かったあたりに「南門」があるようだ。眺めると,すでに門らしきものが見える。そこまで走って門を抜け村の外に出ると「荊州盗賊」という名前のNPCが,十体以上うろついているのがすぐに見つかった。よし,倒そう。
三國志 Onlineの戦闘は「オートアタック」式だ(多くのMMORPGと同じ)。まずクリックなどで攻撃したい敵を「ターゲット」として指定。そのあと,その敵をダブルクリックするなどしてキャラクターを戦闘状態にすれば,あとは自動的に一定の間隔で通常攻撃を繰り出し続ける。直接攻撃系の技能を一度使用すると自動的にオートアタック状態になるので,刀や槍を装備しているキャラクターの場合はそれほど気を遣わなくても大丈夫なようだ。
筆者のキャラクターの場合は「片手武器+盾」を装備しているので,敵に適当に近づいて,ガンガン使用可能な技能を使っていくことで,苦労なく盗賊とわたりあうことができた。「防御」系のキャラクターなので,まず敵と戦う前に自身の防御力を上げる「構え」系の技能を使用。そして敵に対して「強撃」や「弱化の策」などの攻撃技能を使っていく。実は強撃も弱化の策も防御系の技能ではないのだが,この二つは「片手武器+盾」の装備時にも使用できるようになっているので問題ない。このような「本来その技能が属している武器系統以外の武器の装備時にも使用できる技能」の存在は,三國志 Onlineならではのものだ。
本作では手にした武器の持ち替えによって,戦闘技能(いわゆる“職業・クラス”にあたるもの)を切り替えてそれぞれを個別に鍛えていけるが,各々にまったく関連がないわけではない。技能によっては,これらのように,ほかの武器の装備時でも使用できるものもあるので,多くの技能を伸ばしていくことで,より「できることの多い」キャラクターを育てていくことが可能だ。
通常攻撃と直接攻撃技能を組み合わせて戦い続ける。戦闘中の画面をよく見ると,画面上部や敵の頭上にある盗賊の残りHP量を示すバーのさらに下に,しばしばもう一つのゲージが出現していることに気がつくだろう。これは「技能準備バー」といって,対象が準備時間(詠唱時間)のあるタイプの技能を使用したときに現れるものだ。
このゲージには「対象が通常攻撃ではない特殊技能を今から使おうとしているぞ」ということをプレイヤーに知らせる以外に,もう一つ重要な意味を持っている。このゲージが現れているとき,つまり敵が技能の準備動作をしているときにこちらの攻撃を当てると,その攻撃は高確率でダメージの大きなクリティカルヒットになるのだ。この仕組みが分かっていれば,意図的にクリティカルヒットを発生させることが可能になるわけだ。
例えば,いま戦っている荊州盗賊の場合,盗賊は戦闘の最中に「集中改」という自身の攻撃命中率を高める技能を使ってくる。何度か戦っているうちに,彼らが戦闘開始後しばらく経ってから「集中改」を使ってくるということが分かってきた。
しかし,彼らが準備詠唱を始める頃には,たいていこちらの攻撃技はすでに使用済みで,再び使えるようになるまでの再使用タイマー消費待ち状態となっており,チャンスに合わせて攻撃を繰り出すのは難しい。そこで,このチャンスまで攻撃技能の一つを使わずにとっておき,敵が詠唱を始めたらそれに合わせて攻撃するようにしてみると,うまくクリティカルヒットを当てられる。
しばらく試していれば感覚としてつかめるのだが,このように「クリティカルヒットを意図的に狙う」という行為は,ゲームをプレイするうえでどうしても必要なもの,というわけではないようだ。無理に狙っていくことを考えずに,技能をどんどん使ったほうがよい状況も多い。少なくとも初期段階においては,「仕組みはおさえておきつつ,チャンスがあったら狙う」といったスタンスでも大丈夫なようだった。
荊州盗賊は,倒されると「盗賊のはちまき」を落とす。盗賊を倒し続けていると,ほどなく5個の「盗賊のはちまき」が集まった。あとはこれを「葉峰」のもとに届ければ依頼は完了する。
現在の依頼の目的地を確認したいときに便利なのが「地図上に目的地を表示」する機能だ。「依頼一覧」のウィンドウを開き,任意の依頼を選択してから下の方にある「地図に目的地を表示」ボタンをクリックすると,画面右上のミニマップと「地図」ウィンドウの両方に目的地の場所を示すアイコンが表示される。
また目的地の表示は「進捗状況」ウィンドウからでも行えるようになっている。ウィンドウ右上の「!」マークのついたボタンを押せば,その依頼の目的地がすぐに表示される。ただし,この「!」ボタンは先ほど錠前ボタンで行ったウィンドウのロックを解除してウィンドウ枠を表示してからでないとクリックできないので要注意だ。
今回の依頼は,村のそばのごく簡単なものだったので,さすがに「葉峰」の位置はまだ忘れていないが,今後たくさんの依頼を同時に進めていくようになったときに,この目的地表示機能は,より役立つものに感じられるはずだ。
さて「葉峰」のところに戻って報告をすれば依頼は完了する。「葉峰」の頭上の「開いた竹簡」の上部は,こちらが報告を行える条件を満たしているのでキラキラと光っている。さっそく報告を行うと,いくらかの報酬と多くの経験値が得られた。そしてレベルアップした。この調子で,このあともどんどん依頼をこなしていこう……というところで,今週はここまで。また次週。
三國志 Onlineのキャラクターレベル(総合レベル,と呼ぶ)は,ほかのゲームとはちょっと違うので注意が必要だ。武器/採集/生産レベルのうち,一番高いものが対象となるのだ。そして,その総合レベルの数値次第で,装備できる防具が決まる(武器は武器レベルに応じて決まる)。
つまり,例えば戦闘を一切しなくても生産レベルが最大になれば,最大レベルの防具が装備できて,キャラクターのステータスもレベルに応じて上昇するというわけだ。もし戦闘を後回しにして,生産や採集だけでLv40(3月13日時点での最大Lv)にしてしまえば,Lv40のキャラクターが着られる防具を着て,戦闘Lvを1から上げられるわけで,レベル上げということだけに着目すると,途中までは楽なことこのうえない。それが楽しいかと問われると,ちょっと微妙ではあるけれど……。
戦闘技能を伸ばすことで覚えていく技能には,その武器の装備時にしか使用できないものが多いが,なかには該当の武器以外の武器の装備時にも使用可能なものがある。そういった技能の代表ともいえるのが「疾駆」だ。
戦術(両手持ち武器)レベル8で習得可能になる「疾駆」は自身の移動スピードを短時間アップさせられる技能だ。そしてこの「疾駆」は,どんな武器を装備しているときでも使用可能となっている。走るスピードを上げてくれる技能はいつでも非常にありがたく,またこういったものはレベルが上がってからも,ずっと使い続けることができる。戦術レベルを8まで上げるのはそれほど大変なことではないので,適度にキャラクターが育った段階で戦術レベルも8まで上げて,この「疾駆」を取っておくプレイヤーは少なくないようだ。
双剣など直接攻撃系の武器使用者にとっては,防御レベル4で習得できる「練気の矢」もかなり便利に使える技能だ。「練気の矢」は剣から気を放ち遠くの敵にダメージを与えられる技能で,片手武器のほか,双手武器,両手武器の装備時にも使用できる。これがあれば,これら直接攻撃系武器の装備時にも遠距離攻撃が可能になる。つまり,遠くにいる敵を自分のほうにおびき寄せることができるようになる。アグレッシブな敵を1体だけ引き寄せたい場合などに非常に便利な技能だ。防御(片手武器+盾)技能をレベル4にするのも,それほど時間のかかるものではないので,「とりあえずとっておく」のは悪くない考えだ。
|
- 関連タイトル:
三國志 Online
- この記事のURL:
キーワード
(C)KOEI Entertainment Singapore Pte. Ltd. / (C)TECMO KOEI GAMES CO., LTD. All rights reserved.